【新入生の疑問】泳げない人でもダイビングは出来る?
『ダイビングサークル入りませんか!?』
そんな勧誘に対して新入生から
『でも私、泳げなくて…』
こう返ってきたことはありませんか??
もちろんそこは
『泳げなくても大丈夫!』
と切り返してみたものの、具体的になぜ大丈夫かまで聞かれると困る…
ということで今回はダイビングにおける”泳ぎ”について改めて見てみたいと思います!
泳ぐって何??
『泳げなくてもダイビングは出来ますか?』
という質問は、ダイビングショップなどのページにある『よくある質問』コーナーに、大概最初に出てくる、本当に、本当によくある質問です。
そもそも一般的に言う『泳ぐ』とはどういうことを指すのでしょう??
“泳ぐ”というものを分解してみると
- 沈んでしまうことなく
- 息継ぎで呼吸を確保しながら
- 手や足で水を掻いて進む
この3要素になりますね。
あれ?
ダイビングの場合は、最初から沈んでいます(笑)
しかも口にはレギュレーター。
“泳ぐ”3要素のうち、最初の2つは解決しているのです!
しかも、足にはフィンをつけます。
フィンを履くと、足の甲の表面積はおよそ10倍。
単純に、10倍楽に進めると言っても過言ではありません。
全く泳げない人であっても簡単に進むことが出来ます。
そもそも…
ダイビングは泳ぐ遊びではなく、楽しみを求めて水中を移動するもの。
25mを●秒で…といった泳力はいらないと言っても過言では無いと思います。
日本の場合は小中学校で水泳の授業があるはずなので、それを乗り切っただけの泳力があれば十分!
実は世界的に見て義務教育に水泳の授業が取り入れられている国は珍しく、日本人はラッキー!
これも皆さんにダイビングをやって欲しい理由なのですが…(笑)
本当に大丈夫??
インストラクターなどに、”泳げなくても出来る?”という質問をぶつけると、多くは
“大丈夫!出来るよ!”
と返ってくると思います。
実はこれ、少し言葉が足りません。
正確には
“ライセンス講習を行うのは流れが無いか、非常に弱い所だから、ダイビングを始めるだけなら泳げなくても大丈夫!”
ということになると思います。
一口にダイビングと言っても、様々なスタイルがあります。
じっくりと生物の観察をすることもあれば
“ドリフト”と言って、海の流れに乗り、ボートに拾ってもらうスタイルや
場合によっては、ある程度の距離を、文字通り泳ぐこともあります。
ライセンス講習を行う様な流れの影響がほとんど無い場所で、ほとんど移動もすることなく、生物を観察する
という様なスタイルであれば
泳げなくても、ほとんどの人は水の中を進むことが出来るので問題ない
ということです。
※下半身不随の方でも、様々な補助を受けてダイビングを楽しんでいる方はいます!
そして、ノンダイバーにとっては、そんな環境のダイビングも非常に楽しいものだということがあります。
じゃあ流れがあったら?
海には流れが発生することがあります。
流れが出れば、当然それ相応の泳力が必要になりますね。
そこに不安を感じてしまっている人もいるかもしれません。
通常ダイビングを行う場合、必死に泳がなくてはいけない程の流れが発生する様なダイビングスポットはそんなに多くありません。
一方で、流れが発生するスポットももちろんあります。
そんな場所に潜る場合には、その流れにフィンを使って勝てるだけの脚力が必要になります。
大事なのは、自分の脚力をしっかりと認識して、その海の環境が自分にとって安全かどうかを、自分で判断することだと思います。
多くの場合は、ダイビングがうまくなって行くにつれて、フィンの扱いもうまくなり、通常のコンディションであればほとんどのダイビングスポットで問題なく潜ることが出来る様になりますよ!
でも自然が相手だし…
それでも出てくる可能性のある反対意見(泳げないならダイビングはしない方が良い)があるとすれば
- フィンが脱げたら?
- BCD(空気を入れることで浮力を確保出来ます)が壊れて、水面に浮くことが出来なくなったら?
- 突然流れが出たら?
といったものでしょう。
例えば…
ボートから、非常に穏やかと思われるポイントにダイビング開始!
開始直後、BCDが破れていて、浮力のコントロールが効かない!
さらに、フィンのストラップが劣化で切れてしまい、フィンが脱げた!
そんなところで突然の激流!!
自然が相手なので、あり得ないとも言えません。
ここはもう、インストラクターや、ダイバー個人個人の価値観です。
登山を楽しむ方は多いですが、どんなに低く、遊歩道が整備されている山だって
快晴だったのが一転豪雨!
同時に大きな地震が発生!
土砂崩れ発生!
みたいなことが起きないとは言えません。
だからと言って、山は危ないから絶対に登らない方が良い、とはなりませんよね?
もちろん、そこまで考えて山には絶対に立ち入らない、という判断もありですし、そのリスクと、山の楽しみのバランスを考えて、登山を楽しむという判断もありです。
ダイビングも同じこと。
リスクと楽しみのバランスを考えて、自分なりの楽しみ方をすれば良いのだと思います。
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