【誤解する新入生はこう落とせ!】ダイビングって危なくないの!?
『休みの日はよくダイビングに出かけてるんだー』
こんな話をノンダイバーの方にすると、ほぼ100%の確率で
『えっ、良いなー!やってみたい!』
と返ってくると思います。
ダイバーの皆さんなら一度ならずと経験があるでしょう。
でも、実際にその人たちがダイビングを始めるかと言うと、その確率は1割にも満たないのではないでしょうか?
お金が、時間が、嫁が(学生ダイバーには無縁ですねw)、などなど、様々な理由を挙げてダイバーへの一歩を踏み出そうとしません。
その裏に本心ではダイビングへの様々な不安が隠れているのでは無いかなと思っています。
ノンダイバーの方が口にする不安には誤解されているものも多く含まれます。
話を我々学生ダイバーに変えてみましょう。
新歓に来てくれる子はまだ良いんです。
少なくとも多少の興味は持ってくれています。
腰を据えて楽しさをアピール出来ますしね。
問題はビラ配り。
多少興味は示すものの、私泳げないし、サメが怖い、などなど、マイナスなイメージを払拭することができず、新歓に参加してもらうことも出来ない…
そんな場面があるかと思います。
ということで、今回はダイビングに不安を持つ新入生を説得できるよう、多くの誤解を解いていきたいと思います!
ノンダイバーの方でこの記事にたどり着いた方は、読み終わったころにはダイバーへの一歩を踏み出してもらえると思いますよ!
まずは聞いてみた
この記事を書こうと思い立ち、そもそもノンダイバーの人の不安ってどんなものがあるのか、考えてみました。
いくつかは想像できるのですが、なかなか出てこない…
それもそのはず、インストラクターとして10年、ダイバーになってから数えると15年も経ってしまっている僕です。(※ちなみにライセンス取得は中学校2年生でした笑)
ノンダイバーのころの記憶は綺麗さっぱりありません。
ということで、SNSで尋ねてみることにしました。
お陰様で多くの方からお返事を頂いたのですがよく見ると全員ダイバー。
しかもほとんどはプロダイバー。
そうだった。
僕の交友関係、ほとんどがプロダイバー、そうでない人もほとんどはダイバーでした。
まあでも、僕よりは多くのノンダイバーに触れているはずなので、参考にしてみましょう。
わからなくは無いですが、果たして本当にノンダイバーの人はそこまで想像してるのだろうか…
いや、あなた、インストラクターですよね?笑
諦めて、僕がこれまで言われたものを挙げます。
真面目に答えてくれた方も一部いたので、それについては参考にさせてもらいました!
ノンダイバーの不安7選
サメが怖い!
最もよくある話かもしれません。
よくテレビでおどろおどろしく特集してますしね。
でもあればTVショーとして視聴率を稼ぐためだと思って下さい。
そもそも…
会いたくても会えませんから!!
大前提として、サメだって生きていくのに必死です。
わざわざリスクを冒して身体の大きい人間を相手取るぐらいなら、おとなしく魚を食べに行きます。
中にはヤバいヤツもいるにはいます。
海は繋がっていますからね。
ただ、そんなヤバいサメに会える(会ってしまう?)確率はというと、僕らが普段潜るエリアに関しては宝くじで10億円当たるよりも低い確率だと思います。
この辺にはヤバいサメが居て、なんて場所に敢えて潜ったとしても(そう、ダイバーは頭がおかしいんです)出会うのは宝くじで3000円当てるよりも難しいでしょう。
さらに詳しくは以前解説したこちらからどうぞ!
それでもなんとなく怖いと思うのが人情だとは思いますが、どうしても怖ければ、ほぼ間違いなくサメが出ない場所で潜ることは、それほど難しくないことですよ!
ウツボも怖い!
こいつはどこを潜ってもそこらじゅうに居ます。
ウツボ=海のギャング=噛む
というイメージかもしれませんが、まず噛みません。
彼らのそんなイメージが広がってしまったのは、某番組の無人島生活のせいかもしれませんね(笑)
彼らが噛むのは狩りの時か、岩穴などに追い込まれて死の危険を感じた時。
つまり、こちらから危害を加えなければ絶対に噛まないと言っても良いでしょう。
実は、ウツボなんかよりもよっぽど気を付けなければいけない生物が、海の中にはチラホラといます。
ただし、それらの生物も危害さえ加えなければ大丈夫。
海の生物に襲われるのでは…という不安は、こちらから触らなければほぼ100%安全と思ってもらってOKです!
最後に、こんなことを言われたという情報がありました。
『魚が寄って来そうで怖い…』
うーん。。。
こればっかりは、むしろそれを求める遊びだったりするので、どうにもできないかも…
虫が苦手な人を昆虫採集に誘うような話ですもんね。
無理強いはやめましょう。(笑)
私泳げなくて…
これも本当によくある話です。
あの…小・中学校卒業しましたよね?
日本の場合は小・中学校で水泳の授業があるはずなので、それを乗り切っただけの泳力があれば十分!
実は世界的に見て義務教育に水泳の授業が取り入れられている国は珍しく、日本人はラッキーなんですよ!
ダイビングは泳ぐ遊びではありません。
水中を楽しむ手段として移動するだけです。
そもそも泳ぐというのは、沈まず、息継ぎをしながら、水を掻いて進む、という動作です。
ダイビングはそもそも沈むものですし、息継ぎも不要、足にはフィンを履きます。
しかも、スピードを競うわけでは無いので、全ての要素を誰でもクリアできちゃうわけですね!
