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フィンピボットの方法とコツ〜ダイビングスキル詳細解説〜

スキルについて

ダイバーなら水中を無重力かの様に、自由に動き回りたいですよね!

それを実現するのは中性浮力。
よく、浮きも沈みもしない状態と表現されます。

今回は、そんな中性浮力の基礎中の基礎を練習するためのスキルをご紹介します。

どんな時に使うの?

スキル自体を活用する瞬間はあまりありませんが、中性浮力の基礎練習と思ってください。
普段のダイビング中、上手く中性浮力が取れないと思った時には、一度フィンピボットをやってみて、浮力の状態を確認するという使い方も有効です。

完成像

フィンピボットは完成像をイメージすることが重要です。

冒頭で中性浮力=浮きも沈みもしない、と言いましたが、実は半分正解、半分間違いです。

正しい中性浮力の状態とは

呼吸によって浮きも沈みも出来る状態

です。

息を吸うと肺に空気が入りますよね。
中性浮力の状態なら、その空気の浮力で少しだけ浮きます。

息を吐くと肺の空気が無くなりますよね。
中性浮力の状態なら、その無くなった空気の分の浮力がなくなり、身体は沈みます。

正しいフィンピボットが完成すると、フィン先だけが地面に接した状態で、呼吸に応じて身体が上下します。
フィン先を支点にした「ちょうつがい」の様なイメージです!

フィンピボットのやり方は?

STEP1:BC内部の空気を全て排気しましょう。

STEP2:地面にうつぶせになります。

STEP3:息を吐き切った時、BCに少しだけ給気します。

STEP4:息を吸ってみます。

STEP5:何も起きなければBCの空気が足りません。再び息を吐き切った後に給気しましょう。

STEP6:何度か給気を繰り返すと、息を吸った時に身体が浮いてきます。

STEP7:慌てずに息を吐けば身体が沈みます。

練習の方法

うまくフィンピボットを行うためには、身体が安定していることが重要です。
身体を安定させるためには、足をしっかりと伸ばし、「きをつけ」ではなく、足を左右に開きましょう。

ダイビング中、呼吸はゆっくり大きくと意識づけされていると思いますが、フィンピボットを行う際はいつも以上にゆっくり大きく呼吸することを意識すると、肺の中の空気の量がしっかりと変化するので、上手くいきます。

BCへの給気は必ず息を吐き切った時に行いましょう。
息を吸った状態で給気してしまうと、給気後には息を吐くことになってしまい、上手くいきません。

練習の際のコツと注意点

フィンが軽い場合、フィン先を地面につけることをしっかりと意識しましょう。

特に女性は男性に比べて足が浮きやすいため、フィンが軽くなくても特に注意が必要です。
また、完全に脱力するのではなく、足先にほんの少しだけ力を入れると良いでしょう。

それでもどうしても足が浮いてしまう場合、膝を支点にして行ってもOK。
重要なのはBC内部の空気の量が適切になったとき、呼吸によって浮き沈みするという感覚を理解することです。

フィンピボットを行う際は、万一給気し過ぎてしまった場合にすぐ排気できる様、パワーインフレーターは常に持っていましょう。
給気をしすぎてしまい、地面から完全に離れてしまった場合には、まずは大きく息を吐き、それでも沈まない場合には、落ち着いてBCを排気し、最初からやり直します。

中性浮力の状態になったあとは、パワーインフレーターから手を離してしまってもOKです。

時々、中性浮力の状態になっていない(マイナス浮力の状態)にも関わらず、地面を手で押してフィンピボットが完成しているかの様に見せてしまう方がいます。
何もズルをしようというわけではなく、フィンピボットの仕組みを正しく理解できておらず、見様見真似で形を再現した結果だと思いますが、もちろんこれでは意味がありません。

無意識に地面を押してしまう場合もあるので、中性浮力になっていることを自分で確認するためにも、完成したと思ったらパワーインフレーターから手を離し、スーパーマンの様に手を伸ばすと良いでしょう。

呼吸に合わせて身体は浮き沈みしますが、吸ってから身体が浮くまで、吐いてから身体が沈むまでには1,2秒ほどの時間差があります。
すぐに浮力の変化が身体の動きに現れなくても、この時間差を考えて少しだけ待ってみましょう。

デモンストレーション動画

では、 ここまでを動画で見てみましょう。

最後に

中性浮力はダイビングを楽しむうえで最重要のスキル。
一方で最も難しいスキルでもありますが、根気よくチャレンジしましょう!

このスキルはイメージトレーニングも非常に有効です。
実際に行う前に、頭の中で動きを想像しておきましょう。

普段ダイビングを行っている時も、浮力の状態に気を配り、いまいちだと思ったらそのままにせず、一度立ち止まってフィンピボットを行うことをおすすめします。
それによって、中性浮力の感覚が良くなり、無意識に中性浮力を取ることができるようになるはずですよ!

モデル:AYA、写真:関戸紀倫

細谷 拓

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合同会社すぐもぐ代表社員CEO。 学生時代、大瀬崎でのでっちをきっかけにダイビングにドはまり。 4年間で800本以上潜り、インストラクターを取得。 静岡県三...

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