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【世界の秘境から】せいぶつ部~ラジャアンパッド~

生物について

今週のテーマ【ラジャアンパッド】

世界にはまだ知らない海がたくさんある。

今週ご紹介するのはインドネシアの海、さらにそのインドネシアの中でも秘境中の秘境ラジャアンパッドという海をご紹介したいと思います。

意外に近い!?ラジャアンパッドの位置!

まずは秘境中の秘境ラジャアンパッドと言われるエリアがどこにあるのか見ていきましょう。

あれ?

日本からみると、ほとんど真南・・・

しかも、オーストラリアよりも近い場所にあります。

秘境という割にはすぐ近くにあるように感じる様な・・・

ラジャアンパッド、国としてはインドネシアですが、エリアとしてはパプアニューギニアのあるニューギニア島のエリアです。

ニューギニア島のインドネシア領というところですね。

そしてまさに赤道直下!亜熱帯のエリアです!

ラジャアンパッドが秘境と言われる由縁には、距離の遠さではなくアクセスの遠さが関係していたのです。

  1. まずは羽田からインドネシアの首都ジャカルタまで飛行機に乗ること約8時間、インドネシア入り。
  2. ジャカルタで乗り換え2時間ちょっとのフライトを経て、スラウェシ島のあるマカッサル空港へ。マカッサルとは造船で栄えたインドネシア中央の島の空港です。
  3. そして最後はマカッサル空港からニューギニア島のソロン空港へ2時間半のフライト。

ここまでで大体丸一日かかります。

その大変さが伝わりましたかね?

地球の裏側に行くよりも大変です(笑)

ってここで終わりだと思っていませんか??

まだあります!!

  1. クルーズ船に乗り込み船に揺られること6時間・・・

この3回の乗り継ぎを経て奇跡の海ラジャアンパッドに辿り着くのです。

ここまで来てしまうと

どこを見ても目を見張るような絶景が広がっています!!

四皇の存在した海!?

かつて海を収めた4人の王がいた!

まるでワンピースの世界のような話ですが、この地では古く伝わる物語なのです。

このラジャアンパッドのエリアは赤道直下の4つの大きな島々からなります。

Dive Dream Indonesiaより画像引用

南から

  • Misool(ミソール島)
  • Salawati(サラワティ島)
  • Batanta(バタンタ島)
  • Waigeo(ワイギオ島)

と4つの島が存在します。

これら4つの島々をその昔に異なる王様が治めていたと言う伝承から

「四人の王様が治める島々」

と呼ばれるようになりました。

ちなみにインドネシア語で

ラジャ=王様

アンパット=4

という意味なのです。

奇跡の海ラジャアンパッド

ラジャアンパットはオーストラリア、ユーラシア、太平洋の3つのプレートがちょうど重なり合うエリアで、様々な海に生息する生き物が交錯する場所。

ダイビングエリアとしての歴史はまだ浅いですが、2001年から本格的に調査が始まり2006年には1300種の魚種と600種のサンゴ、700種の軟体動物が観察されました。

サンゴに至っては世界で見れるサンゴの2/3がこのエリアで確認されているのだとか。

この調査は未だに続いており、続々と新種が発見されているエリアであります。

さらに!

種類の多さだけでなく固有種が非常に多いのもラジャアンパッドの特徴のひとつ。

また、ラジャアンパッドは4つの島を中心にたくさんの島からなるエリア。

さかのぼること氷河期の時代…

海水面が下がっていくことによって島の陸地が広がり、島と島の間に湖のように取り残される海が生まれました。

その孤立した海で生物たちは独自の進化を遂げ生き延びていきました。

氷河期が終わり海水面が上昇し、また海がつながることにより、多様な海が存在するようになった、ということです。

憧れの海で潜りたい

実は筆者、このラジャアンパッドの海を半年潜りこみました。

個人的にはダイビングに生物にのめり込むきっかけをくれた海でもあります。

ちなみに毎日こんなクルーズ船に乗り大海原で生活!

がしかし!

この秘境中の秘境ラジャアンパッドの海は決して気軽に行けるわけではありません。

大手ダイビング旅行会社のツアーを見ると最安値でも45万円・・・

こんなお金、筆者には全く払えません。

学生ダイバーとお金の問題これは尽きることはない永遠のテーマでしょう。

でも諦めないで欲しいのが、もっと潜りたい。

学生生活をダイビングに捧げたいという思いに応えてくれる人たちはいます。

ラジャアンパッドに行くのは厳しいかもしれませんが、ひと夏を憧れの石垣島や宮古島で潜り倒すことは出来ます!!

