【冬のダイビングの魅力5選】冬だからこそ潜る!
本格的なダイビングシーズンも終わり…….
長い長い冬のシーズンがやってきました。
冬のダイビングなんて魚少ないし、寒いし、楽しくない?
そう思ってる人、本当にもったいないですよ!!
冬だからこそ潜るんです!!
なけなしのお金でドライスーツを買って、学生時代に冬の海を潜りまくった筆者だからこそ伝えることのできる【冬のダイビング魅力5選】を紹介したいと思います!!
冬の魅力①【まるで沖縄な透明度】
冬は皆さんが普段潜る海、伊豆や和歌山でも透明度が20mオーバーなんてこと、聞いたことありませんか??
そうなんです!
冬は透明度がめちゃくちゃ、良くなります!
太平洋側の伊豆や神奈川では断然透明度があがりますし、黒潮の影響を受ける和歌山の海でも透明度が安定する傾向があります。
いつも潜っているポイントでも、夏に黒潮がぶつかって来た時は透明度20mとか行くこともありますが……
正直、運任せですよね。。。
冬は透明度が良い方が普通なんです。
すごくないですか??
青い海が沖縄まで行かなくても見れちゃうんです!
青い海で泳ぐだけで気持ち良いですもんね!!
太平洋側のポイントで冬に透明度がよくなる理由は3つあります。
①プランクトンの減少
水深200m程までの海域では
- 春:プランクトンの量が最大
- 夏:プランクトン増大期
- 冬:プランクトン最低量
と言われており、冬場の海はプランクトンの量が極端に減ります。
プランクトンの増殖には、栄養と日照、そして水温が必要で、
日照時間が短く栄養が少なく水温も低い冬の海はプランクトンが増殖できないんですね。
水が濁ってしまう原因のプランクトンがそもそも少ないので、透明度が良くなるんです!
②太平洋側の好天
冬の太平洋側の天気は乾燥した晴天の日が多いです!
年によっては乾燥注意報が出るほど雨が降らない年もありますね。
晴天が多いということは、逆に雨が少ないということ。
海が濁ってしまう理由の1つには川からの土砂の流入があります。
冬は雨が降らないので、土砂の流入が少なく、透明度の良い状態をキープしやすいんですね!
③冬の季節風
冬の太平洋側は、山側から沖に向かって季節風が吹きやすい季節です。
この季節風が表層の濁った水を沖に押し出し、深場のキレイな水がダイビングポイントに入って来やすいんです!
水が濁ってしまう2つの原因が起きづらく、濁ったとしてもすぐに洗い流される、そんな環境なので冬の太平洋は抜群に透明度が良いんですよ!
冬の魅力②【深海魚が見れるかも!?】
冬と言えば深海魚が浅場で見れるシーズンです。
写真のような大型のキアンコウが深場から上がってくると、多くのダイバーが見に行きます!
普段は水深100~500mの深海に生息していますが、冬の産卵の時期になると水深20~30m前後の浅場にも現れます。
体長は40センチ程度で、最大で1mくらいまで大きくなるものもいます。
やっぱダイビングで見ると大迫力ですね!しかもアンコウは鍋にして食べても美味しく、なんて最高の魚なんだ!
ちなみにこの深海魚があがってくる理由としては、透明度のよくなる③の理由と同じです。
深場から運ばれてくる海流に乗って深海魚も上がって来てしまうのです。
この中でもマトウダイはよく見れる冬の深海魚の代表ですね!!
体の側面にある黒い丸が的のようなのでマトウダイと言われています。
肉食の魚ので小魚の捕食シーンを見れたりすることも。
大人は銀色っぽいボディーですが…..
実は幼魚から少し成長した若魚あたりで金色になるんです!
見れたら運気が上がるかも!?(笑)
冬の魅力③【海の宝石ウミウシ】
こんなカラフルなウミウシが増えてくるのも冬の海の魅力の1つでしょう!
水温が下がってくると、伊豆でも沖縄でも、どこからともなくウミウシがわんさか出てきます。
ちゃんと探せば、1ダイブで10種以上見ることも難しくはないでしょう。
海の宝石とも言われるキレイなウミウシについて、ダイバーズ学園では多く紹介しています。
一緒に読んでいただけると、もっと冬の海に潜りたくなるかも。
ウミウシについて知りたい方はコチラ!
