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飛島のダイビングスポット情報

海について

日本ジオパークである鳥海山・飛島ジオパークの一部を形成する山形県・飛島(とびしま)。
柱状節理をはじめとする地形を楽しむダイビングはもちろん、ドリフトダイビングでクロマグロやイナダ(ブリ)などの大型回遊魚に巻かれるようなエキサイティングな楽しみ方ができるほか、ドチザメの群れを見ることもできるダイビングスポットです。

そんな飛島のダイビングスポット情報をその魅力とともにご紹介します。

ダイビングの基本情報から、季節ごとの見どころをまとめたシーズナリティ、ダイビングポイント紹介まで、海の情報満載でお届け!

飛島の概要

山形県酒田市の離島である飛島は、酒田港から北西に39km、定期船で約1時間15分ほどの距離にある県内唯一の有人島です。
周囲はわずか10.2kmの小さな島に、現在200人弱の人々が暮らしています。

飛島は1,500万年ほど前に噴出した海底火山の影響でできた島。
度重なる地殻変動や海面の上昇・下降によって、現在のような階段状の海成段丘と呼ばれる地形を作り上げました。

そんな大地の歴史を刻む飛島は、2016年9月には活火山の鳥海山とあわせて「鳥海山・飛島ジオパーク」として日本ジオパークに認定されています。

暖流である対馬海流の恩恵を受け、年平均気温は12℃以上と、山形県の最北端でありながら県内で最も温暖な地のひとつとして知られています。

また、渡り鳥の中継地となっている飛島は、春と秋のシーズンには約300種もの鳥たちが飛来し、バードウォッチングが盛んな島でもあります。
ダイビングポイントでもある飛島本島の西方沖約1kmにある無人島の御積島(おしゃくじま)はウミネコやカンムリウミスズメ、ウトウなどの海鳥の繁殖地として国指定天然記念物及び県指定飛島鳥獣保護区、鳥海国定公園に指定されています。

飛島ダイビング基本情報

主なダイビングポイントは御積島(おしゃくじま)周辺で、飛島本島からはボートで10分ほどで到着します。
ジオパークに指定されているだけあり、水中でも柱状節理のような興味深い地形を観察することができます。

また、対馬海流とオホーツク海からくる寒流のリマン海流が混じり合う海域のため、水中の生き物は豊富。
周辺の海域にはドチザメが生息し、東北では大変珍しいオノミチキサンゴの棲息地ともなっています。

中層ではイナダやカンパチ、時にはクロマグロ群れに出会うこともあり、エキサイティングなダイビングが体験できるでしょう。

ダイビングスタイルはボート・ドリフトダイビングがスタンダードです。
ボートダイビングやドリフトダイビングの経験はもちろん、ポイントによっては水深30m近い所もあるのでディープダイビングで重要になるエアや無限圧潜水時間の自己管理は必須です。

また、時に流れることもあるのでシグナルフロート(サーフェスマーカーブイ)を水中から確実に打ち上げられるスキルも必要です。

飛島は沖合の島のため、季節風の影響で11〜3月はクローズのことが多いです。
そのため、ダイビングの計画は4〜10月に立てることをおすすめします。

ダイビングのシーズナリティ

飛島の海の魅力を春夏秋冬に分けて、ご紹介します。

ダイビングスポット・飛島のシーズナリティ表

春の飛島

季節風が落ち着いてくると飛島でのダイビングのシーズンインです。
春はアラメ、ワカメ、ホンダワラなどの海藻が岩肌が見えなくなるほど生い茂ります。

この時期の見どころは、ハツユキミノウミウシやコガネマツカサウミウシなどの北方系のウミウシにダイバーに人気のダンゴウオ
さらに、晩春から初夏にかけてドチザメが出産の為に浅場に集まります。

ドチザメは夜行性のため、日中は薄暗い場所で過ごします。
多い時は10匹ほど重なり合っていることもあり、運が良ければドチザメと一緒に写真撮影も可能です。

夏の飛島

海況が落ち着き水温が徐々に上がり、クロマグロやイナダなどの大型回遊魚に出会うチャンスが多くなります。
特にクロマグロがエサを追いかけて泳ぐ速さは圧巻です。

小さい生き物ももちろん見どころが多く、イワアナコケギンポやスナビクニンを見つけることができます。

また、北限と思われる通称)ジョーフィッシュのコロニーがあり、口内保育などを安定して観察できるのも夏の特徴です。

秋の飛島

対馬海流が強く入り込むこの時期は高い水温と透視度が魅力的です。
水中は不純物が少なく、太陽の日差しが入り込むと水面近くはまるでプールのよう。
透明度が高い日は水面から30m下の水底が見えることもあり、空を飛んでいるような浮遊感を味わうことができます。

マツカサウオやオヤビッチャなど季節来遊魚の数も多く、毎回の発見が楽しみな季節です。

冬の飛島

11〜3月は季節風の影響で船を出せないことが多く、クローズの日が続きます。

ダイビングポイント紹介

ダイビングポイントは飛島本島から約2km、ボートで10分分程移動した場所にある御積島周辺。
ボートダイビングのポイントですが、水面休息時間はダイビングエリア内の無人の岩礁にボート横付けし、岩礁に上がって休むことも可能なので、船酔いが心配なダイバーも安心です。

