「ITの力でダイビングの魅力を開放したい」スクーバモンスターズ誕生秘話&描くビジョン
はじめまして、スクーバモンスターズ(Scuba Monsters)編集長を務めることになりました、山本晴美と申します。
さて、スクーバモンスターズは、ダイビングに関する情報・サービスを提供するプラットフォームです。
2020年10月にローンチ(プレオープン状態)、2021年春のサイトオープンを目指しています。
とはいえ、一体何モノ?何をしたいの??というのが、正直なところですよね。
そこで今回は、スクーバモンスターズスタートまでの経緯と今後のビジョンを統括マネジャーの細谷を交えてお伝えします。
細谷拓プロフィール
「ダイビング×マーケティング×ITで世界を変える」をテーマに活動を続けるダイビング業界の異端児。1989年生まれ、東京都出身。ダイビング歴16年、インストラクター歴10年の現役NAUIコースディレクター。Find Discovery取締役、Scuba Monsters統括マネジャー、合同会社すぐもぐ代表社員CEO。
業界の内部にいる僕らの手で
ポータルサイトを作りたかった
――細谷さんは常々、「ポータルサイトを作りたい」と発信されていましたよね。
細谷:そうですね。実は、2014年に設立した「すぐもぐ」という会社も、ポータルサイトを作ることが大きな目標でした。
ダイビングにまつわるWEB上の情報は、分散してしまっているという課題感を持っていました。
情報の発信源が分散しているということは、“検索性が低い”ということです。これでは、ダイバーやこれからダイビングをしようと思っている方が、欲しい情報にたどり着けない。ひいては、ITに関する環境整備が遅れてしまっていることを背景に、脱落してしまう方もいるのではないかと。
分散している情報を集約し、串刺しにする。つまり、一元化するだけでも十分価値があるサイトができると考えました。
――具体的にどんな施策を試みたんでしょう?
細谷:ダイビングショップの情報をデータベース化したり、日々観察された生物情報をクローリングして一覧化したり、色々チャレンジしましたね。
――それらは、完成するに至らなかったんでしょうか?
細谷:そうなんです(笑)。「芽はあるな」と思いましたが、リソース的に追いつかない現実に直面しました。
我々は学生ダイバーのサポートも行っており、夏場はいわゆる「現場」に追われてしまい、どうしても手が止まってしまいました。
――やりたい思いを抱えながらもできない現実があった。
それでも諦められなかったんですよね。
細谷:他業界では、資金力のある大企業がポータルサイトを作り、業界内のお金を吸い上げられる構造に陥ってしまうことがあります。
近年、ダイビングにも、レジャーポータルが参入してきていますよね。
それはそれで良いことだと思っているんです。ダイビングに触れる機会の増加には寄与してくれるので。
ただ、アクティブダイバーが増えるかという視点で考えると、疑問が残ります。
だからこそ、業界の内部にいる僕らでやりたかった。
お金を吸い上げる構造にはしたくありません。ダイバーも利便性が上がるし、ダイビングショップも儲かる、そんな好循環を作りたいんです。
ビジョンに共感する
スペシャリストが集結
――今回、新たな組織としてサイト作りにチャレンジする訳ですよね。
細谷:たまたまなんですけど、“ニッチなスポーツやレジャーをITとスペシャリストの力で盛り上げよう”と考えているファインドディスカバリーという会社がありまして。どのニッチスポーツから手をつけるか、ヒアリングを進めていたらしんです。
そこで、「ITに詳しいダイビングインストラクターがいるらしいぞ」と、僕に白羽の矢が立った。
――確かに、ITに詳しいダイビング業界の人と言えば、細谷さんのお名前は出るでしょうね。(笑)
細谷:話してみたら、課題感も目指しているものも共感するところが多く、意気投合したんです。それでトントン拍子に、ダイビングについては、僕を中心に進めることになりました。
時代に応じて、ポータルサイトではなくプラットフォームという表現に変えていますが、やりたいことは同じです。
――思いもよらぬ出会いが、シナジーを生み出したわけですね。そして、走り出すことができた。
細谷:はい、そして気づいたんですよ……。プラットフォームの柱としてメディアを運営したいけれども、僕がかかりっきりになる訳にはいかない現実に。
