ライセンスを取得するのに、健康状態のチェックが重要であるのはご存知かと思います。
とはいっても、特にみなさんの様な学生の場合には、普通に生活を行えているのならOK。
気をつけるのは以下の3点のみです。
- 既往症(過去になったもの)で注意が必要なものが無いか。
- 現在定期的に通院しているか。
- 現在定期的に服薬しているか。
より詳しくは以下の記事からどうぞ!
晴れてダイバーとなった、ということは自身の健康に問題ないということですね!
もちろん認定後に何かを発症してしまう可能性もありますが…
ということで、毎日のダイビングライフを謳歌…
STOP!
健康とひとくちにいっても、持病と体調はちょっと違いますよね?
明確な病気や怪我がない状態でも、体調が悪い日というのは誰でも、そこそこ頻繁に経験します。
そんな時にダイビングを行ったら…
当然、体調が良い時に比べてリスクが増すことは理解できることと思います。
ということで、今回はダイバー向け、ダイビング前のセルフチェック項目をお伝えしたいと思います!
ダイビング前のセルフチェック
広く一般的に、ダイビング前のセルフチェックというと
昭和63年度日本体育協会スポーツ医科学研究「スポーツ行事の安全管理に関する研究」およびダイビング当日のセルフチェック10ポイント(日本臨床スポーツ医学会誌Vol.7 No.4, 1999)をダイビング用に改変したもの
という物が用いられています。(長い。。。)
気になる内容はというと
- 熱はないか
- 過労または体のだるさはないか
- 昨夜の睡眠は十分か
- 食欲はあるか
- 過去12時間以内に飲酒をされた方→飲酒による体調不良はないか
- 下痢、脱水はないか
- 身体のどこかに痛みはないか
- 手足のしびれはないか
- めまいはないか
- 耳、鼻、副鼻腔に閉塞感はないか
- 前回のダイビングの疲れは残ってないか
- ダイビングをする意欲は十分にあるか
となっています。
これらの質問に対して1つでもネガティブな回答がある場合には、無理してダイビングをせず、休養をとりましょう、というものです。
さらに、その症状が3日以上続いている場合には医師の診察を受ける様に推奨されています。
個人的に少し意外なのは5番。
ダイビング前24時間以内の飲酒を禁止するような言い回しをする人も一定数いるなか、24時間どころか12時間、さらに禁止はしてないんですねー
禁止はしていなくとも、その文面からもわかる通り、二日酔いは厳禁ですが!
ダイバーのためのメディカルチェック
ここまでご紹介したセルフチェックの前提として、このメディカルチェックにも問題が無いことが需要です。
フォーマットとしてPADIが用意しているものによると
- 現在妊娠をしている、もしくはその可能性がある。
- 現在処方せんによる投薬を受けている(避妊薬、マラリア予防薬は除く)。
- 45 歳以上の方で、以下の項目が 1 つ以上あてはまる。
- パイプ、葉巻、タバコを喫煙している。
- 現在診療を受けている。
- コレステロール値レベルが高い。
- 高血圧である。
- 家族に心臓発作や脳卒中の病歴がある方がいる。
- 食事療法で調整しているが糖尿病である。
以前に以下の病気にかかったことがある、または現在かかっていますか?
- 喘息(ぜんそく)、あるいは呼吸時の喘息(ぜいぜいする)、または運動時に喘鳴が起きる、または起きたことがあった。
- 花粉症、またはアレルギー症状の激しい発作、あるいは頻繁な発作がある。
- カゼ、副鼻腔炎、または気管支炎によくかかる。
- 何らかの肺の病気(肺炎など)がある、またはなったことがある。
- 気胸がある、またはなったことがある。
- その他の肺の病気がある、またはなったことがある。もしくは肺(胸部)の手術を受けたことがある。
- 行動上の問題、または精神的、心理的な問題がある、またはなったことがある(不安発作、閉所恐怖症、広場恐怖症など)。
- てんかん、発作、けいれんをおこす、またはそれを抑えるための薬を服用している。
- 複雑型偏頭痛を繰り返し起こす、またはそれを抑えるための薬を服用している。
- 意識喪失や、気絶したことがある。(完全、または一時的に意識を失う)。
- 乗り物酔いがよくある。または乗り物酔いが激しくある(船酔いや車酔いなど)。
- 赤痢または脱水症状で治療が必要である。
- 何らかのダイビング事故や減圧症である、またはなったことがある。
- 中等度の運動ができない(例えば、約 1.6 キロ の距離を 12 分以内で歩くことができない)。
- 過去 5 年間に、意識を失う頭部の損傷があった。
- 腰痛を繰り返し起こす。
- 腰部または背骨の手術を受けている。
- 糖尿病である、またはなったことがある。
- 腰、腕、脚の外科手術、外傷や骨折後の後遺症がある。
- 高血圧症、または血圧降下剤など、血圧をコントロールする薬を服用している、またはしていた。
- 心臓疾患にかかっている、またはわずらっていた。
- 心臓発作がおきる、またはおきたことがある。
- 狭心症、あるいは心臓外科手術、または動脈手術を受けている
- 副鼻腔の手術を受けている。
- 耳の病気や手術を受けたり、聴覚障害、平衡感覚障害である。
- 耳の病気を繰り返し起こす、または起こしていた。
- 出血やその他の血液障害がある、またはあった。
- ヘルニアにかかっている、またはわずらっていたことがある。
- 潰瘍、または潰瘍の外科手術を受けている。
- 大腸や回腸の人工肛門の手術を受けている。
- 過去 5 年間に娯楽で麻薬を使用したり、治療のために麻薬を用いた、またはアルコール依存症になったことがある。
たっぷり…
ただ、ライセンス取得時に1度全てをパスしているとすれば、その後状態が変化するものは少ない様にも思います。
そして、このチェックリストに1つでも該当する項目がある場合は、医師に相談することが推奨されています。
たっぷりあるのでよく読まずに全てに「No」と書いてしまいがちですが、万が一事故に遭遇した場合、事故を誘発する可能性のある症状を持っていたにも関わらず「No」となっていた場合、虚偽の報告をしていた、ということになってしまうので、注意しましょう。
セーフティーダイビングセルフチェック
ダイビング前のセルフチェックが海に行く当日
ダイバーのためのメディカルチェックが申込む時
だとすれば、もう少し上流の、心構え的なものです。
こちらはNAUIが提唱しているものです。
- ダイビングは体調の良いときに実施します。
- ダイブサイトをよく知り、危険な場所や条件を避けるようにします。
- 自分とバディにとってゆとりを持ったダイビング計画をたてます。
- 器材組立時に、タンク内のエアと、BC、レギュレータの作動をチェックします。
- ダイビング前に、エアが切れた場合の対処とバディとはぐれた場合の再会手順を再確認します。
- エントリー前に、バディの BC の給気方法、オクトパスレギュレータ位置、ウエイトベルトの外し方を確認します。
- ダイビング中は、バディとコンタクトをとり一緒に行動します。
- 不測の事態に備えて、十分な空気の量を残して浮上します。
- ダイビングの最後には、必ず安全停止を行います。
- 安心してダイビングできるように、できるだけ継続してダイビングを行います。
ここでは項目だけを引用しましたが、それぞれの項目について短い補足文と共に掲げられています。
ダイビングに慣れて来るほどに、こういった確認事項を疎かにしてしまいがちですが、当たり前なことほど重要なもの。
これを機に、改めて見直してみませんか??