宇佐美のダイビングスポット情報
見つかったウミウシは400種以上!
かわいらしい生物からネコザメやウミガメ、時にはマンボウなどの大物にも出会える東伊豆・宇佐美。
ボートダイビングではドリフトダイビングも楽しむことができ、ビギナーダイバーからベテランダイバーまで楽しめる海です。
そんな宇佐美のダイビングスポット情報をその魅力とともにご紹介します。
ダイビングの基本情報から、季節ごとの見どころをまとめたシーズナリティ、ダイビングポイント紹介まで、海の情報満載でお届け!
目次
宇佐美の概要
静岡県・伊豆半島の東側、伊東市の玄関口にある宇佐美は、相模灘に面した広大な砂浜が1.5kmも続くロングビーチ「宇佐美海水浴場」で有名。
遠浅で小さい子でも楽しめるため、夏場は海水浴客で賑わうほか、一年を通して早朝や夕方にはサーファーが集まるビーチです。
また、伊豆といえば熱海や稲取、熱川などの名湯で知られる温泉半島。
中でも宇佐美が位置する伊東市の温泉は歴史がとても古く、平安時代に開湯され、江戸時代には将軍家の献上湯として江戸まで取り寄せられていたと言い伝えられています。
宇佐美ダイビング基本情報
宇佐美がある伊東市には、ダイビングスポットが6カ所もあり、日本で最もダイビングが盛んな市のひとつと言っても良いでしょう。
海洋生物の宝庫と言われる相模灘に面し、生き物がとにかく豊富なことが6カ所ものダイビングスポットが開拓された理由のひとつです。
そんな伊東市の一番北にある宇佐美も、生き物の多さは折り紙付。
なかでも宇佐美はネコザメとの遭遇率が高く、ビーチポイントのネコザメ城というエリアでは高確率で出会うことができます。ウミガメも住み着いていて、通年姿を見せてくれます。
2021年にはイルカの目撃例も何度かあり、嬉しいサプライズでダイバーを喜ばせてくれました。
またダイバーに人気の小さな生物も多く、これまで400種類以上のウミウシが宇佐美の海で観察されたのだとか!
ウミウシ好きのダイバーにとっては垂涎の海と言えるでしょう。
東伊豆でありながら、ビーチポイントは南側に面し、北側が岬になっているため、季節の変わり目に吹く北東の風(通称ナライ)でも、海況が穏やかな日が多いのも利点のひとつです。
また、都心からのアクセスも比較的よく、熱海から宇佐美までは電車で約15分ほど。
新幹線で熱海まで向かえば、都心からも1時間半弱でアクセスすることが可能です。
駅からダイビングサービスまでも車で5分ほどと近く、伊豆の中では車が無いダイバーでも通いやすいダイビングスポットです。
ダイビングのシーズナリティ
宇佐美の海の魅力を春夏秋冬に分けて、ご紹介します。
春の宇佐美
宇佐美では一年中見られるネコザメですが、特に春にはたくさんのネコザメに出会うことができます。
各所で出会うことができますが、中でも土管エリアにはたくさんのネコザメが集まっているので、ぜひ土管を覗いてみてください。
そして、3~4月はネコザメの産卵が最盛期を迎えます。
運が良ければドリルの様な形をしたネコザメの卵を発見できるかもしれません。
孵化が近くなった卵をライトで透かして見てみると、ネコザメの小さな赤ちゃんが卵の中で動く、神秘的なシーンを見ることができます。
また、水温が低い春はウミウシの季節でもあります。
とにかくウミウシの種類が豊富で、1本のダイビングで十数種類のウミウシを見られることもよくあります。
春は透明度が下がる春濁りという現象が起こるシーズンでもありますが、その分手元に集中することができるため、色鮮やかで美しい海の宝石と称されるウミウシ探しをするのもオススメです。
夏の宇佐美
黒潮に乗って南からやってきた季節来遊魚がやってくる季節で、水中にはカラフルな生き物が増えてきます。
魚の数も増え、ネンブツダイやキンメモドキ、イサキなどが壁のように大きい群れを成し、ダイバーを出迎えてくれます。
夏の強い日差しを受けてキラキラと光るイワシやアカカマス、青と黄色のコントラストが美しいタカベの群れがダイバーの周りを縦横無尽に泳ぎ回ることも!
