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仲ノ御神島(オガン)のダイビングスポット情報

海について

西表島エリアを代表するダイナミックなドリフトポイント、仲ノ御神島(なかのかみしま・なかのうがんじま)。
大物回遊魚が溢れ、秘境感満載の絶海の孤島です。
ダイバーからはオガンという通称で親しまれています。

100匹を超えるイソマグロの群れ、そして、時に1,000匹ほどの群れを成すカスミアジやタイガーシャーク(イタチザメ)までもが姿を現す豪快な海。

そんな仲ノ御神島のダイビングスポット情報をその魅力とともにご紹介します。

ダイビングの基本情報から、季節ごとの見どころをまとめたシーズナリティ、ダイビングポイント紹介まで、海の情報満載でお届け!

仲ノ御神島の概要

仲ノ御神島、通称「オガン」は、西表島から南西約15kmに位置する八重山列島の一部。
表記に関しては中御神島、仲ノ神島、仲之神島、仲の御神島、仲之御神島、仲御神島など様々な物が見られます。

大海原にポツンと浮かぶ小さな無人島の周りを、カツオドリやクロアジサシ、エリグロアジサシなどの海鳥が飛び交う様子は、まさに秘境といった雰囲気です。

黒潮の支流が当たり、大型の回遊魚が数多く生息する仲ノ御神島の周辺は、ダイバーや釣り人にとって憧れの場所です。
仲ノ御神島周辺でのダイビングや釣りはできますが、1972年に仲ノ御神島全体が国の天然記念物に指定されて以来、仲ノ御神島への上陸は基本的にすることができません。

日本有数の海鳥の繁殖地として知られ、鳥獣保護区としても指定されています。

仲ノ御神島ダイビング基本情報

仲ノ御神島(オガン)でのダイビングスタイルは、回遊魚をはじめとした大物を狙ってのドリフトダイビングがメインです。
潮の流れが激しいため、エントリー後はガイドから離れないようにスムーズに潜降するスキルや、しっかりとした中性浮力のスキルが必須となる、上級者向けのダイビングスポットと言えます。

仲ノ御神島(オガン)の周りには、大物狙いのダイビングポイントが3つ。
また、島で流れが遮られるために比較的穏やかな癒しのダイビングポイントが2つあり、その時の海況と潮の状況を考慮してベストなダイビングポイントにエントリーします。

観察できる魚だけでなく、水深50mからそびえたつビルのような地形があったり、海底遺跡を思わせるような地形があったりと、ダイナミックな地形だけでも見ごたえ抜群!

ダイビングのシーズナリティ

仲ノ御神島(オガン)の海の魅力を春夏秋冬に分けて、ご紹介します。

オガンのダイビング・シーズナリティ表

春の仲ノ御神島

海況が安定し始めるゴールデンウィーク頃からが、仲ノ御神島(オガン)ベストシーズン!
仲ノ御神島(オガン)は、何といっても春が一番熱い時期。

水温は25~27℃ほどで、イソマグロに代表される回遊魚には最適な水温。
多いときは、なんと100匹以上の群れが目の前を覆いつくすことも!

特に春〜初夏は、ジンベエザメやタイガーシャーク(イタチザメ)など超大物のビックサプライズがあるかもしれません!

夏の仲ノ御神島

台風が近くにない限り、べた凪で鏡のような水面を、ボートで滑るように走りな仲ノ御神島(オガン)を目指します。
イソマグロは春に比べるとやや減る傾向にありますが、ブラックフィンバラクーダ(タツカマス)やツムブリなどの群れを観察することができ、更に運がよければ、カスミアジの大群に遭遇する事も!

