クロスオーバーって何?お金がかかるの?
昔、沖縄旅行でPADIのCカードを取ったんだけど、自宅の近くのダイビングショップはNAUIらしい。
PADIのCカードじゃダメなのかな??
そんな心配をしている人は居ませんか?
指導団体が違っても、ファンダイビングを行う分には問題が無いことは、よく知られているかもしれませんね。
では、ステップアップはどうでしょう?
結論から言うと、団体を横断してのステップアップは可能です。
指導団体を横断してステップアップすることを、
クロスオーバー
と言います。
このクロスオーバーという言葉、誤解されているケースも多い様に感じるため、今回は実際のところを詳しく見て行きたいと思います!
クロスオーバーとは?
クロスオーバーとは簡単に言うと、指導団体の変更です。
冒頭でもご紹介した通り、指導団体を横断してステップアップすることもクロスオーバーです。
例えば沖縄でPADIオープンウォーターダイバーを取得。
帰って来てからもダイビングを続けたいと思い、近所のダイビングショップへ。
そのショップがたまたまNAUIのお店だった。
そこで、NAUIアドバンスダイバーを取得。
この様に、これまでとは違う指導団体のライセンス(Cカード)を取得することを指します。
また、インストラクターなどプロダイバーの場合、ステップアップを伴わず、NAUIインストラクターからPADIインストラクターへ、移籍の様なことをする場合も、クロスオーバーと言います。
クロスオーバーへの誤解
ここからが本題です。
クロスオーバーという仰々しい名前がついているからなのか、クロスオーバーは大変、という誤解があるようなので、よくある誤解を解いていきたいと思います!
尚、これからご説明するのは、アマチュアダイバーの場合です。
同じランクでクロスオーバーする必要がある?
→NO
アマチュアダイバーであれば、その必要はありません。
既に経験がある人もいるかもしれませんが、NAUIのCカードを持ってPADIのお店にファンダイビングを申し込んでも、断られることはありません。
従って、ファンダイビングをする分には、指導団体を気にする必要は無いということです。
もっと言うと、アマチュアダイバーでクロスオーバーする機会があるとすれば、ステップアップの時だけということですね!
お金がかかる?
→NO
クロスオーバー自体にお金がかかることはありません。
ただし、上でご説明した通り、クロスオーバーする時=ステップアップする時、なので、その講習費用がかかると言えば、当然かかります。
幸い僕の周辺で聞いたことはありませんが、ステップアップ講習費用の内訳に「クロスオーバー代」といった記載が万一あった場合には、不要なはずのお金を取られてしまっているということでしょう……。
手続きが面倒?
→Cカードのコピーが必要な場合も
基本的には特別な手続きは必要ありません。
ただ、クロスオーバー先の指導団体によっては、ステップアップ前のCカードのコピーを求められる場合もあります。
例えばNAUIオープンウォーターダイバー(OW)の人が、PADIアドヴァンスドオープンウォーターダイバー(AOW)の申請をした場合を考えてみましょう。
PADI-AOWの講習を受けるための前提条件はPADIオープンウォーターダイバー(OW)を保有していることです。
そして、PADI-OWに対応するNAUIのランクはNAUI-OWです。
そこで、本当にPADI-AOWの前提条件を満たしているかの確認のため、NAUI-OWのカードのコピーを提出する場合もあるということですね。
最近ではWeb上から自身の認定状況の確認を行うことができる指導団体も増えているため、その様なページを印刷した物でも良いでしょう。
ちなみに今回はクロスオーバー先がPADIの場合を例に挙げましたが、実際にはPADIの場合、申請書に専用の記入欄が設けられています。
各団体、確認できる範囲で確認してみたところ、以下の通りでした。
- PADI:申請書に専用の記入欄がある
- NAUI:ノーチェック
- SSI:申請時に専用の記入箇所がある
- BSAC:申請時にCカードのコピーを添付
断られる場合がある?
→基本的にはNO
一般的に知られている指導団体であれば、断られることは無いでしょう。
具体的にはCカード協議会に加盟している指導団体であれば問題ないと言って良いと思います。
そして、Cカード協議会に加盟していない指導団体の講習を行っているダイビングショップはごく少数なので、基本的には気にしなくて大丈夫です。
尚、どの団体がCカード協議会に加盟しているかはこちらから確認してみて下さいね!
基本的に、
クロスオーバーに負担は一切無い
と言って良いでしょう。
手間、お金、など一般のダイバーの方の負担になるようなことは一切ありません。
ただし、全ての指導団体の手続きを把握しきれているわけではないので、場合によって多少の例外があるかもしれません。
もし、クロスオーバーにお金や手間がかかるといわれた場合は、まずはお店ではなく指導団体に問い合わせてみましょう!
プロダイバーの場合
最後に、プロダイバーの場合のお話を少しだけ。
アマチュアダイバーのクロスオーバーに負担は一切無いと言いましたが、プロダイバーの場合は手間もお金もかかる場合がほとんど。
ダイブマスターやアシスタントインストラクターなど、プロの第1歩のランクからインストラクターへ上がる場合は、改めて試験を受けたり、年会費を支払いなおしたりと、手間もお金も少しだけかかります。
ちなみに僕は、ダイブマスターまでPADI、そこからNAUIのインストラクターになりましたが、このケースではNAUIマスタースクーバダイバー(当時。現在はNAUIマスターダイバー)の筆記試験を受けることで、NAUIインストラクター講習の前提条件クリアとなりました。
既にインストラクターを取得している方が他団体にクロスオーバーするとなると、場合によってはインストラクターを取り直すのと同じぐらいの費用がかかることもあります。
もし、インストラクターを取得し、ダイビングショップに勤務しようと考えている場合、勤務先の指導団体と自身の指導団体が異なる場合にはクロスオーバーが必要になるため、インストラクター取得時点で指導団体を吟味する必要があるでしょう。
ただ、いずれにしてもクロスオーバーはプロになった時には気をつけるものということでOKですよ!
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