秋の宇佐美
秋は透明度が徐々に高くなり、水温も20℃台をキープしているので、とても潜りやすいベストシーズンです。
夏に徐々に姿を見せ始めた季節来遊魚の数はさらに増えるほか、浅場はスズメダイの仲間や、ベラの仲間で賑わいます。
イサキやイワシの数もさらに増え、シャワーのように泳ぎ回ります。
さらにその群れにカンパチやブリなどの回遊魚がアタックをする迫力満点のシーンが見られる日も珍しくありません。
晩秋にはウミウシの姿も少しずつ増えてきます。
冬の宇佐美
冬は西高東低の気圧配置のため、西風が吹く日が多く、東側を向いている東伊豆エリアは穏やかな海況の日が多くなります。
それは宇佐美も例外ではなく、穏やかで潜りやすい日が多くなるシーズンです。
さらに冬場は透明度が最も高くなり、青く澄んだ海と、白い砂のコントラストがとても綺麗な海を体感できます。
砂地では、水温が下がるとカスザメの遭遇率が高くなるので、砂の中に上手に隠れるカスザメの姿を探してみましょう。
もちろん通年見られるレギュラーメンバーのネコザメとウミガメの姿も健在で、ダイバーを楽しませてくれます。
そしてウミウシがとにかくたくさん見られるシーズンでもあります。1本のダイビングで、次から次へと様々な種類のウミウシを発見することができます。
ダイビングポイント紹介
宇佐美の代表的なダイビングポイントを3つご紹介します。
宇佐美ビーチ
ネコザメがいる土管やネコザメ城があるダイビングポイント。
浅場はソラスズメダイ、ホンベラ、ニシキベラなどが多く、水中をカラフルに彩ります。
ガイドロープ沿いに進んでいくとコケギンポの住む岩があり、キュートな顔を見せてくれます。
水温が低くなる春はキイロウミコチョウをはじめ、たくさんの珍しいウミウシを発見することができます。
水中に南北のガイドロープが張ってあるので、バディダイビングでも楽しみやすい穏やかなダイビングポイントです。
【エントリー・スタイル】ビーチ(セッティングエリアから徒歩約1分。エントリー場所はスロープ)
【最大水深】20m
【流れが出た場合】流れてもコース取りに影響を与えない程度
【ナイトダイビング】×
マンボ根
根の形がマンボウに似ているので、この名前がつけられたダイビングポイント。
秋になると小魚の群れを追うカンパチやブリなどの回遊魚が見られるのはこのポイントです。
ソフトコーラルが群生し、その周りにはキンギョハナダイ、ネンブツダイ、ミナミハタンポなどが定着しています。
ブイが打ってあり、ロープを使って潜降できるので、フリー潜降に自信がないビギナーダイバーにも安心なボートポイントです。
【エントリー・スタイル】ボート(港から5分。エントリー時はブイを取る。またはアンカーを打つ)
【最大水深】28m
【流れが出た場合】流れてもコース取りに影響を与えない程度
【ナイトダイビング】×
カーゴ石
真っ青な海と真っ白な砂地のコントラストが楽しめるダイビングポイント。
マンボ根、カサ根と立地は近いですが、全く異なる雰囲気を楽しめます。
通年アオウミガメ、ネコザメ、カスザメ、ドチザメなどを見ることができ、砂地と岩との境目にはイソギンチャクやソフトコーラルが多く生えています。
また、かなりの確率でカエルアンコウが付く岩があり、めずらしいクマドリカエルアンコウが観察できることも!
マンボ根同様、ブイが打ってあり、ロープを使って潜降できるので、フリー潜降に自信がないビギナーダイバーにも安心なボートポイントです。
【エントリー・スタイル】ボート(港から5分。エントリー時はブイを取る。またはアンカーを打つ)
【最大水深】20m
【流れが出た場合】流れてもコース取りに影響を与えない程度
【ナイトダイビング】×
その他のダイビングポイント
カサ根、長根(2021年現在、原則潜水不可)
宇佐美へのアクセス情報
車でのアクセス:
東名高速道路、厚木ICより小田原厚木道路、国道135号線を経て熱海市街より約25分。
25台停められる駐車場あり。1台550円で駐車可能です。
電車でのアクセス:
熱海駅から伊東線で宇佐美駅下車、タクシーで約5分。
宇佐美駅から送迎を行なっている場合もあるので、事前に確認をしてみましょう。
宇佐美の観光情報
ダイビングの後は潮風を感じながらBBQなどはいかがでしょうか?
海水浴場目の前のアンカーテラスは、オシャレで開放的なテラスで、手ぶらでBBQを楽しむことができます。
BBQ以外も、地元の魚介類を使用した料理やお酒も味わえます。
宇佐美で開催する花火大会の日は、テラスで食事を楽しみながら大迫力の打ち上げ花火を見ることもできます。
▶︎アンカーテラス(https://tabinoya.net/anchor-terrace/)
「みかんの花が咲いている」の歌い出しで知られる、童謡「みかんの花咲く丘」の舞台となったのが実はこの宇佐美です。
舞台になっただけあり、みかんの生産がとても有名で、数々の農園でみかん狩りが行われています。
100年以上の歴史を持つうさみ農園では、10月~6月まで、シーズンごとに色々な種類のみかんを楽しむことができます。
施設内に地ビール工場があり、みかんを使用しためずらしいビールも販売されています。
▶︎うさみ農園(https://farm.usami-jibeer.com/)
ランチは、海辺のSayang(サヤン)がおすすめ。
海を眺めながら、ナシゴレンランチや海老のココナッツ煮などのバリ料理が楽しめます。
情報・写真提供:宇佐美ダイビングサービス(https://diving.mso-net.com/)
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