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屋久島のダイビングスポット情報

海について

熱帯エリアと温帯エリアの生物が入り混じる稀有な海。
日本一といっても過言ではないほどの種類数の魚が生息するお魚天国。

大自然の恩恵を受ける海、屋久島のダイビングスポット情報をその魅力とともにご紹介します。

ダイビングの基本情報から、季節ごとの見どころをまとめたシーズナリティ、ダイビングポイント紹介まで、海の情報満載でお届け!

屋久島の概要

屋久島は鹿児島県佐多岬から約60km南西に浮かぶ島。
種子島や口永良部島などとともに大隅諸島に属する、直径30kmほどの島です。

約1,400万年前に花崗岩が隆起し、誕生したと言われている屋久島。
苔むす原始的な森を歩ける白谷雲水峡や多種多様な屋久杉(屋久島の標高500m以上に自生するスギ)が鑑賞できるヤクスギランドなど、その濃密な森を求めて多くの観光客が訪れます。

屋久島はそのほとんどが山地で、1,000〜1,900m級の山々が連なる様子から洋上アルプスと呼ばれることもあります。
ほぼ中央に聳える宮之浦岳は、九州最高峰となる標高1936m。(ちなみに、同じ九州で有名な阿蘇山は標高1,592m、桜島は標高1,117m)
亜熱帯の海に位置しながら、冬には山頂に降雪も見られます。

また、屋久島の90%は森林で構成されており、原始的な自然林が繁っています。
黒潮により運ばれてくる暖かい空気が山々にぶつかることで大量の雨を降らせ、多様な紅葉樹と針葉樹が混在する豊かな森林が育まれました。

亜熱帯に位置しながら、標高が上がるごとに亜寒帯まで植生分布が変化し、日本列島の自然が濃縮されているという特徴が見られます。

1993年、屋久島は白神山地(青森県〜秋田県)とともに、日本で初めて世界自然遺産に登録されました。
屋久杉の自然林があることや植生の垂直分布(南から北への植生の変化)が見られること、固有植物の多さなどが選ばれた理由です。
西海岸から宮之浦岳を含む、屋久島の約21%が遺産登録地となっています。

屋久島ダイビング基本情報

ロクセンフエダイとカゴカキダイ

濃密な森から川を介して流れ込む栄養分は、豊かな海をもたらします。

また、太平洋と東シナ海に挟まれた屋久島周辺の海域は、北上してきた黒潮がぶつかり、北へと進路を変える場所。
そのため、屋久島の海は、とにかく生物の種類が豊富です。

熱帯エリアの生物と温帯エリアの生物を観察することができ、それぞれが織りなす情景や営みが楽しめます。

黒潮の恩恵を受けた真っ青な海には、可愛らしい小さな魚から迫力のある大きな魚まで、多種多様な生物が生息しています。

愛らしい姿が人気のピグミーシーホース、迫力溢れるツムブリの群れ。
観察できる生物の多様さに、何度でも潜りたくなるような魅力が溢れます。

ダイビングのシーズナリティ

屋久島の海の魅力を春夏秋冬に分けて、ご紹介します。

屋久島のダイビング・シーズナリティ表

春の屋久島

海底には海藻がもりもりと覆い茂り、多様なウミウシを探すのにもってこいの時期です。
過去には、2日間で50種類以上のウミウシが確認できたことも!

ドリフトダイビングのポイントでは、マダラトビエイの編隊に遭遇するチャンスも比較的多くなります。

ツムブリの群れや、ヒレナガカンパチの群れに出会えることも多い季節です。

夏の屋久島

ジョーフィッシュ のハッチアウト
ジョーフィッシュのハッチアウト

とにかく透明度が高いので、潜るだけで癒しのダイビングを楽しめます。
初夏からは幼魚がどっさりと増えてくるため、海の中はまるで幼稚園。

6月頃からはジョーフィッシュ (ホシカゲアゴアマダイ)のハッチアウト(孵化)や、オオハナガタサンゴの産卵など貴重な生態の観察もできます。

秋の屋久島

ギンガメアジ
ギンガメアジ

キビナゴの群れが大きくなり、カスミアジやツムブリの大群も比較的狙いやすく、会える頻度が上がります。

ドリフトダイビングのポイントでは、イソマグロの群れが迫力を増してきます。
ギンガメアジの群れも数を増し、運が良ければ圧巻の光景を見られることも!
また、一年の中でもこの時期は透明度が抜群に高い日が多くなります。

冬の屋久島

カノコウロコウミウシ

冬の北西風の影響で、北部のエリアで潜れない日が増えるため、屋久島の南部のエリアで潜る頻度が多くなります。
南部のダイビングポイントでは、北部とは違ったバリエーションのウミウシ観察を楽しめます。

ヒメハナビラウミウシ

クジラの鳴き声が水中に響くのも、冬の風物詩です。

ダイビングポイント紹介

屋久島の代表的なダイビングポイントを3つご紹介します。

タンク下

魚の種類や水中環境のバリエーションが豊富で、初心者ダイバーからベテランダイバーまで、レベルを問わずに楽しめるダイビングポイントです。

港からたった5分のダイビングポイントですがサンゴ礁が広がり、ハナヒゲウツボやホタテツノハゼ、多様なウミウシ、ツムブリの群れやヒレナガカンパチの群れなども観察できます。

