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赤沢に新“ハナダイ”パラダイス見参!?東伊豆のNEWダイビングスポットにボートでGO

海のレポート

6月に再オープンした東伊豆のダイビングスポット・赤沢。

前回訪れたのは再オープンを間近に控えた5月でした。
オープン前ということもありビーチポイントのみでしたが、じっくり見れば見るほど面白いモノが見つかり、生物観察に夢中になりました。

季節は深まり、秋。
秋の赤沢の顔や、ボートポイントの様子を知るべく、9月中旬の赤沢へと再び訪れました

綺麗になった施設の外観
綺麗になった施設の外観

取材に向かうため、久々に赤沢ダイビングセンター(https://akazawa-dc.info/)の仲榮眞(なかえま)さんへメールを送ると「赤沢のボートポイントがすごい面白いですよ!」となんだか興奮した様子で返信をくれました。

「これは楽しみだ!」と期待をしながら撮影に向かうと、驚くようなの生き物たちとの出会いがあり、期待を大きく上回る取材となりました。

特にボートポイントでは、珍しい生き物や独特な地形を撮影することができたので、皆さんにご紹介していきたいと思います。

赤沢ダイビングセンターの仲榮眞さん(左)、吉本葵さん(右)

溶岩が創り出した地形がすごい!

今回の取材では、赤沢のボートポイント5ヶ所(現在、他のボートポイントも開拓中!)のうち、3ヶ所のポイントをメインに潜りました。
ポイントには0番、3番、5番といった様に数字が付けられていて、0→3→5と数字が大きくなるにつれて、港から遠いポイントとなっています。

とはいえ、一番遠い5番のポイントでも港から5分ぐらいで到着できるので、船が苦手な人も安心して潜ることができます。

さらに、ダイビング中だけでなく、船での移動中も魅力が満載です。

約2700年前に伊雄山から流れ出た溶岩が、冷えて固まることでできた柱状節理。
この柱状節理が、長い年月をかけて波に削られることで、独特な岩肌を生み出していています。

柱状節理:五角柱や六角形柱が連なった岩の割れ目。溶岩が冷えて固まる際に縮むことで形成される。
ボートで移動中の景色も楽しみの一つ
ボートで移動中の景色も楽しみの一つ

この景観は水中にも続いており、水中にそびえ立つ柱状節理も圧巻です。
そんな水中の景観は火山島である八丈島や伊豆大島などの伊豆諸島を彷彿とさせます。

火山の噴火が生み出した柱状節理は、伊豆半島の歴史を物語る景観でしょう。

伊豆半島の歴史を感じさせられる
伊豆半島の歴史を感じさせられる
際立つ柱状節理
際立つ柱状節理

珍しいハナダイのオンパレード!

赤沢の海の凄いところは?と聞かれると、先程の柱状節理も含めてたくさんあるのですが、私が特にオススメしたいのはハナダイの種類の豊富さと、それぞれのハナダイの数の多さです。

3番ポイントにエントリーすると、斜面がどこまでも続く景観が広がっています。

東伊豆には黄色いフトヤギの仲間が多いのですが、この3番ポイントの斜面にも黄色いフトヤギが数多く生育していて、水深20〜30mほどでは、その周りをサクラダイの群れが泳ぎ回わっていました。

黄色いフトヤギとサクラダイの群れ
黄色いフトヤギとサクラダイの群れ

さらに深度を下げていくと、サクラダイやナガハナダイの幼魚を見ることができました。
サクラダイの群れやナガハナダイなら伊豆各所にいるのでは?と思ってしまいますが、そのハナダイの群れの中を丁寧に観察してみると、違うハナダイが混ざっているのです。

