【秘密の花園】せいぶつ部~ハナダイ②~
今週のテーマ【珍しいハナダイ】
今週はハナダイの中でも簡単に見ることは出来ない種を中心に紹介してきました。
ハナダイというと、珍しい種はどうしても深場に生息をしていることが多く、簡単にはお目にかかれない上に、見れても一瞬だったりします。
伊豆大島や伊豆海洋公園では、ハナダイの美しさに憑りつかれたように深場に消えていくダイバーをよく見ます。
筆者も一時期ハナダイの美しさに惚れ込んだ時期がありました。
潜降していくと徐々に景色が暗くなっていき・・・
水もひんやりし、心が引き締まってきます。
その時にライトを付けると鮮やかに舞うハナダイの姿は1度見ると忘れられないでしょう!!
しかーし!
ダイビングのルールを守ることはもちろんですが、深く潜ることで減圧症やエア切れ等様々なリスクが増えてきます。
スキルはもちろん、正しい知識を身に着けて置くことが何より大事です!
なかなかライセンスを取っただけでは身に付かない減圧症の知識!
この機会に復習してみはいかがでしょうか?
さて前回のハナダイ特集では、キンギョハナダイやサクラダイを中心にハナダイの繁殖戦略を見てきました。
今回は大人気のスミレナガハナダイを主役に、ハナダイの性が変化する過程について見ていきましょう。
スミレナガハナダイの生涯
今回はサロンパスの愛称で親しまれるスミレナガハナダイの生涯を見ていきたいと思います。
このスミレナガハナダイは英名ではMirror fairly bassletという名前。
Mirror=鏡ですね。
日本ではサロンパス、英語圏では鏡と、やはり腹部にある大きな模様が特徴のハナダイですね。
生息地としては沖縄など暖かい海のドロップオフ、水深20~80mくらいに生息しているといわれています。
なので初心者でも必ず見れるというわけではないですが・・・
奄美大島では15mくらいでハーレムを見ることが出来ました。
また幼魚は伊豆などにも季節来遊魚として流れてくることがあります。
さて、スミレナガハナダイに関わらず、ハナダイの仲間は生まれたときはみんなメスで、性転換することは大丈夫ですよね??
性転換する理由や詳しく知りたい方は、せいぶつ部のハナダイ①の記事を読み返してみてください!
それでは各ステージごとのスミレナガハナダイを見てみましょう!
まずは幼魚期ですね。
このサイズの時はまだ全然、サロンパスの由来のお腹のマークもないですね。
キンギョハナダイの群れに交じって身を隠したりしています。
写真では伝わりづらいですが、キンギョハナダイよりも体色が黄色味がかっているので、ダイビング中に見ると意外と簡単に見分けが付きます。
次は完全に大人になったメスです。
ハナダイは雌性成熟といって生まれたときは、みんなメスなので幼魚と色味なんかも似てますね。
スミレナガハナダイはサイズの大きいハナダイなのでメスですが体長は10センチくらいありました。
よく話題になるおなべちゃんです。
メスからオスへ性転換する途中の子ですが、奄美の現地のガイドによるとこの子は数年間おなべちゃんの状態で定着しているそうです。
なかなかオスに踏み切れないんですね。
体の色はまだメスで黄色味がかっていますが、お腹にサロンパスのマークが出てきていますし、何よりメスを追っかけまわしていました。
きっと心の成長に体の成長が付いてきていないのかな?
とか自分の思春期を思い出し
人間は逆か?
とか思いながら、見てしまう子ですね。
最後は立派なオスです。
色も黄色ではなく赤ピンク色になります。
体に模様が少し入っているのは婚姻色でメスにアピールをしている証拠です。
これがスミレナガハナダイの最後のステージです。
立派なオスだと、水中で見ると15センチくらいあるんじゃないかと思ってしまうほど、大きくなります。
この性転換のドラマはすべてのハナダイで起こっています。
キンギョハナダイなんかは浅くて観察もしやすいので幼魚、メス、オス、おなべちゃんと全部のステージを見てみるのも楽しいかもしれませんね!!
それでは1週間の投稿を振り返っていきましょう!!
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①Twitterにて1日1匹ダイビングで観察できる生物を紹介します。
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