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【なぜ?】ダイビング中におしっこがしたくなる理由

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真面目なお話!!笑

ダイバーのみなさんなら、1度や2度

「ダイビング中におしっこがしたくなっちゃった!!」

そんな経験をしたことがある人が沢山いらっしゃるでしょう。

 

ちなみに、Twitterのアンケート機能を使い、皆さんに聞いてみたところ

ご覧の通り。笑

 

アイドルの方は置いておいて笑

多くの方は、「ダイビング中におしっこをしたくなったことがある」ようですね。

ダイビング中におしっこをしないように、できるだけ水分補給を控えた方が良い。

こんな問題を目にしたことがある人もいるのでは??

もちろん答えは“×”ですよね??
(◯だと思った貴方はエントリーレベルからやり直し!笑)

 

減圧症を予防するためには、充分な水分補給が重要とされています。

また、熱帯地域等暑い場所でのダイビングを行う場合は、熱中症や脱水症状を防ぐためにも水分補給はとても重要となりますよね!

減圧症とは?

減圧症の仕組み

 

そのため

おしっこがしたくならないように水分補給をしない

というのは良くないんですよね〜。。

 

では、なぜダイビング中におしっこがしたくなるのでしょうか??

 

ダイビング中におしっこがしたくなる要因

要因1 汗をかかない

暑い時に汗がでるというのは当たり前のことですが、「暑い」と感じていない時でも、少しずつですが、いつも汗がでています。

汗がでているということは、体の中から水分が少しずつでているということですよね。

 

人間の体は、汗が沢山でている時はおしっこをする回数を減らして、体からあまり水分が出て行かないよう調節をしているのです。

真夏のダイビングを想像してください。

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陸上よりも水中の方が涼しいですよね〜!!

水中に入ると自然と汗の出方が少なくなります。

 

ダイビング中は必然的に汗の出方が少なくなるので、体が「捨てたい」と思っている水分は全ておしっことなるのです。

だから、ダイビング中におしっこをしたくなることが多いんですね!!

 

要因2 身体の冷え

水中は空気中の何倍の速さで熱を奪っていくでしょうか??

・・・

そう、答えは「25倍」ですよね??

なんのこっちゃと言う方はこちらから!!

気温25℃。熱い!水温25℃。冷たい!コレナンデ??

 

ダイビングをすれば、当然身体は徐々に冷えて行きます。

人間は寒さを感じると、おしっこをためている膀胱の筋肉が寒さで縮んで行くと言われています。

そして、膀胱の筋肉が縮むと脳に「おしっこがしたいよ!!」という合図が送られるんですね。

 

要因3 トイレに行けないというプレッシャー

渋滞中や大事な話の最中など、トイレに行けない場面ほど決まってトイレに行きたくなる、という経験はありませんか?

はっきりとした研究結果までは見つけられていませんが、トイレに行けない、ということが逆にプレッシャーとなり、尿意を増幅させてしまうことがあるのだとか。

 

例えば新品のウエットスーツの時など、今日は絶対にオシッコしない!と決めた時ほど尿意をもよおす気がします。(笑)

逆に、もーいっか、って時ほど出ないもんなんですよね~(笑)

 

要因4 条件反射

これは、既に尿意に抗うことを諦めた方々ですね。

自分も経験がありますが、尿意を我慢しないダイビングを続けていると、尿意に対して食い気味にしちゃってます(笑)

 

つまり

『ダイビング中のさまざまな理由でおしっこがしたくなっていた』

という状況が

『ダイビングをする時はおしっこをするものと無意識に脳が記憶してしまう』

という末期的な症状になっているということです(笑)

 

過度の我慢は禁物ですが、少しは我慢することも重要だと思いますよ!

 

要因5 水圧・浮力と血流の関係

最後の最後に、水に入るという特殊な環境ならではの理由です。

 

水泳の選手は1秒の時間を惜しんで練習したいもの。

一方で、プールに入るとなぜかおしっこがしたくなる。

選手が練習時間を惜しんでプールにおしっこを垂れ流しにしたら…

ということで、衛生的な練習環境の確保を目指して、大真面目に研究されているんです(笑)

 

そんないくつかの研究によると、プールでも海でも、海に入ると身体に水圧がかかります。

この水圧によって血管が圧迫されると、血液が普段よりも心臓に集まることになります。

 

また、普段は地上で直立している僕たち。

重力によって自然と血液は下半身に集中します。

水中の場合、浮力によって普段よりも血液が下半身に集中しづらい、逆に言うと、これも心臓に血液が集まりやすい状況になります。

 

心臓に血液が普段よりも多くなると、脳は身体全体の水分過多と判断し、おしっことして水分を排出する様指令を出します。

これが、ダイビングに限らず、プールやお風呂も含めて、おしっこがしたくなる理由と言われています。

 

対策

大前提として我慢は禁物!!

