【美しき同居人】せいぶつ部~共生ハゼ~
今週のテーマ【共生ハゼ】
海の中には助け合いがあります。
全く違った種類の生き物がお互い助け合い生きていくライフスタイルを共生と言います!
さて、みなさんは海の中の共生で知っているものは?
というと、真っ先に出てくるのが「クマノミとイソギンチャク」ですね!
小学校の理科とかで習った記憶もあります。
ダイバーならもう一歩踏み出して
今週のテーマであるハゼとエビの共生関係を見ていきたいと思います。
ちなみに、このハゼとエビの共生は伊豆だろうと沖縄だろうと海外だろうとどこでも見れます。つまり、この共生ストーリーはどこの海に行っても自慢できる豆知識になります!ぜひご活用あれ!!
そもそも共生とは??
まずウィキペディアで調べてみると以下のようになります。
共生(きょうせい、SymbiosisあるいはCommensal)とは、複数種の生物が相互関係を持ちながら同所的に生活する現象。共に生きること。
つまり、異なる種が一緒に暮らしていれば、すべて共生になります。
そこで共生は4つの分類に分かれるそうです。
相利共生 双方の生物種がこの関係で利益を得る場合
片利共生 片方のみが利益を得る場合
片害共生 片方のみが害を被る場合
寄生 片方のみが利益を得、相手方が害を被る場合
クマノミとイソギンチャクは・・・
クマノミがイソギンチャクに身を守ってもらい、イソギンチャクはクマノミの食べ残し等をもらうことで
栄養素を得ます。つまり両方にメリットがあるので相利共生というわけですね!
では、ウミシダにくっついているコマチコシオリエビやウミシダヤドリエビなんかはどうでしょうか?
限りなく片利共生に近いということです。
コシオリエビやヤドリエビは限りなくウミシダの色に似せることによってウミシダを絶好の隠れ家とします。
それだけではなく、ウミシダが羽の先で捉えたプランクトンや栄養素を中心部にある口のまわりに運ぶ途中に横取りさえしているそうです。
これは片利共生といっても間違いないのかもしれません。
じゃあハゼとテッポウエビはどっちでしょうか!?
正解から言ってしまうと相利共生です!
一見、エビが一生懸命掘った巣穴にダテハゼが住み着いているだけのように見えますが・・・きちんとハゼにも役割があるんですね。
そんなハゼの役割ですが・・・
一番大きなものが「見張り役」です。
テッポウエビは砂の中に潜り穴を掘るのが特技です。砂の中は真っ暗なので視界はゼロです。そのためかテッポウエビは目が悪く、敵の存在に気付けません。そこで活躍するのがダテハゼなのです!!
ダテハゼはテッポウエビが作る巣穴の目の前に待機し、周りを警戒し敵の接近をダテハゼに教えます!!
ダテハゼは外に出るときは必ず、長い触覚をエビの尻尾の部分に当てています。そしてハゼは敵の襲来があると尻尾を小刻みに振って敵に知らせます。
写真を拡大してみてみましょう!ちょっと体の胴の部分に当たってしまっていますが、エビの触覚がハゼに当たっているのがわかるでしょう!
このように
「家を作るエビ」と「家を守るハゼ」
とっても良い関係で共生をしているわけですね!
さらに共生ハゼは近くにあるエビのエサとなる藻類や海藻の切れ端を運んでくることも有名ですね!
ではでは美しき同居人、共生ハゼたちを振り返っていきましょう!!
【ハナハゼ】 9月25日月曜日
妖艶な雰囲気漂う居候!
ハナハゼを少し追いかけるとダテハゼとテッポウエビの巣穴に逃げ込みます。
一見、ダテハゼの巣に居候するだけのようですが、巣の周りをホバリングすることで遠くまで見回す第一の見張り舞台の役割があります。
持ちつ持たれつの共生関係にあるわけです。#せいぶつ部
【ダテハゼ】 9月26日火曜日
近寄ると巣穴に逃げ込むダテハゼ!
一体この巣穴は誰が作ってるんでしょか?
実はじっとハゼを見ていると巣穴からエビが出てきます。
そうこのエビが穴を掘り、目の悪いエビを守るためダテハゼが見張りをしエビに危険を知らせる。
家を作るエビ、家を守るハゼ!良い共生ですね。#せいぶつ部
【ネジリンボウ】 9月27日水曜日
THEネジリンボウ!!
日本には、この子とヒレナガとキツネメネと3種のネジリンボウがいます。
ヒレナガは伊豆から沖縄まで広く見れますが、僕はキツネメは柏島でしか見たことありません。
高知県柏島にはヤシャ、ネジリの楽園があるそうで!ぜひ行ってみてくださいね!#せいぶつ部
【ヤシャハゼ】 9月28日木曜日
顔が怖いかな!?
夜叉とはインドの鬼神のことで、そのくらい顔が精悍なのでこの名が付いたそうです。
ちなみにヤシャハゼはオスメス簡単に見分けられる珍しいハゼです!!
腹ビレが透明なヤシャはメス、腹ビレの先っぽに黒点があるのがオスです。
つまりこの子はメスですね!#せいぶつ部
【ホタテツノハゼ】 9月29日金曜日
ヒョウ柄背びれが特徴!!
このハゼは水深30ⅿ前後に生息し、個体数も少ないことから珍しいです!
普段は地味ですが、威嚇のために大きく開く背びれが大迫力!!
更によーく見ると鼻の先に日本の角がわかります?
だからツノハゼって名前がついてるんですね! #せいぶつ部
【ニチリンダテハゼ】 9月30日土曜日
天皇陛下が命名したハゼ!?
天皇陛下はハゼの研究をされてることは有名ですが、その名の通り背ビレに大きな日の丸があるのが特徴なハゼは陛下が命名されました。
日本には多くはないですが、フィリピンに多いです。
ドロップオフにある洞穴の砂の部分を探しましょう!#せいぶつ部
【ニシキテッポウエビ】 9月31日日曜日
運命のお相手は!?
ハゼの巣を作ることを知ってる人多いですが、実は共生ハゼは大体一緒になるエビとのペアが決まっています!!
この広大な海の中で一つ屋根の下で生涯暮らす相手を見つけるなんて不思議!!
フェロモンが関係しているみたいですが謎は多いです。#せいぶつ部
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