夏の強い陽射しが差し込み、普段から透明度が高い水中は更に明るく幻想的になります。

地形ポイントには光のシャワーが降り注ぎ、心が癒されるようなダイビングが体験できるでしょう。

秋の仲ノ御神島

仲ノ御神島(オガン)のシーズンは5月から10月前半くらいまで。
訪れることが出来る可能性こそ下がってしまいますが、10月前半頃までは、仲ノ御神島(オガン)で回遊魚も狙うことがます。

冬の仲ノ御神島

北風が吹く冬は海況が安定せず、ほぼ仲ノ御神島(オガン)へ行くことができないシーズンとなります。

ダイビングポイント紹介

仲ノ御神島(オガン)の代表的なダイビングポイントを3つご紹介します。

東ノ根

水深50mからそびえ立つビルのようなドロップオフの地形に潮が当たり、そこに集まるグルクン(クマザサハナムロ)やウメイロモドキを狙って、イソマグロやロウニンアジが集まって来ます!

ドロップオフ:崖のように急激に水深が深く落ち込んでいる地形

潮の流れに必死に耐えながら根に捕まっていると、目の前をイソマグロが悠然と泳いでいく様子を観察できることもしばしば。

根:岩礁や岩など、水底から大きく隆起した場所のこと

観察できる生物はもちろんのことですが、神のいたずらかのように垂直に入った大きな亀裂は、ここでしか見れない迫力の地形!

仲ノ御神島(オガン)の代表的なダイビングポイントと言うのにふさわしい、魅力的なダイビングが体験できるでしょう。

【エントリー・スタイル】ボート(港から約50分。ドリフトダイビング)
【最大水深】20m
【流れが出た場合】流れによってダイビングを中止する場合がある
【ナイトダイビング】×

中御神島、東の根のオープン確率

三ノ根

仲ノ御神島(オガン)から一番離れた隠れ根で、切り立った根が点在しているダイビングポイントです。
潮流の向きや速さによって回遊魚などがいる場所が変わるため、そこをドリフトしながら魚を探していきます。

隠れ根:水面下にある岩礁や岩など、水底から大きく隆起した場所のこと

ただし、潮流が速い事も多く、行ったからといって必ず潜れる訳ではありません。
しかし、当たった時の爆発力は西表島周辺海域でナンバーワンと言っても過言ではありません!

イソマグロが100匹以上の群れで壁のようになっていたり、その横でブラックフィンバラクーダ(タツカマス)が群れていたりすることも。
新月の前後では、カスミアジが産卵の為に、1000匹ほどの群れを成している事も!

ジンベエザメやタイガーシャーク(イタチザメ)の出現率も、一番高いダイビングポイントです。

【エントリー・スタイル】ボート(港から約60分。ドリフトダイビング)
【最大水深】23m
【流れが出た場合】流れによってダイビングを中止する場合がある
【ナイトダイビング】×

中御神島、三ノ根のオープン確率

光の宮殿

仲ノ御神島(オガン)周辺の大物が狙えるダイビングポイントの海況が不安定で、潜ることが出来ない場合に潜ることが多いダイビングポイントです。
流れはほとんどなく、仲ノ御神島(オガン)の中ではまったりと潜れる癒し系ポイント。

洞窟やクレバスなどの地形が面白く、晴れていればカーテンの様に光が降り注ぎます。

クレバス:両側が岩壁の溝や亀裂

カラフルなベラの仲間の幼魚やハゼの仲間、浅場にはモンツキカエルウオなど、小さな生物も充実。
回遊魚や大物ばかり注目されがちな仲ノ御神島(オガン)ですが、実は密かにここに潜りたいと思っている人も少なくない、隠れた人気ダイビングポイントです。

【エントリー・スタイル】ボート(港から約50分。アンカーを打つ)
【最大水深】13m
【流れが出た場合】流れてもコース取りに影響を与えない程度
【ナイトダイビング】×

中御神島、光の宮殿のオープン確率

仲ノ御神島へのアクセス情報

基本的に西表島からダイビングショップのボートでのアクセスとなります。

西表島までのアクセス情報は、西表島のダイビングスポット情報をご覧ください。

仲ノ御神島の観光情報

仲ノ御神島(オガン)は、基本的に西表島から遠征で訪れる無人島です。

西表島の観光情報は、西表島のダイビングスポット情報をご覧ください。

情報・写真提供:ダイビングチームうなりざき西表(https://www.unarizaki.com/iriomote/

ScubaMonsters編集部

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