特に女性の方は、膀胱炎になりやすいので、トイレに行きたい旨(体調がすぐれない旨)をバディやガイドに伝えて、みんなでエキジットすることが、教科書的な対策となります!

 

ただ、多少はなんとかしたいですよね。

あくまで過度の我慢は禁物ということを理解した上で読み進めて下さいね♪

 

対策1 筋力でなんとかする

お尻の穴をキュッと締めるように力を入れ、5秒~10秒キープ。

そうすることで、一時的に尿意を抑えることが出来るのだとか。

対策2 他の事を考える

意識をおしっこから遠ざけることも重要です。

対策1との合わせ技が効果的だそうですよ!

 

男性限定ですが『他の事』を『あんなことやこんなこと』を考えると良い、なんてことも聞いたことがあります(笑)

要は、おしっこするためのスイッチを切り替えるというかなんというか…

伝わりますよね?これ以上具体的には書けません。(笑)

失礼しましたm(_ _)m

 

対策3 する

果たして対策と言えるのかはさておき、過度な我慢は禁物なので、しましょう。(笑)

 

経験がある人はわかると思いますが、水中でおしっこをすると、暖かく感じます。

が、それは今まで体内に保っていた熱が外に出てきたため。

つまり、おしっこをすると、その分身体は冷えてしまうことに…

 

すると、冷え→おしっこ→冷えの無限ループに陥る事にもなるので、お気を付けください(笑)

 

また、水中でおしっこをすることで、海水中の細菌が体内に入ってしまう可能性がある、と指摘する声もあるので、基本的にはNGですが…

 

オマケ しちゃったら?

ドライスーツの場合は、人間としての尊厳か何かを少しだけ失います。

そして、もうどうしようもありません…(笑)

え?経験があるかって?

インストラクターたるもの様々な経験を積んで…察してください。(笑)

 

ウエットスーツの場合、そこまでは行かないですが、事後処理が重要です。

何もしないでおくと、自分でも辟易するほどのニオイがついてしまいます。

 

出来ればウエットスーツの首からカパカパと水を入れて『水洗トイレ』にしましょう。

ただ、水温が低い場合は一気に身体を冷やすことになるので、勇気がいりますが…

 

また、水中で何かに捕まった上で、やや頭を下、足を上という姿勢になり、オクトパスで首元から空気を入れる『空洗トイレ』という方法も(笑)

 

エキジット後にはしっかりと洗いましょうね!

また、ウエットスーツは気にしていても、ブーツが盲点となっていることが多いです。

ブーツもしっかり洗いましょう!

 

最後に、レンタルウエットスーツでしてしまったそこのあなた!

どれだけ洗っても、スタッフは気づいています。

マナーとして、やめましょう(笑)

 

予防

予防1 身体を温める

これが一番大事ですね!

だいがくでも身体を温める方法をご紹介しているので、参考にしてみてくださいね!

【必読】ウエットを買い替えなくても暖かくなる方法があった!?

体感温度が2℃上がる!?フードベストのすすめ

 

予防2 下腹部を温める

特にドライスーツの時に有効です。

下腹部に使い捨てカイロを1枚貼るだけで、驚くほどおしっこ欲が出なくなります。

不安な人は、身体の真裏、腰の辺りにも貼れば効果はさらに増します!

ただし、使い捨てカイロを貼ってのダイビングは、カイロをすぐに外すことが出来ないため、低温やけどなどのリスクが増すことになります。

くれぐれも注意して、自己責任でお願いしますね。

 

予防3 トイレトレーニングをする

要因でも少し触れましたが、既にしちゃっているけどやめたい、という方はこれですね。

少しだけ我慢をしましょう。

日に日に我慢を出来る時間が伸び、気づけば尿意そのものをもよおさなくなりますよ!

 

NGな予防

冒頭でも触れた通り、水分不足は減圧症の誘因の中でも大きなものです。

ダイビング前にはコップ一杯の水分補給を強制するお店もあるほどです。

 

おしっこに行きたくなるから、と水分補給を控えるというのは、決してやらないでくださいね!

細谷 拓

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合同会社すぐもぐ代表社員CEO。 学生時代、大瀬崎でのでっちをきっかけにダイビングにドはまり。 4年間で800本以上潜り、インストラクターを取得。 静岡県三...

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