平沢のダイビングスポット情報
日本屈指のダイビングエリア、伊豆半島にあるダイビングスポット・平沢。
安定して穏やかな海況で体験ダイビングでも楽しめるビーチダイビング、ダイナミックな地形とソフトコーラルに圧倒されるボートダイビングの二つの顔を楽しめるダイビングエリアです。
そんな平沢のダイビングスポット情報をその魅力とともにご紹介します。
ダイビングの基本情報から、季節ごとの見どころをまとめたシーズナリティ、ダイビングポイント紹介まで、海の情報満載でお届け!
目次
平沢の概要
静岡県・伊豆半島の西側に位置する平沢は、伊豆半島西側の玄関口・三島や沼津から車で40分弱と、アクセス良好のダイビングスポットです。
ダイビング施設に隣接している海水浴場、らららサンビーチは、貝やサンゴが混ざった白い砂が綺麗な人工のビーチ。
遠浅なうえ通年海況も穏やかで透明度も比較的安定して高いため、ファンダイバーのみならず、夏場には体験ダイビングにチャレンジする人や海水浴客、磯遊びをする親子連れなど、多くの人で賑わいます。
さらに、ビーチからは海越しに富士山を望み、静岡ならではの絶景を楽しむことができます。
平沢ダイビング基本情報
平沢は2014年にオープンした、伊豆半島の中では比較的新しいダイビングスポットです。
駿河湾の中でさらに湾形状になっている部分に立地するため、風やうねりにほぼ左右されず、1年を通して穏やかな海況に恵まれています。
ビーチの穏やかな海況と全体的に浅めの水深から、体験ダイビングや講習、ビギナーダイバー向けの海かと思いきや、淡島のボートダイビングポイントに出るとダイナミックな地形とソフトコーラル、目の前を埋め尽くすサクラダイの群れに圧倒される、ベテランダイバーも大満足のダイビングスポットです。
ビーチポイントでもボートポインでも、タカベやイサキ、アカカマスをはじめとした魚の群れをはじめ、数々のウミウシ、甲殻類、さらに、運が良ければウミガメ、冬場にはアンコウに出会えることもあり、多種多様な生き物を観察することができるダイビングスポットです。
夏には、従来生息する種以外にも、黒潮にのって遥か南方の熱帯の海から辿り着いたカラフルな季節来遊魚も見られます。
ビーチダイビングのエントリー・エキジットは、ダイビング施設の目の前で、潮汐などの海況や目的によって、東口・西口・砂浜の3ヶ所を選べるのも便利です。
※砂浜は7〜8月は海水浴客利用のため利用制限あり(一部利用可)
ダイビングのシーズナリティ
平沢の海の魅力を春夏秋冬に分けて、ご紹介します。
春の平沢
ゴールデンウィーク前後から、ビーチポイントに設置した産卵床で、アオリイカの産卵がスタートします。
水温が徐々に上がると共に、アオリイカとの遭遇率がアップし、感動的な繁殖シーンをじっくり観察することができます。
また、春は海藻のモク類の成長が著しく、浅場は海藻の森となる季節!
そこを隠れ家に、真っ青な体が美しいソラスズメダイをはじめとした小魚たちが多く見られるようになります。
夏の平沢
夏になると魚の数が急激に増え始めます。
これからダイビングを始めようという人、少しダイビングを試してみようという人が増えるシーズンでもあり、そんな人々を歓迎するかの様に様々な魚が大きな群れをなします。
アカカマス、タカベ、マアジ、メジナなどが、太陽の光を反射してキラキラ光りながら中層を縦横無尽に泳ぎ回ります。
その群れを狙ってカンパチやイナダ(ブリ)たちも集まり、春の穏やかな水中から、ダイナミックな水中へと変貌します。
近年では、ハードコーラルの一種のエダミドリイシの、貴重な産卵シーンを観察できたという情報も。
夏のナイトダイビングでは、この神秘的なシーンに出会えるかもしれません。
秋の平沢
黒潮や台風の影響で南国の海から流れ着いた、カラフルな熱帯性の生き物が増えることで、観察できる生物の種類が一段と増えるシーズンです。
毎年さまざまな生き物を見ることができ、砂地には黄色い顔がトレードマークのネジリンボウやヒレナガネジリンボウなどが姿を現します。
また、南方系の定番、トゲチョウチョウウオやフウライチョウチョウウオをはじめとした、各種チョウチョウウオが元気に泳ぎ回ります。
さらにヤギ類の周りではニシキフウライウオが、砂地や藻場などではカミソリウオがうねりに身を任せて、ヤギ類や海藻に擬態する様子を見つけることができます。
カミソリウオのペア ヒレナガネジリンボウ
ダイバーに人気の、カエルアンコウ類の数も増えてきます。
カエルアンコウやイロカエルアンコウ、オオモンカエルアンコウなどのカエルアンコウ類を観察することが出来ます。
