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葉山のダイビングスポット情報

海について

三浦半島の西側に位置し、相模湾に面した葉山(はやま)は生き物の宝庫!

ウミウシやダンゴウオなどの小さなアイドルから春に茂る海藻の森、黒潮にのってやってくる季節来遊魚などを観察することができる豊かな海です。

ビギナーダイバーからベテランダイバーまで多くの人を楽しませてくれる葉山のダイビングスポット情報をその魅力とともにご紹介します。

ダイビングの基本情報から、季節ごとの見どころをまとめたシーズナリティ、ダイビングポイント紹介まで、海の情報満載でお届け!

季節来遊魚:分布地域を離れて流れつく魚のうち、季節性のあるもの。たどり着いた先では、成魚になれず繁殖もできないものをいいます。以前は、死滅回遊魚と呼ばれていたこともあります。

葉山の概要

神奈川県三浦半島の西側、逗子のすぐ南側に位置する葉山。

古くから複数の街道が集まる要所として栄えてきた歴史をもつ場所で、江ノ島、そして、天気が良い日には富士山までをも望む風光明美な地です。

1894年に天皇御一家の保養地・葉山御用邸が竣工されたのをきっかけに別荘地として注目されました。

海岸線には美しいビーチが並び、雄大な富士山を望む森戸海岸、「世界の厳選ビーチ100」(CNN)にも選ばれたことのある一色海岸が有名ですが、関東のダイバーに根強い人気があるダイビングスポットでもあります。

日本三大深湾のひとつ相模湾に面する豊かな海で、ダイビングエリアである葉山町の芝崎海岸は昭和天皇がかつてウミウシなどの海洋生物のご研究をされた場所としても知られています。

都心から車で1時間程度というアクセスの良さも魅力のひとつ。
葉山牛や葉山野菜などのブランドグルメが味わえるレストランの他、オシャレなカフェが点在しているため、アフターダイビングも期待できます。

葉山ダイビング基本情報

セスジミノウミウシ

葉山のダイビングポイントは起伏に富んだ岩礁が特徴で、ビーチダイビングもボートダイビングも楽しむことができます

ビーチダイビングは昭和天皇がご研究をされていた芝崎海岸を潜ります。
人気のウミウシやダンゴウオはもちろん、砂地にはハゼ類、根には多くの種類のギンポ類などが観察できます。

根:岩礁や岩など、水底から大きく隆起した場所のこと

以前はビーチポイントのみでしたが、2015年にボートポイントもオープンしました。
ビーチポイントは最大水深15mほどなのに対し、ボートポイントは最大水深20mほどと水深の幅が広がるため、ビーチポイントとはひと味違う生き物や景色を見ることができます。

また、ボートポイントは特にウミウシの種類が豊富で、冬場はさらに数が増えます。
ビーチポイントでは滅多に見ることのできない「生きている海のジュエリー」とも形容される貝、ウミウサギの仲間も観察することができます。

ダイビングポイントまでの所要時間は港から3~7分と短く、船酔いが心配なダイバーにも安心です。

また、干潮時に現れるタイドプール(しおだまり)にも多くの生き物が生息しています。
特におすすめなのは、アオサの光合成が見られる冬や水温が高くなってくる時期。

水深は膝からお腹あたりなので、フィンを履かずに残圧や無減圧潜水時間を気にすることなくフィッシュウォッチングをすることができます。
じっくり撮影を楽しみたいフォト派のダイバーは夢中になること間違いなしです!予約の際に、ダイビングショップに相談してみましょう。

ダイビングのシーズナリティ

キヌバリ

葉山は四季によって見どころが変化するため、一年を通して楽しむことができる海!