そんな飛島の代表的なダイビングポイントを3つご紹介します。

トド穴

御積島の岸壁にぽっかり大きな穴が空いており、かつてはそこにトドが休憩していたということからこのポイント名が名付けられました。
トド穴の下の水中にはドチザメが集まる水中洞窟が点在し、春から初夏にかけて無数のドチザメが産卵のために浅場に集まります。

水温や海況によってドチザメが集まる洞窟の場所は異なりますが、多い時は体長1〜2mほどのドチザメが10数匹ほど見られることもあり、とても見応えがあります。

【エントリー・スタイル】ボート(基本的にドリフトダイビング。海況によりアンカーを打つこともある。港から約10分)
【最大水深】18m
【流れが出た場合】何かに捕まらなくてはならないほどの流れが出ることがある
【ナイトダイビング】×

飛島、トド穴のオープン確率

水中根

クロマグロやイナダなどの回遊魚を狙えるダイビングポイントです。
水面にわずかに出ている岩礁は周囲約400m、水中の根元までの高低差は30m以上あり、この岩礁の周りを潜ります。

潮がよく当たる場所にはオウギウミヒドラがあり、そこではウミウシ類も多く見つけることができます。

【エントリー・スタイル】ボート(基本的にドリフトダイビング。海況によりアンカーを打つこともある。港から約10分)
【最大水深】30m
【流れが出た場合】何かに捕まらなくてはならないほどの流れが出ることがある
【ナイトダイビング】×

飛島、水中根のオープン確立

御積島東

潮流の影響が少ない穏やかなポイントで、庄内沿岸のダイビングポイントではあまり見ることがないウミシダの仲間をはじめ、数多くの生き物が生息しています。

水深10m程から急速に30mまで深くなっていき、水底は大きな岩礁から、小石や貝殻などのガレ場、砂地まであり、スナイソギンチャクも見かけることがあります。

【エントリー・スタイル】ボート(基本的にドリフトダイビング。海況によりアンカーを打つこともある。港から約10分)
【最大水深】30m
【流れが出た場合】何かに捕まらなくてはならないほどの流れが出ることがある
【ナイトダイビング】×

その他のダイビングポイント

御積島北、御積島西アーチ、赤岩ドロップオフ、フィッシュマーケット、水中根ハナレ根、オビラ広場、オビラV水路、フタメヅラ

飛島へのアクセス情報

船でのアクセス:
酒田港フェリーターミナルからは定期船とびしまで約1時間15分で飛島に到着します。
定期船は平日は1日1便の運航、土日祝日は1日2便の日もありますが、日によって変動がありますのでその都度確認をするようにしましょう。

飛行機でのアクセス:
最寄りの空港は庄内空港です。
羽田空港からは直行便が1日4便就航しており、所要時間は約1時間です。
空港からは庄内空港連絡バスで酒田市役所前へ。
停留所からは徒歩10分で定期船が発着する酒田港フェリーターミナルに到着します。

車でのアクセス:
山形自動車道の酒田中央インターチェンジが最寄りのインターチェンジです。
インターチェンジからは日本海東北自動車道を北上し、県道59号を経由して約10分で定期船とびしまが発着する酒田港フェリーターミナルに到着します。
酒田海鮮市場、みなと市場駐車場に約300台駐車可能な無料駐車場があります。

電車でのアクセス:
JR酒田駅が最寄り駅です。
東京駅からは上越新幹線新潟駅で乗り換え、約4時間で到着します。
酒田駅からタクシーで約10分、または路線バスに乗車し鶴岡酒田線の山銀前停留所から徒歩約5分で定期船とびしまが発着する酒田港フェリーターミナルに到着します。

飛島の観光情報

飛島島内には電車やバス、タクシーなどは走っておらず、移動手段は基本的に徒歩か自転車になります。
港で自転車の貸出を行っており、無料で借りることができます。

飛島の観光拠点といえばとびしまマリンプラザです。
1階には定期船とびしまの乗船券発売所の他休憩スペース、お土産や日用品を扱う小規模店舗、2階には島内唯一のカフェ「しまかへ」が入っており島内でとれる食材を使った食事が楽しめます。

▶︎マリンプラザ(https://www.city.sakata.lg.jp/sangyo/kanko/rejyashisetsu/marine_plaza.html

▶︎しまかへ(https://shimacahe.com/

飛島西部にある荒崎海岸は1996年に「日本の渚百選」選出された美しい海岸です。
多くの海浜植物を見ることができ、特に初夏から夏にかけての期間はトビシマカンゾウが咲き乱れます。
トビシマカンゾウは飛島や新潟県の佐渡でのみ見られる日本固有種の植物で、満開のシーズンには海岸一面が鮮やかな橙色に染まり、飛島ならではの風景を見ることができます。

飛島には飲食店が多くないため、酒田港でのお食事がおすすめです。
酒田港のすぐそばにあるさかた海鮮市場では庄内浜で水揚げされた新鮮な海の幸をいただくことができます。
2Fにある海鮮どんやとびしまの海鮮丼やお刺身は絶品です。

▶︎海鮮どんやとびしま(https://www.kaisen-ichiba.net/about.html#a02

情報・写真提供:アーバンスポーツ(http://www.urbansports.jp/

ScubaMonsters編集部

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