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オクトパス=左側、は常識じゃ無かった!?

安全について

みなさん、レギュレーターは右と左、どっちについていますか!?

ここで左と答える人はいないと信じています。

実際、仮に左右を間違って器材をセッティングしてしまったとしても

『何かおかしくない?』

と尋ねてみると、レギュレーターが右側に無くてはいけないことに気付く人がほとんどです。

次。

みなさん、スノーケルは右と左どっちについていますか!?

レギュレーターの左右に比べると一気に正答率が落ちてしまうこの問題。

答えはもちろん左ですよ!

右にあるとレギュレーターのホースとぶつかって邪魔になってしまいますからね。

何も気づかずに、スノーケルを右につけたまま潜っている人を時々見かけます…

恥ずかしいのでやめましょうね!!(笑)

さて。

ではみなさん、オクトパスは右と左どっちについていますか!?

左??

最近では多くの人が左と教わったかもしれませんが、実はこれ、右でも左でも正解なんです!

確かに言われてみれば、右でも左でもあんまり変わらない様な…

いえいえ、実はオクトパスを右から出すのか左から出すのか、そこには大きな違いがあります。

世の中には表千家と裏千家ではありませんが

オクトパス左出し派

オクトパス右出し派

が存在し、それぞれの流派が水面下でバチバチ…

ということはありませんが、特にレンタル器材の場合など、お店によってオクトパスの位置が異なることがあるので注意が必要です。

ではなぜ2つの流派が存在するのでしょうか?

これは、どちらもそれぞれメリットがあるためです。

ここからはそれぞれのメリットをご紹介したいと思います!

オクトパスが左についている場合

現在はこのオクトパス左出し派が主流かもしれません。

オクトパス左出し派は

オクトパスはあげるもの

という考え方に基づいています。

え?そもそもオクトパスってあげるものなんじゃないの??

あ、でも俺はエア早いから、あげるよりは貰う可能性の方が高いかなぁー

そういう話ではありません。(笑)

詳しくは後ほどご説明しますが、右出し派はオクトパス、あげません。

左出し派はオクトパスをあげます。

つまり、相手に自分のオクトパスをあげたとき、相手が吸いやすいように左側から出すんですね。

これが右側についているオクトパスをあげようとすると

<※誤解を招く写真であったため、現在再撮影中です>

左出しに比べてホースがややこしいことになってしまいます。

オクトパスが右についている場合

左出しでご説明した通り、右出し派はオクトパスをあげません。

ではどうやってエアの共有をするかというと、右出し派は

自分のレギュをあげて、自分はオクトパスを吸う

という考え方に基づいています。

エア切れの状態、確実にエア切れをしてしまったバディはテンパっています。

1秒でも早く呼吸を確保したいと思っていることでしょう。

一方で、エアを分け与えるあなたは落ち着いているので、少しの間くらいであれば呼吸が出来なくても焦りませんよね?

つまり、オクトパスをリカバリーする時間すら惜しんで、即座にエアを分け与えることを考えると、自分のレギュレーターを渡してしまうのが一番早い、ということです。

ひとまず自分のレギュレーターを渡してバディには落ち着いてもらい、その間に自分はゆっくりオクトパスをリカバリーして呼吸を再開します。

<※誤解を招く写真であったため、現在再撮影中です>

これだと、オクトパスはレギュと同様に右から出ている方が便利です。

逆に、左出しでこれをやろうとすると、ホースがややこしいことになってしまいます。

で、どっちが良いの?

それはもちろん、2つの流派が水面下がバチバチやっているので、明確な結論をここで言うことは避けたいと思います(笑)

それぞれの考え方の根底にあるものとして

左出し派:オクトパスはエアが少なくなったバディにエアを分け与える

右出し派:オクトパスはエアが完全に切れてしまった緊急時に備える

という考え方が見え隠れします。

エアが少なくなったダイバーにエアを与えながら動くのであれば、左出しの方が動きやすいことでしょう。

一方で、完全にエア切れになったダイバーの場合は、オクトパスではなくレギュレーターを奪いに来ることだって考えられます。

そんな一刻を争うときは右出しの方が有利でしょう。

自分のオクトパスを右につけるのか左につけるのか、これはもちろん自分の判断です。

大事なのは自分の器材のことをちゃんとわかっていること。

My器材ならもちろんのこと、レンタル器材だとしても、万一の時のためにオクトパスが左右どちらについているのかを確認しましょうね!

さらに、万一自分がエア切れしてしまった時のために、バディのオクトパスが左右どちらから出ているかの確認も、必ず行うようにしてくださいね!

ちなみに、器材のセッティングを後輩に教えるとき

『右に1本、左に3本』

と教えているのを耳にすることがありますが、これは厳密には不正解。

オクトパスが右から出ていた場合には左右ともホースは2本になってしまいますからね。

(ドライホースのことは一旦置いておきましょう)

後輩がどこにいっても正しくセッティングを出来るよう

『右にレギュレーター、左にゲージ』

と教えてあげましょうね!

細谷 拓

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合同会社すぐもぐ代表社員CEO。 学生時代、大瀬崎でのでっちをきっかけにダイビングにドはまり。 4年間で800本以上潜り、インストラクターを取得。 静岡県三...

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