ダイビングは泳げなくても大丈夫!というと、一部の体育会系なダイバーの諸先輩方から反論を頂くこともあります。
ということで、さらに詳しくはこちらでご説明しています!
深いところが怖い…
海水浴やスノーケリングで足の立たないところに行って怖かった、という人が結構います。
実際、講習の一環でスノーケリングを行うと、物凄く怖がってしまう人も少なくありません。
これに関してはやってみてもらわないとわからない部分もありますが、その恐怖心、ほとんどの場合は
足がつかなくて身体が不安定
不安定だからバタつくと身体が沈む
ということが原因です。
ダイビングは、特に初心者のうちは必ず着底できる場所で行います。
この着底できる、足が地面に着く、というのが陸上生活に慣れている人間には、どうも心理的に重要な様なんです。(そういう研究があるわけでなく、経験上の推察です)
スノーケリングではインストラクターにしがみついて離れられなかった人が、ダイビングとなると怖くなくなった、というのは珍しくないんですね。
これに関しては人によって恐怖の度合いが様々なのでなんとも言えませんが、興味があってここだけがネックなのであれば、まずはチャレンジした方が良いと思いますよ!
ちなみに…
海外の方だとよくある話で(先述の通り、大人になるまで水に浸かったことが無い人も多い)、日本人でもごくまれにいらっしゃるのですが、洗面器に顔をつけるのも怖い、という方がいます。
そのレベルとなると、どうしてもダイビングをしたい、という本人の強い気持ちが無いと厳しいかもしれません…
耳が痛そう…
プールや海で、何の知識も無く素潜りをすると、耳が痛くなりますよね。
素潜りよりもさらに深いところに行くから…と思ってしまうのかもしれません。
これに関して、素潜りの場合は泳ぎながら耳抜きを行います。
耳抜き、段階を踏んで落ち着いて行えばそう難しい物では無いのですが、素潜りの場合は息苦しさとの戦いもあるため、ゆっくり落ち着いて耳抜きをしている暇がありません。
逆に言うと、ダイビングの場合は呼吸が確保されているため、痛くなる前に止まって耳抜きを行い、少しずつ少しずつ深場に降りることが可能です。
そして、それが出来る様に練習するのが講習なわけですね。
中には体質的に耳が全然抜けない、という人もいるにはいます。
ですが、僕の個人的な経験で恐縮ですが、過去に講習を行った人々、推定1000人以上の中で、どうしてもダメで、医師からもNGを言い渡されたのはたったの1人です。
耳抜きについて更に詳しくはこちらからどうぞ!
空気が来なくなったらどうするの?
出ました。
原作漫画からドラマ、映画と人気を博したあの作品のせいですね(笑)
僕らの使う器材には、残圧系というタンクの残量を知ることが出来る計器が必ずついています。
なんのことはない、それをちゃんと見ていれば良いんです。
もしレギュレーターが壊れたら!?
大丈夫です、構造上、レギュレーターは壊れた場合には空気が止まるのではなく、止まらなくなる様に出来ています。
さらに、1人で潜ることは無く、すぐに手の届く範囲で必ず誰か(バディ)が居ます。
最悪、そのバディに空気を分けてもらうことが出来ます。
ちなみにあの映画ではひとつのレギュレーターを2人で分け合っていましたが、そんな必要はありません。
僕らの使う器材には、緊急時用に必ずレギュレーターが2つ付いているんですよ!
潜水病になるのが怖い
潜水病=減圧症と言います。
なぜかその存在をご存知の方もいらっしゃる様ですね。
もちろんダイビングを行う以上、減圧症のリスクは伴います。
ただし、元来減圧症は僕らよりもずっと深く、ずっと長い時間潜る人たちがかかるもの。
基本的に、安全な範囲で潜ると思ってもらってOKです。
それでも減圧症を発症する可能性は0ではありません。
しかし、どうやったら減圧症になるのか、を学ぶことによって予防することは可能です。
講習は不安を解消するためにある
ノンダイバーの方がダイビングに不安を覚える気持ちはよくわかります。
他の様々なレジャーの様に、友達と2人で突然海に潜れば、ほぼ間違いなく不安は現実のものとなるでしょう。
実は、様々な不安を解消するのが講習なんです。
不安だからダイビングをやらない、といつまでも不安は解消できませんが、多くの不安は講習の中で解消されて行くはずですよ。
中には引き受けなくてはならないリスクもあります。
しかし、それらを正しく理解し、正しく恐れ、正しく予防するのも講習の役割です。
車の運転と同じだと思って下さい。
毎年、多くの方が交通事故で亡くなっていますよね。
でも、車の便利さは捨てがたい。
だからこそ、教習所という存在があります。
ダイビング、もちろん事故率は交通事故よりも圧倒的に低いです。
しかし、一歩間違えばということは間違いありません。
でも、ダイビングの楽しさは捨てがたい。
だからこそ、ダイビングには講習が必ず必要なんですね。
なんだかいつになく優等生な締めくくりですが、ダイビングに不安がある人は、いつでも相談に乗りますよ!
新入生からもらった質問に上手く答えられない、という上級生からの相談もお気軽にどうぞ!
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