夏は南方系のカラフルな生き物たちが黒潮にのって流れ着き、透明度が高くなってくる秋には大きく成長した魚がみごとな群れを作ります。
水温が下がる冬や春にはダンゴウオやウミウシがあらわれ、さらには海藻の森も生い茂り神秘的な景色が広がります。

そんな葉山の海の魅力を春夏秋冬に分けて、ご紹介します。

透明度:水平方向にどれだけ見通すことが出来るかは、正しくは透視度と言いますが、一般的に使用される、透明度に統一しています。

春の葉山

ダンゴウオ

3月上旬は透明度が高い日も多く、小さなアイドル、ダンゴウオに出会える季節です。
体長1〜2mm程度の幼魚にだけ見られる通称・天使の輪を持つ赤ちゃんダンゴウオもこの時期が狙い目です。

さらに、1日のダイビングで10種類以上見つけることができるウミウシや、春の人気者スナビクニンも登場します。
スナビクニンは日中ワカメの根元のメカブの奥に隠れていることが多いので、静かにメカブの中を探してみると、キュートな姿を見せてくれるでしょう。

浅場は海藻が森のように生い茂り幻想的な風景となります。
海藻の成長は早く、たった1週間違うだけでも、また違った森の表情を見ることができます。

夏の葉山

ネンブツダイの群れ

6月末頃から水温が一気に上昇し、訪れるダイバーの数も1年の中で最も多いハイシーズンを迎えます。
黒潮に乗って南から流れ着いたカラフルな姿の季節来遊魚が姿を表しはじめます。

水温が上がるため生き物の動きは活発になり、チャガラやネンブツダイ、ハタンポの仲間などが大きな群れを作ります。
夏は繁殖や産卵シーズンでもあり、巣穴の壁に産みつけた卵を抱卵するニジギンポやイソギンポ、藤の花のような房状の卵を熱心に抱卵するマダコなどを見ることができます。

秋の葉山

イロカエルアンコウ

酷暑も落ち着き、10月ごろまでは水温も20度を保っているため潜りやすい季節です。
夏に続きカラフルな南方系の季節来遊魚はもちろん、魚の群れも多く観察できます。

さらにこの時期はプランクトンの数が減り透明度がぐんぐん上昇してくるので、ビーチのダイビングポイント「権太郎岩」では水路やトンネル、クレバスやオーバーハングなどの地形ダイビングも楽しく、楽しみ方が盛りだくさんのシーズンです。

少し水温が落ちてくる11月にはキヌバリの求愛・産卵・抱卵が観察でき、夏に抱卵していたマダコが孵化を迎えるのもこの時期です。

クレバス:両側が岩壁の溝や亀裂
オーバーハング:岩や岩盤などの接地面よりも上部が手前にせり出している部分

冬の葉山

1年で最も透明度が上がる季節です。

秋に見られた魚の群れは少なくなりますが、水温が下がるとアカモク、ホンダワラ、ワカメ、カジメ、エツキイワノカワといった海藻類が一気に成長し、圧巻の海藻の森が姿を現します。

この森に誘われるかのように、ダンゴウオやチャガラなどの海藻を好む魚も増えてきます。

ダンゴウオは12~1月が抱卵シーズン、2月は孵化した稚魚を見ることができます。チャガラの産卵・抱卵が観察できるのもこの季節です。
ウミウシも一気に増えてきます。

ダイビングポイント紹介

葉山の代表的なダイビングポイントを3つご紹介します。

御用邸前

葉山の御用邸沖合に位置し、2017年8月にオープンしたダイビングポイント。
御用邸の脇を流れる下山川の恩恵を受け、他のポイントに比べてイソバナをはじめとするソフトコーラルが元気に生い茂っていることが特徴です。

ソフトコーラル:サンゴの仲間の中で柔らかい骨格を持つもの。ヤギやトサカ、イソバナなど。

【エントリー・スタイル】ボート(港から約7分。エントリー時はブイを取るかアンカーを打つ)
【最大水深】22m
【流れが出た場合】コース取りに影響を与える流れが発生することがある
【ナイトダイビング】×