飛び込んでみよう!!

DETCH!

とまあ、筆者はラジャアンパッドで半年間のでっちを経験したこともあり、せいぶつ部らしからぬ紹介になってしまいましたが・・・
※現在、ラジャアンパッドでのでっち募集はありません

今週の呪文のような名前の魚たちの投稿を振り返っていきましょう!

そういえば、1匹数十万円の幻のクマノミの話もありましたね!!


四皇の存在する海ラジャアンパッド

【スプレンディッドドティーバック】

四皇の存在する海!ラジャアンパッドの固有種です。
今週は秘境中の秘境インドネシアのラジャアンパッドを旅した際に出会った数々の固有種や変わった生物を紹介していきます!
ちなみにドティーバックとは日本には少ないメギスの英名です!#せいぶつ部

【ホワイトボンネットアネモネフィッシュ】

1匹数十万円の幻のクマノミ!
この子はセジロクマノミとオレンジフィンアネモネという異なった2種から生まれました。
世界でも見れるのはパプアの周りのみ。
自然界での繁殖例も非常に少なく、秘境に多い事からまさに幻というに相応しいでしょう!#せいぶつ部

【ストークドチュニケード】

なにこれ⁉っていうのが正しい感想だと思います(笑)
ホヤの仲間なんですが、名前がなんとも呪文のようで面白い!
色彩や流れに揺られて動く姿はハリーポッターにでも出てきそう。
インドネシアの海ラジャアンパッドを代表するホヤですね!#せいぶつ部

【トードフィッシュ】

ゲコゲコ聞こえたら近くにいる証!!
この子はナイトになると水中でゲコゲコ声を出して鳴いています!
ちょっと不気味ですが・・・聞こえてくると探したくなるものです(笑)
他にも子育てをする光景が観察されたりと今後メディアに出て来る事もあるでしょう!#せいぶつ部

【ピクチャードラゴネット】

ニシキテグリの親戚です!
ただし、仲良くはなく良く喧嘩しています。
ニシキテグリでさえ学生ダイバーからすれば憧れの魚でしたが、更に上がいたなんて!
僕には憧れを通り越して神のように見えました(笑)
フィリピンやインドネシアで観察例がありますよ!#せいぶつ部

【テールスポットコームトゥスブレニー】

まるで呪文のような名前!
要するにブレニーということは英名でのカエルウオの事ですね!
①ダムゼル→スズメダイ②ゴビ―→ハゼ③アネモネ→クマノミ④ヌーディーブランチ→ウミウシ!
少しだけ英名を覚えておくと海外のダイビングも楽しめるかも!#せいぶつ部

【タッスルドウォビゴン】

アラフラ海に生息するオオセなのでアラフラオオセと和名が付いているそうです!
オオセは日本でも冬の時期に見ることが出来る底性のサメですね!僕らの大瀬とは関係ないですよ(笑)
結構凶暴でダイバーが襲われたなんてことも。
うかつに手を出しちゃだめですよ!#せいぶつ部


せいぶつ部とは??

①Twitterにて1日1匹ダイビングで観察できる生物を紹介します。

毎晩11時前後に140字の情報とともに1匹に焦点を当てて生物の情報を流していきます!

 

②毎週水曜日にTwitterの内容を記事にします!

月~日曜までの1週間の投稿をまとめ追加の情報や違った角度から撮った写真、はたまた生物の探し方なんかもまとめて記事にしていきます!

③質問やもっと知りたいという方はTwitterに返信下さい!

140字の情報では伝えきれない情報がたくさん・・・

もっと知りたい方や自分の知ってることと違うなんかは質問頂ければ、月曜日の記事でご回答させて下さい!

はたまた、自分の撮った写真や追加の情報を返信頂いても大丈夫です。

1人だけでは作れないので皆さんドシドシ、コメントお待ちしております。

茂野優太

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Under Water Creator。 1991年、神奈川県生まれ。 海・ダイビングの魅力を写真、映像、文章、ガイドなど、多様なアプローチで発信する。 伊...

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