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鳥取砂丘沖、7月新オープン!注目ダイビングスポットを一緒に開拓しよう

海からのニュース

2021年7月、鳥取県に新しいダイビングスポットが加わります。
鳥取県の一大観光スポット、鳥取砂丘の沖を潜る「鳥取砂丘沖」です。

鳥取砂丘沖オープンに際して、開拓のきっかけとその道のり、また、鳥取砂丘沖がどんなダイビングスポットなのか、鳥取県岩美町のダイビングスポット・田後を中心に活動する、ブルーライン田後の山崎さんに聞きました。

ここからは、モンスターによるインタビュー形式でお送りします。

開拓のきっかけと道のり

どうして鳥取砂丘沖を開拓してみようと思ったの?

鳥取砂丘は、鳥取県が誇る一大観光地です。特に、「馬の背」からの眺望は、見晴らしが良く美しい。砂丘の先に青い海が広がっていて、とても素晴らしいんです。
田後に現地ダイビングサービスを立ち上げてから、いつか鳥取砂丘の海の中を覗いてみたいと気になっていました。いったいどんな水中景観が広がっているのか、まだ誰も知らないじゃないですか。

たまたま潜水作業で、鳥取砂丘沖の海の中に入ったことはあったんです。やっぱり田後とは、海の中の様子が違うんですね。
いつかファンダイビングができるようになればいいなと、思っていました。

近いけど、違う海

そこから、5年、10年と田後でダイビングサービスを続けていく中で、漁師さんや地元の方々をはじめ、様々な方と関わってきました。
そんな中、地元の漁業者の方に、意を決して「鳥取砂丘沖でダイビングをしたいんです」と申し出てみたところ、ひとまず自分が調査で海に入らせていただけることになったんです。
この時は、本当にうれしかったですね。

地元の繋がりに助けられたんだね

そして、2020年。
関係者の方々にスライドショーを見せながら海の様子や活動したいことを説明して、ダイビングショップとしてゲストさんと一緒に海の中にお邪魔させていただけないか、改めてお願いしました。
皆さんに「いいんじゃないか」って言ってもらえたので、この7月から晴れてゲストさんを連れてダイビングできるようになったんです。

泣けるわ

地元のあたたかい人たちのおかげで、鳥取砂丘沖に潜れるようになりました。
出会う人たちに恵まれたな、と感謝しています。

鳥取砂丘沖の開拓は始まったばかり

ところで、どんなダイビングが楽しめるの?

目星はつけてます。アンカーを落とせそうなところ8ヵ所くらい…かな……

(ん?なにやら歯切れが悪いな)

実は、まだ2ヶ所しか潜ってないんです。(苦笑)

想定外の回答!!(全然潜ってないやんけ)

田後の港から20〜30分くらい船で走った海域に8ヶ所くらい目星をつけているという状況ですね。

目星???

海図を見ながら、漁師さんの情報と照らし合わせていくんです。
そして、その場所を正確に探しあてないといけない。
山だてと言いますが、地図上の等高線を定規で引っ張って、この島とこの島が重なるところだな、この両方の山が同時に重なる交点だな、と海図に書いてある根がありそうなところを船上で探っていきます。

山だて:木や山などを目標物として、海面上で位置を正確に把握すること

手探りなんだね

はい、「ここだ」と思って潜ってみても、何もないこともあります。
この前入ってみたときも、根はあったけど……。(笑)
とはいえ、一ヶ所だけは分かっていて、根の一部は把握できてきています。

あれ、ほぼ分かってない!?現状で把握できてる特徴ってあるの?

田後と同じ鳥取の海とはいえ、異なる部分も見えてきました。
例えば、田後では全然出会えなかったネコザメに、鳥取砂丘沖では調査の段階でいきなり3〜4匹出会っちゃいました!
また、流れがある時とない時の差が激しいです。
そして、千代川が近くに流れているため、淡水の影響もあるかもしれません。

ネコザメ

まだ手探り状態。でも、もしかして、めちゃくちゃ楽しんでる?

オーバーだと言われるかもしれませんが、まだ、誰も入ったことがない海ということは、人類で初めて見る景色が広がっているってこと。そう考えるとすごくないですか?
何があるか分からない。もちろん、ないかもしれないーーでも思うんです、これぞ醍醐味じゃないかなって。

やだ、ロマンチック

ゲストも一緒に開拓を

鳥取砂丘沖については、ぜひゲストの方も、色々な生物や景色を発掘するよろこびを感じてもらいたいですね。
一緒に探しに行く楽しさってあると思うので。

挑戦者、求む?

はい。
まだ手付かずの海の中を冒険するんです。当然、空振りもあると思いますが、そういったホンモノの開拓をゲストの方にも味わって欲しいと思ってます!

スクーバモンスターズでは、水中写真家・中村卓哉さんによる鳥取砂丘沖レポートを企画中です。8月末〜TRY予定!
何に出会えるか分からない、何にも出会えないかもしれない、未知の鳥取砂丘沖のダイビングの様子をお楽しみに!!

取材協力:ブルーライン田後(http://blueline.lolipop.jp/
写真提供:中村卓哉(https://www.t-nakamura.com/

山本 晴美

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Scuba Monsters編集長。 1984年生まれのイルカ・クジラ好き編集者。高校2年生でダイバーデビュー。ダイビング誌や主婦誌の編集部、雑誌&書籍を手...

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