頭を悩ませていましたが、「あ、晴美さんいたな」とお声がけしてみました。(笑)
――私の方は、オーシャナ(スキューバダイビングと海の総合サイト)の編集長を退任し、期間限定のオーシャナLive!(「おうちで楽しく過ごそう」をテーマとする有料ライブ配信チャンネル)の運営を2ヶ月走り切ったところで……、今後どうしようかなと思っていたところでした。
細谷:タイミングが合いましたね。
改めて話してみたら、課題感が共有できたり、熱い思いを持っていたり。正直、驚きました。
――本が作りたくて編集者になった人間ですから、紙媒体に愛着はあります。ただ、ある時から、時代によってツールは変化していいと思えるようになったんですね。
これまで、紙媒体のノウハウを生かしてコンテンツを作ってきましたし、これは私の強みだと思っています。一方で、WEB編集としてもう一皮剥けたい。
新しいメディアの運営に取り組むのは、私にとっても挑戦です。
細谷:もう一人のキーパーソンも加入しましたね。
――ボディビルダーのバックエンドエンジニア、高橋琢真さんですね。(キャラ濃いな……)
社内で暗号のような専門用語が飛び交っているのは、非常に心強く感じています。
細谷:彼は、Rubyというプログラム言語を操り、かつ、フロント(Webサイトの見た目)の経験もあるエンジニアです。
ダイビングは未経験なのですが、僕らが海の話題で盛り上がる姿を見て、「海がすごい好きなんだな」「アツい思いを持っているんだな」と感じたそうですよ。それを受けて彼は、「スクーバモンスターズのメンバーそれぞれが持つ、思いやアイデアを自分の力で形にしてみたい」と思ってくれていて……日々、黙々と業務にあたってくれています。
――すさまじいスピード感で開発が進んでいく。(笑)
ITが琢真くん、コンテンツが私。その中心に細谷さんがいて、全体をとりまとめている形ですね。
スクーバモンスターズの
基盤と目指す世界観とは
――スクーバモンスターズは、細谷さんがすぐもぐで運営していた学生ダイバー向けメディア・だいがく〜ダイバーズ学園〜をリニューアルする形をとっています。
細谷:既にダイビング専門媒体がある中で、よりニッチなターゲットである学生ダイバーをターゲットに据えることで、勝負できるのではないかと、ダイバーズ学園を運営してきました。もちろん、ゆくゆくはポータルサイトに育てたいという頭で作っていたので、やっと理想に近づけると言いますか。
スクーバモンスターズの中に、サークル運営にまつわるものも残していきたいですね。
――これから本格的にスクーバモンスターズをスタートしてきますが、改めて、どんな展開をしていきましょう?
細谷:ファーストステップとしては、ダイビングに関連する情報を集約すること。
セカンドステップとして、先進性を取り入れながらサービスの展開をしていくことになるでしょう。
ダイビングショップとしての立場も分かる僕が内部にいるので、ダイビング業界にとってもメリットのあるプラットフォームに育てたいと思っています。
――そして、目指す世界観は?
細谷:「ダイビングに関する情報は、とりあえずここに行けば手に入る」ものを目指します。
――スクーバモンスターズが羅針盤となる情報基盤を用意し、航路はダイバー自身が選ぶ。
細谷:はい、ダイバー自身が、調べやすく、比較検討しやすい環境を整えることが、アクティブダイバーを増やすことにつながっていくと思っています。
――あえて聞きますが、細谷さんの理想を10にすると、今、どれくらいの段階ですか?
細谷:……2、くらいですかね?
――正直にありがとうございます。(笑)
とはいえ、スタートしたというのは大きな変化ですね。
細谷:ダイビング業界をITの力で開放したいと思っています。
ダイビングはとても魅力的なものなのに、体験ダイビングで終わってしまったり、ライセンスを取得するだけで終わったりしてしまってる人が非常に多い。
ITに関する環境整備が遅れてしまっているので、ダイビングが本来持っているパワーを開放しきれていないと思うんです。いよいよスタートを切るスクーバモンスターズで、実現に向けて頑張ります!
INFORMATION
スクーバモンスターズでは、ダイビングにまつわるあらゆる情報を網羅したいと考えています。情報提供や取材協力に留まらず、記事執筆やその他サービス開発への協力をしていただける方を募集中です。
下記のフォームより、お気軽にお問い合わせください。
スクーバモンスターズ問い合わせフォーム
この記事へのコメントはありません。