それが、コウリンハナダイ

私の記憶では、伊豆半島では数回しか見たことがないハナダイですが、このポイントでは沢山の個体がみられるのです。
しかも、オスメス共に見ることができました。

動きが早すぎて写真こそ撮れませんでしたが、求愛している個体も多く、何度も目にすることができました。

コウリンハナダイ オス
コウリンハナダイ オス
コウリンハナダイ メス
コウリンハナダイ メス

……が、9月の台風後にコウリンハナダイの姿が全て見られなくなってしまったんです。

とはいえ、コウリンハナダイがいたエリアでは、アサヒハナゴイの幼魚やカワリハナダイの幼魚も見かけました。

さらに、浅場へ戻っていく途中ではミナミハナダイやミナミハナダイ属の1種、オレンジストライプピグミーバスレットが全力で泳いでます。

エキジット間際、浅場の岩の近くにはハナゴイまでも群れていました。

アサヒハナゴイ 幼魚
アサヒハナゴイ 幼魚

珍しいハナダイを見られたのは3番ポイントだけではありません。

0番のポイントの少し深い場所ではキシマハナダイの幼魚やハナゴンベの幼魚を見ることができました。

珍しいハナダイがどこにでもいるのが赤沢のボートポイントです。

ハナゴンベ 幼魚
ハナゴンベ 幼魚
キシマハナダイ 幼魚
キシマハナダイ 幼魚

ハナダイ以外も魅力がたくさん!

ハナダイの話ばかりになってしまいましたが、ハナダイ以外の生き物もたくさんいます。

タキベラの幼魚をはじめ、越冬したと思われるキツネベラやカンムリベラなどの南方系のベラの仲間も数多く見ることができました。
さらに、多くのダイバーに人気のハナタツやカエルアンコウの仲間などを見ることができました。

0番のポイントにはウミウチワやウミトサカなどのソフトコーラルが多く、その周りをテンジクダイ科の幼魚が埋め尽くす様に群れていました。

これだけ小魚が多いと捕食者もいます。
ツムブリやイナダなどの回遊魚や、根の周りににいるハナミノカサゴです。

根:岩礁や岩など、水底から大きく隆起した場所のこと

伊豆半島ではく、ハナミノカサゴも夏には観察できますが、やはり数はミノカサゴの方が多いのが普通です。

しかし、夏だとはいえ、赤沢ではなぜかハナミノカサゴの割合の方が多かったことが印象的でした。

ソフトコーラルと群れが鮮やかな0番ポイント
ソフトコーラルと群れが鮮やかな0番ポイント
テンジクダイ科の幼魚を狙うハナミノカサゴ
テンジクダイ科の幼魚を狙うハナミノカサゴ

赤沢では大物もよく見ることができます。

以前のオープン記事でも紹介したネコザメが、水底で休んでいる姿も見かけました。

3番ポイントではアオウミガメが泳いでいる姿や、寝ている姿も見かけられています。

冬場になればドチザメも見られるようで、この先の冬シーズンも楽しみが続きます。

休憩中のネコザメ
休憩中のネコザメ

使いやすく進化している施設やボートに期待

水中ではないのですが是非お伝えしたいのが施設です。
リニューアルとなった施設は綺麗で使いやすいのが特徴です。

秋には、お風呂も導入されました。
ダイビング後に冷えた体を温めることもできます。

仲榮眞さんも女性に使いやすい施設を心がけているとのことで、施設の場所場所で小さなこだわりが見られます。

今後も改善して行くようなので、行くたびにどこが変わっているのか期待できます。

冷蔵庫・レンジ・ドリンク、細かいところも使いやすい
冷蔵庫・レンジ・ドリンク、細かいところも使いやすい
内部も綺麗
内部も綺麗

施設の前のビーチポイントには、ビーチダイビングがしやすいようにタンクを背負いやすくするためにタンクを置く台も設置されています。

今後は休憩エリアも増やして行くとのこと。

以前撮影したビーチポイントとは違う楽しみのあるボートポイント。

次から次へと見どころが出てくる海に、心踊りました。

伊豆半島で、大物が見たい!群れが見たい!ダイナミックな地形を楽しみたい!珍しいハナダイが見たい!という方は是非、赤沢で潜ってみてはいかがでしょうか?

■取材協力:赤沢ダイビングセンター(https://akazawa-dc.info/

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堀口和重

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水中カメラマン。 1986年東京生まれ。 日本の海を中心に、水中生物のおもしろい姿や生態、海と人との関わりをテーマに撮影活動を続けている。撮影の際は、海や生...

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