多くのアオウミガメも生息しており、さらにタンク下のアオウミガメは逃げない個体が多いため、ゆっくりと観察できるのもタンク下の特徴です。

オオハナガタサンゴの産卵やジョーフィッシュ (ホシカゲアゴアマダイ)のハッチアウトなど、生態観察をしやすいのもこのダイビングポイントです。

【エントリー・スタイル】ボート(港から約5分。エントリー時はブイを取る。またはアンカーを打つ)
【最大水深】30m
【流れが出た場合】流れてもコース取りに影響を与えない程度
【ナイトダイビング】○

屋久島、タンク下のオープン確率

お宮前

温帯域に生息するカゴカキダイと、熱帯域に生息するヨスジフエダイ、ロクセンフエダイなどが一緒に泳いでいる様子を一年を通して観察することができる、屋久島ならではのダイビングポイントです。

水中の温暖化の影響か、年々カゴカキダイの減少が見られますが、今でもこの一緒に泳いでいる様子は観察できます。

周辺ではあちらこちらにハナゴンベの成魚と幼魚が多数泳いでいたり、スミレナガハナダイが美しく群れていたり、飽きのこないダイビングポイントです。

【エントリー・スタイル】ボート(港から約5分。エントリー時はブイを取る。またはアンカーを打つ)
【最大水深】30m
【流れが出た場合】流れてもコース取りに影響を与えない程度
【ナイトダイビング】○

屋久島、お宮前のオープン確率

オツセ

屋久島の西部にある永田エリアから出港して向かうダイビングポイントです。
ブイから泳いで少しのところに、紫と黄色のピグミーシーホースが生息していることが多く、そのすぐ近くでは多数のアケボノハゼが観察できます。

ハナヒゲウツボの幼魚と成魚を見ることが出来るのも見どころです。

可愛らしい小さな生物のアイドルが多く生息していますが、浅場で群れている魚にも癒されるダイビングポイントです。

イソマグロやニタリザメなどが入ってくることもあり、安全停止中も気を抜くことなく生物を探してみましょう。
オツセ沖ではハンマーヘッド(アカシュモクザメ)が姿を現すことも。

また、アカウミガメが特に見やすいダイビングポイントでもあります。

【エントリー・スタイル】ボート(港から約15分。エントリー時はブイを取る。またはアンカーを打つ)
【最大水深】40m
【流れが出た場合】コース取りに影響を与える流れが発生することがある
【ナイトダイビング】×

屋久島、オツセのオープン確率

その他のダイビングポイント

タンク沖・お宮沖・ゼロ戦・横瀬・芽瀬・観音・永田灯台・魚見・元浦・トンネル下・スカパラ

屋久島へのアクセス情報

飛行機でのアクセス:
福岡と大阪から1日1便屋久島への直行便が運航されています。
その他の地域からは、鹿児島空港が窓口となります。
鹿児島空港から屋久島空港への所要時間は、わずか40分ほどです。

船でのアクセス:
鹿児島南ふ頭より高速船で約2時間から3時間ほどかけて宮之浦港または安房港へ。
屋久島へ直通か、種子島を経由するかで所要時間が変わってきます。
または、フェリーはいびすかす、もしくはフェリー屋久島2に乗る方法もありますが、所要時間が長いため、どうしても自家用車を運搬する必要がある場合を除いて、高速船を使用するのが良いでしょう。

屋久島の観光情報

推定樹齢が2000年とも7000年以上ともされる(諸説あり)最古の屋久杉、縄文杉。
国内の杉としては一番太く、なんと周囲は16.4mにも及びます。
標高1300mにそびえ立つ、神々しささえあるその佇まいは、見るものを感動させます。
ただ、この有名な縄文杉を見るには1日がかりの険しい登山が必要になるのでご注意を。

トレッキング初心者も半日ほどで往復ができる白谷雲水峡も屋久島では外せない観光スポットです。
別名「苔むす森」と呼ばれ、映画「もののけ姫」の舞台になったともいわれています。
一面に広がる苔は、神秘的の言葉に尽きます。

また、ヤクスギランドでは体力に自信がない人も気軽に屋久杉の原生林を感じることができます。
整備された遊歩道があり、30分から150分まで4つの散策コースが用意されているので、自身の体力に合ったコースで自然を堪能してみてください。

ただし、これらの場所は標高が高いため、ダイビング後の訪問は減圧症のリスクが伴います。
ダイビング前に訪れる様にしましょう。

また、屋久島を訪れた際には、ぜひ地のものをいただきましょう。

地元で人気なのは、お食事処 潮騒。
屋久島で養殖された車海老のエビフライが、特におすすめです。

また、安房川沿いにある散歩亭では、ガラス越しに自然を感じながら、ゆったりとお食事できます。
屋久島産の食材を使ったフードやドリンクをぜひ、味わってみてください。

情報・写真提供:屋久島ダイビングリゾートDIVEANCHOR(https://yakushima-diving-anchor.com/

ScubaMonsters編集部

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