裕次郎灯台沖

小振りな根の周りに砂地が広がるダイビングポイント。
冬はウミウシが多く見られるほか、葉山のビーチポイントには少ないウミウサギの仲間が観察できます。
夏はネンブツダイなどの群れを見ることができます。
マクロ好きのダイバーにはおすすめです。

【エントリー・スタイル】ボート(港から約3分。エントリー時はブイを取るかアンカーを打つ)
【最大水深】16m
【流れが出た場合】流れてもコース取りに影響を与えない程度
【ナイトダイビング】○

ぺりせんの根

根の周りには砂地が広がり、ハゼ類を観察することができます。
夏にはムレハタタテダイの群れや、ネンブツダイ、アオリイカの群れも現れます。
最大水深が16m程度なので、初心者ダイバーの方も安心して潜ることができるダイビングポイントです。

【エントリー・スタイル】ボート(港から約3分。エントリー時はブイを取るかアンカーを打つ)
【最大水深】16m
【流れが出た場合】流れてもコース取りに影響を与えない程度
【ナイトダイビング】×

その他のダイビングポイント

170°の根(ビーチ)、権太郎岩(ビーチ)

葉山へのアクセス情報

車でのアクセス:
芝崎海岸までは横浜横須賀道路・逗子ICから、逗葉新道・国道134号線・県道207号線経由で約20分で芝崎海岸に到着します。
東京都心からの所要時間は1時間程度。

芝崎海岸の近くに駐車場はないので、各ダイビングショップの駐車場を利用できるか確認してみましょう。

電車でのアクセス:
芝崎海岸まではJR「逗子」駅または京急「新逗子」駅から、京急バス(逗12)「芝崎」で下車してすぐ。

JR「逗子」、京急「逗子・葉山」駅などから無料送迎を行なっているショップもあるので、事前に確認してみましょう。

葉山の観光情報

海に面している葉山は新鮮な魚介類を楽しめるお店はもちろん、オーシャンビューのカフェやフォトジェニックな街並み・マリーナが広がるリゾート地です。

芝崎海岸から徒歩2分の場所にある勇しげはランチにオススメ。
しらす網元ならではの鮮度のいい生しらす丼、釜揚げしらす丼、葉山の地魚を使った海鮮丼や天ぷらを味わえます。

▶︎勇しげ(http://www.yushigemaru.co.jp/yushige/

また、パン好きには、時に行列ができるほどの人気を誇るパン屋さん・ブレドールも選択肢のひとつ。イートインも可能です。

▶︎プレドール(http://www.bledore.jp/

ダイビングの後にオススメしたいのはパティスリー ラ・マーレ・ド・チャヤ本店。
白い建物が特徴的なカフェで、葉山に行ったら一度は訪れたい神奈川屈指の名店です。イートインスペースでスイーツを楽しめるのはもちろん、テイクアウトで焼き菓子などを購入することも可能です。

▶︎パティスリー ラ・マーレ・ド・チャヤ本店(https://patisseries.chaya.co.jp/

また、ビーカーに入ったプリンが有名なマーロウや夏季限定のかき氷屋さん霧原などのスイーツも要チェック!

▶︎マーロウ(http://www.marlowe1984.com/

お腹を満たした後は海沿いの神社・森戸大明神(森戸神社)へ!
800年以上の歴史を持ち、「かながわの景勝50選」にも選ばれる絶景で、神社裏手の海岸入り口では江ノ島や伊豆、箱根、そして富士山を包み込むように沈む夕日を見ることができます。

▶︎森戸大明神(https://www.moritojinja.jp/

少し足を伸ばせば、鎌倉観光をしたり、江ノ島水族館に行くことも可能。
アフターダイブの選択肢の豊富さも、葉山でのダイビングの魅力ですね。

情報・写真提供:ダイビングショップNANA(https://nana-dive.net/

ScubaMonsters編集部

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