新品のマスク、そのまま使っちゃダメですよ!油膜取りの方法を解説
Cカード講習時についてきた、シンプルなマスクから卒業してもっとかっこいいマスクを……。
ひと夏ファンダイビングをしてみて、周りがみんな持っているので自分も欲しくなって……。
夏のダイビングのために貯めてあったお金が少し余って……。
などなど理由は様々ですが、秋は新品の器材を購入する人が多いシーズンの様に感じています。
はじめての器材や、はじめての買い替えでは、比較的手ごろな価格帯であるマスクから購入する人が多いのではないでしょうか?
新品の器材はなんであれ嬉しいもの。
ルンルン気分で海に潜ると……
視界0
そんな悲しい経験をしたことがある方もいるかもしれませんね。
新品のマスク、実はそのままでは使えない事を知っていましたか??
これからマスクを購入しようと考えているダイバーの皆さんが悲しい思いをしないで済むように、今回は新品マスクの使用前の準備について、ご説明して行きたいと思います。
新品のマスクはなぜ曇る??
マスクが曇る原因は大きく2つに分かれます。
ひとつは結露。
こちらは海に入る前の曇り止めで防ぐことができる物です。
新品のマスクで問題になるのはもう一つの原因、油膜が原因の曇りです。
新品のマスクはパッケージに入っている間、どうしてもレンズ内側にシリコン由来の油膜が出来てしまいます。
その油膜が曇り止めもろとも水分を弾いてしまい、結果として曇ってしまうのです。
つまり、新品のマスクは必ずこの油膜を取り除く必要があるんです。
新品マスクの油膜取り
新品レンズの油膜取りに活躍するのがこちら!
そう、歯磨き粉です。
歯磨き粉をレンズの内側につけてゴシゴシ。
ゴシゴシ。
ひたすらゴシゴシ。
指紋が取れるまでやって下さい。
嘘です。(笑)
一度歯磨き粉を落とした状態で水を垂らしてみて、水がレンズ全体に薄い膜のように広がればOKです。
逆に、水を弾いてしまうようであればまだまだこすり足りません。
ダイビング直前に油膜取りのし忘れに気づいてしまった場合は、最も簡単なのがこの方法。
歯磨き粉の中に含まれる研磨材が、マスクの油膜を落としてくれるんですね。
ちなみにご想像の通り、新品マスクでの1本目の思い出は、歯磨き粉の香りで満たされます。(笑)
尚、中性洗剤やクリームクレンザーでも良い、とされていますが、中性洗剤だと研磨剤が入っていない分、個人的には効果が薄い気がしています。
また、ベテランダイバーの間では、歯磨き粉の中でもこの歯磨き粉が最高、という声も多いんだとか……。
ご参考まで。
また、こする際、手ではなくメラミンスポンジを使うとより効果的です!
新品の使用まで時間がある場合
しっかりと準備が出来るのであれば、ここまでご紹介した歯磨き粉に加えて、もうひと手間かけることで、より曇る可能性を減らすことができます。
それは、「レンズ同様にスカートも磨く」こと。
油膜はレンズだけでなくスカート(顔にあたる部分)にもついています。
マスクをつけるときにスカートから手についた油膜、その手でレンズを触ってしまって……ということもあるので、このスカートの油膜まで取ってしまうのが良いでしょう!
奥の手(?)
明日新品のマスクを使いたい、絶対に曇らせたくない、でもスカートまで全部磨くのは面倒。
そんな時はマスクを煮る、という手もあります。
煮ると言っても、グツグツと煮込んでしまえば、当然マスクは変形してしまいます。
70~80℃程度のお湯で、15~20分程度煮ます。
マスクにはプラスチックの部品が使われている場合がほとんどなので、分解してレンズとスカートだけ煮るのが良いでしょう。
と、ここまででお分かりの通り、マスクを分解して、お湯の温度をキープして……。
完全に、超上級者向けですね。(笑)
他にも、レンズをライターで軽く炙るなんて方法もあります。
しかし、煮るのも焼くのも個人的にはあまりおすすめしません。
あくまで自己責任でお願いします。
マスクを箱にしまってはいけない?
買ったばかりの新品のマスク。
それはそれは大事に購入時のケースにしまっている方をよく見かけます。
気持ちはわかるのですが、
ソレダメーーー
です。
先ほど、
油膜はスカートにも付着している
とご説明しましたが、厄介なことにスカートから時間と共に気化するんです。
メッシュバッグに無造作に入れているのであれば、気化した油膜は空気中に放出されるだけで済みますが、ケースに入れていると、マスクのレンズに付着してしまうんですよね。
せっかく行った油膜取りが元の木阿弥、やり直しになってしまいます。
もちろん、スカートの油膜取りまで完璧であれば大丈夫なのですが、海に着いてから急遽レンズのみ油膜取りを行った場合など、気をつけましょうね!
メッシュバッグの中も風通しが良いというわけではないので、油膜取りを行ったあとは、ケースやバッグの外に出しておくのが良いでしょう。
一方で、天日干しをしてしまうと、シリコンが変色する原因になるので、天日干しは避けましょうね。
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