もちろん魚の群れもまだまだ楽しめ、大迫力の大きい生き物とキュートな小さい生き物の二刀流で楽しむことができます。
冬の平沢
水温がだんだんと下がってくるこの季節は海藻が目立ち始め、水中の景色が一変します。
伸び始めた海藻には、それを餌とする冬のウミウシが多く見られるようになります。
アカエラミノウミウシ シロハナガサウミウシ
ピカチュウという愛称でお馴染みの、ウデフリツノザヤウミウシや、発光することで知られるベッコウヒカリウミウシなども登場します。
ナイトダイビングではヤリイカの産卵シーンも狙えます。
集団のヤリイカがペアを作り、卵を産みつけるシーンからは生命の神秘を感じることができます。
さらに、運が良ければ深海からやってきたキアンコウに遭遇することも。
日本一深い湾として知られる、駿河湾に面しているからこその光景です。
ダイビングポイント紹介
体験ダイビングでも楽しめる穏やかなビーチポイントと、ダイナミックな地形とソフトコーラルが圧巻のボートポイント、そんな二面性を持つ平沢の代表的なダイビングポイントを2つご紹介します。
平沢ビーチ
エントリー・エキジットポイントには手すりがあり、海況や目的に合わせて、エントリー・エキジットを東側・西側・砂浜と3ヶ所から選べるので、ビーチダイビングに慣れていないダイバーでも安心してダイビングすることができます。
※砂浜は7~8月は海水浴客利用のため利用制限あり(一部利用可)
また、風やウネリに強く、平均水深も浅めなので、ファンダイビングだけでなく、体験ダイビングやダイビングライセンス講習の海洋実習にも適しています。
各エントリー口からはガイドロープも張ってあるので、ガイドの練習や、バディダイビング初心者のバディダイビングにも最適なダイビングポイントです。
【エントリー・スタイル】ビーチ(エントリー場所はスロープ、セッティングエリアから約30秒)
【最大水深】23m
【流れが出た場合】コース取りに影響を与える流れが発生することがある
【ナイトダイビング】○
淡島・根の端
ダイビング施設の北東に位置するダイビングポイント。
ダイナミックな地形とソフトコーラルの多さと大きさに圧倒されます。
また、魚の数も非常に多く、特にサクラダイの大群が乱舞する様子は、最大の見どころと言って良いでしょう。
ブイの下は根の頂上、水深3mほどのところにあり、そこから急勾配で落ち込んでいる地形になっているため、レジャーダイビングの限界である水深40mへも短時間でアクセスすることができます。
オオミナベトサカの群生の周りに群れるアカオビハナダイや、比較的浅い深度で見られるサクラダイ、時にはウミガメが姿を見せてくれます。
深場では、2mは超えるであろうエナガトゲトサカが群生しており、その光景は圧巻です。
また、ムギワラエビやハクセンエビなどの奥駿河特有の小さな生き物も豊富なダイビングポイントです。
ムギワラエビ ハクセンエビ
【エントリー・スタイル】ボート(ボート発着の浮き桟橋から約8分。エントリー時はブイを取る)
【最大水深】40m
【流れが出た場合】コース取りに影響を与える流れが発生することがある
【ナイトダイビング】×
平沢へのアクセス情報
公共交通機関でのアクセス:
JR沼津駅南口から東海バス、3番線江梨方面行き「らららサンビーチ」下車。
車でのアクセス:
東名高速道路・沼津IC、もしくは新東名高速道路・長泉沼津ICより、伊豆縦貫道、伊豆中央道を経由、長岡ICを右折、三津三差路を左折。インターからは約31km、所要時間は約40分。
約200台駐車できる駐車場があり、700~1,000円で駐車可能です。(シーズンにより異なります)
平沢の観光情報
ダイビング後にオススメしたいのは、ダイビング施設から徒歩5分の駿陽荘やま弥。 お刺身や焼き魚、煮魚など地の魚介を使ったお食事が楽しめます。
富士山を眺められるロケーションも最高です。
▶︎駿陽荘やま弥(http://www.izu-yamaya.jp/)
ダイビングスポットから車で5分の場所に位置する水族館、伊豆・三津シーパラダイスでは、大人気のハンドウイルカ(バンドウイルカ)やカマイルカのショーを見ることができます。
駿河湾の深海生物見ることができる大型水槽は、伊豆ならではの展示です。
さらにタッチプールではタカアシガニなどの深海生物に触れることもできます。
▶︎伊豆・三津シーパラダイス(http://www.izuhakone.co.jp/seapara/)
情報・写真提供:平沢マリンセンター(https://www.hirasawa-mc.com/)
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