ウミウシを見つけられるようになりたい方はコチラ!
冬の魅力④【混雑なし!】
いつもは、混んでいる東名や西湘バイパスも冬の時期なら、渋滞なしで楽々です。
真夏の繁忙期には「伊豆で潜って東京に帰るのに5時間かかって…..」なんてつらい経験をしたことある人も多いと思います。
良くも悪くも冬はダイバーだけでなく観光客も減ります。
そのため、行きも帰りも高速がスイスイ走れます。
渋滞の代わりの余った時間で、美味しいご飯を食べに行ったり、スイーツを食べに行ったり、あえて遠回りして西湘バイパスから湘南の海を眺めて見たり楽しめますね!!
※写真も西湘バイパスのサービスエリアに寄り道してみました。
もちろん道路だけでなくダイビングの施設にも人が少ないです。
ゆったりシャワーを浴びたり、のんびりログ付けしたり、慌ただしい夏の海とは違います。
人気のポイントで、海の中は人ばっかり……
なんてこともないので本当におススメですよ!!
雲見の洞窟や大瀬崎など、あの人気のポイントでも冬は人が少ないものです。
しかも、憧れのガイドの先輩を独り占めできちゃうかも!(笑)
冬の魅力⑤【温泉が超気持ち良い!】
やはり冬の魅力といったら温泉!!
正直ここまで冬のダイビングの魅力をたくさん語りましたが、どんなに寒さ対策をしても”寒いときは寒い”です。
そんな時は温泉に入って体をポカポカにしちゃいましょうっ!!
日本のダイビングポイントは自然が豊かなエリアに多く、どこも温泉に囲まれているといっても過言ではありません。
串本だって日帰り温泉はたくさん、三浦だって房総だってありますね。
そして伊豆半島でダイビングしようものなら、温泉を通らない道を探す方が大変なくらい。
上の写真は東伊豆の富戸というダイビングポイントにあるウエットスーツのまま入れるお風呂ですが、天然温泉が使われていることでも有名です。
冬の空いている時期だからこそ行くことのできる温泉!!
夏の渋滞の代わりに冬の温泉なんて素敵ですね。
【寒さ対策は忘れずに】
冬のダイビングの魅力は海だけではなく、空いてるからこそ気軽に寄り道ができたり、様々な魅力があります!!
ただし、やはり寒いのも事実です…..
もちろん気温程に海の水温は下がりませんが、ウエットスーツには限界があります。
ドライスーツの購入は高く付いてしまいますが、
3000円前後でレンタル出来るお店もたくさんあります!
キチンと寒さ対策をして安全にダイビングをしましょう!
よくドライスーツの中に何着てよいかわからないと質問を受けますが、難しく考えずスエット等の動きやすい格好で良いでしょう。
詳しく知りたい方は合わせコチラもどうぞ!
日本は四季の豊かな国で
春には桜が咲き、夏には豊かな新緑があり
秋には紅葉、冬はもちろん雪景色……
海中にも様々な四季があります。
そんな海の中の四季を感じられるのが僕ら日本人ダイバーの特権でもあります!!
どんどん潜って、冬の海も盛り上げていきましょう!!
【追記】冬は浮遊系も楽しめ!リュウグウツカイが大爆発!
2018年11月後半の冬のスタートは、なんとリュウグウノツカイなどの超人気の深海魚のフィーバーで開幕しました!!
西伊豆、特に大瀬崎は東風さえ吹けば、夜だけでなく昼のダイビングでも多く観察できました!
筆者も今年の冬は様々な深海魚、リュウグウノツカイから始まり、テンガイハや幻の魚・ミノアンコウの稚魚など様々、観察しています。
こちらに2018年11月後半に見れた生物はまとめています。
大瀬崎に出た浮遊系まとめてみた!しげのゆうたの旅ぶろぐ
これらの深海魚は幼魚の時期は浮遊期といって水面近くを漂い、クラゲなどを食べ生活しています。こういった浮遊系の生き物を探すというのも新たな冬のダイビングの楽しみの1つになるでしょう!!
もちろん珍しい深海魚のほかにも、カメガイといったクリオネの仲間も伊豆でよく見れたりとダイビングの最初と最後にちょこっと水面に目をやるだけでも楽しめますよ!
生きたリュウグウノツカイを見てしまったら、生涯自慢出来ちゃいますね!!
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