自分の空気消費量、知ってますか!?

今日のダイビングは潜水時間45分、最大水深15m、残圧が80を切ったらガイドに教えてくださいねー!
よくあるブリーフィングの光景です。
さて、あなたは潜水開始何分後に残圧が80を迎えるか、わかりますか!?
実は、開始タンク圧、終了タンク圧、平均水深、がわかれば自分の空気消費量が計算できます。
ということは、自分の空気消費量がわかれば、その日のダイビングでのエアの減り方を、大まかに把握することが出来ますよね!
空気消費量とは?
圧力、体積、密度の関係が理解できている方ならピンとくるかもしれませんが、水深によって一呼吸で消費する空気量は変化します。
なんでかわからない方は、まずこちらの記事の復習から!
一呼吸の消費量が水深によって変わるので、これを統一して取り扱うために、空気消費量の話をするときは、水面空気消費率というものを使用します。
つまり、ある人が水面で呼吸をした場合、どれだけの空気を消費するか、という数字を導き出すわけですね!
水面空気消費率を求めてみよう!
水面空気消費率は
- 開始タンク(シリンダー)圧
- 終了タンク(シリンダー)圧
- タンクの容積
- 潜水時間
- 平均水深
から導くことが出来ます。
まずは開始タンク(シリンダー)圧と終了タンク(シリンダー)圧から、どれだけ空気を使用したかを求めましょう。
例えば開始が200bar、終了が50barなら150barですね!
次に、タンクの容積と掛け合わせることで、使用した空気の量がわかります。
※厳密には『量』という表現は誤りですが、イメージしやすいので『量』とします。
例えば最もスタンダードな10リットルのタンクだったとしたら、150bar×10L=1500bar・Lです。
さて、冒頭でもお話しした通り、潜っていた水深によってこの1500という数字が表す意味が異なってきます。
例えば平均水深が10mだったとすれば、水深10mでの圧力は2気圧。
2気圧下で1500bar・L消費したということは、水面(1気圧)の場合はその半分、750L消費するということですね!
1500bar・L÷2bar=750L
※1気圧≒1barとします
さて、ここまで来れば、あとは潜水時間で割ってあげれば1分当たりの呼吸量が求まりますね!
例えば40分潜ったのであれば
750L÷40min=18.75L/min
この人は、水面で毎分18.75リットルの空気を消費する、ということです。
まとめるとこんな式になります。
どれだけ動いたかや水温、ストレスなどによって同じ人でも空気消費量は変わるので、過信は禁物ですがこれを機に、ログブックを振り返りながら自分の空気消費量を把握してみてはいかがでしょうか!?
潜水可能な時間を調べてみよう!
水面空気消費率がわかると、逆にある水深に何分間潜っていられるかを求めることが出来ます。
もちろんあくまで空気消費の観点からなので、実際には窒素の量も念頭に入れなくてはダメですよ!
なんのこっちゃという人は以下の記事から要復習!
では先ほどの水面空気消費率が18.75リットル/分の人で見てみましょう。
例えば平均水深8mのダイビングを計画していたとします。
安全のために、残圧は70bar残しての浮上を予定しています。(開始圧は200barとする)
ということは…
水深8mは1.8気圧。18.75L/min×1.8bar=33.75bar・L/min
水深8mで毎分33.75という量だけ空気を消費することになります。
さて、今回はタンクがロンタン、12リットルタンクだったとしましょう。
200barで始めて70barで帰って来るのであれば
130bar×12Lで1560bar・Lの空気を使用することが可能です。
これを毎分33.75づつ消費していくので…
1560bar・L÷33.75bar・L/min=46.222…min
46分間は潜水することが可能、というわけです!
こちらもまとめると、こんな式になります。
おおよその目安って?
男性なら13~15リットル/分
女性なら10~12リットル/分
程度が平均的な数値と言われています。
また、男性で20リットル/分、女性で15リットル/分を超えてくると、エアの早い人、となってきます。
もし自分の水面空気消費率が平均的な数値より多かったとしても、意図的なエアの節約はやめましょうね!
酸欠となってしまい、水中で猛烈な頭痛に襲われますよ!※筆者経験談(笑)
意図的なエア節約は、結果的に息苦しさと相殺されてしまい、効果が無いことがほとんどです。
それよりも、完璧な中性浮力をマスターし、無駄な動きをなくすだけで、驚くほどエアの消費は変わりますよ!
詳しくはこちらをご覧くださいね!
この記事へのコメントはありません。