音海のダイビングスポット情報
福井県の西側、日本海の若狭湾に突き出た音海半島のダイビングスポット音海(おとみ)。
半島を取り囲むようにダイビングポイントが点在しているので、その日によってベストな海況の海を楽しむことができます。
そんな音海のダイビングスポット情報をその魅力とともにご紹介します。
ダイビングの基本情報から、季節ごとの見どころをまとめたシーズナリティ、ダイビングポイント紹介まで、海の情報満載でお届け!
目次
音海の概要
福井県高浜町北西部にある音海半島。
複雑な海岸線を持つリアス海岸が続く福井県敦賀市の気比の松原から京都府舞鶴市にかけては、若狭湾国定公園として指定されています。
音海半島もこの国定公園のエリアに含まれ、福井県の景勝地として知られています。
さらに半島の北側は、高さ260mを超える音海大断崖(おとみだいだんがい)と呼ばれるダイナミックな海食崖になっており、県の名勝に指定されています。
音海は釣りの名所としても知られ、ハマチ(ブリ)やサワラ、マアジやサヨリなどをはじめ、魚の数も種類も豊富。
休日だけでなく平日にも県内外からの釣り人で賑わっています。
音海ダイビング基本情報
日本海に面した音海には食卓でもお馴染みの魚が多く生息しています。
水温が上がる夏から秋にかけては南方系の季節来遊魚にも出会え、水中は一層華やかになります。
三方が海に囲まれているため、ダイビングポイントも多く、ビーチポイントとボートポイントをあわせて10ヶ所以上。
湾内にあるビーチポイントは風や波に強く、比較的穏やかな海況の日が多いのが特徴です。
また、ボートポイントは音海半島周辺のポイントや夏季限定のアサグリ、また、冠島への遠征も可能で、何回潜っても飽きることがありません。
豪快な地形と大迫力の魚群から、小さくキュートな生き物まで楽しめる、バラエティ豊かなダイビングスポットです。
ダイビングのシーズナリティ
音海の海の魅力を春夏秋冬に分けて、ご紹介します。
春の音海
ダイバーのアイドル、ダンゴウオのシーズンです!
1ダイブで何匹も見られるほど数が多く、一枚の海藻に複数のダンゴウオがいることもあります。
また、ダンゴウオと同じ時期に現れる、同じくダイバーに人気のスナビクニンの姿も。
他のダイビングスポットではワカメの根本のめかぶ部分に隠れていることが多いスナビクニンですが、音海ではダンゴウオと同じくクロメという海藻に乗っていることが多いため、見つけやすく、観察がしやすいのも嬉しいポイント。
また、ウミウシも数・種類ともに豊富に観察できるので、小さい生き物の観察が楽しいシーズンです。
夏の音海
音海半島沖合の夏〜秋の限定ポイント「アサグリ」がオープン。
沖合のアサグリは午前中に出港して、2ダイブしてから帰港する1デイトリップスタイル。
また、1デイトリップで冠島まで遠征することができるのもこの季節です。
アサグリには水中トンネルポイントがあり地形好きのダイバーにはおすすめです。
沖合いのダイビングポイントのため潮の流れがよく当たり、周囲には他の根が無いので、一カ所に魚が集まり、大きな群れを成します。
集まった小魚を狙ってくるハマチ(ブリ)やカンパチなどの大型の回遊魚を高確率で見ることができ、ときにはダイバーの周囲を数百匹ものハマチがグルグルと泳ぎ回っていることも!
その他、全長2mを超えるであろうホシエイの群れが見られることもあります。
もちろん、沖合にある夏季限定ののダイビングポイントだけでなく、通年潜れる音海半島周辺のダイビングポイントでも魚の種類・数ともに増えてきます。
のんびりとビーチダイビングを楽しんだり、タチグリというポイントでは、根付きのコブダイがダイバーを迎えてくれます。
その他、スズメダイやイサキの群れ、潮の流れがポイントに当たっている日はハマチの群れに出会えることも。
もちろん小さい生き物も豊富で、ウミウシやハゼ、エビなどのほか、オノミチキサンゴやウミイチゴなどの被写体も楽しめます。
秋の音海
11月頃まで水温も透明度も高い状態が続き、絶好のダイビング日和が続きます。
マアジやカタクチイワシの群れが日に日に大きくなり、目の前を覆い尽くすほどの群れになっていきます。
さらにその群れを狙い、サイズアップしたハマチをはじめとした回遊魚の姿も。
運が良ければ、迫力のある捕食シーンを見られるかもしれません。
また、夏頃からやってきたコガネスズメダイやアカオビハナダイなどの季節来遊魚の数も増え、カラフルに水中を彩ります。
海流に乗ってやってきた大型のエチゼンクラゲも見ものです。
冬の音海
冬場は海が荒れる日が多くなるため、基本的にクローズしています。
ダイビングポイント紹介
音海の代表的なダイビングポイントを3つご紹介します。
アサグリ
夏〜秋限定のダイビングポイント。
沖合に隠れ根があるポイントで、水深40mから5mに根が立ち上がる、高低差30m以上の豪快な地形を楽しめます。
沖合いのダイビングポイントのため潮の流れはありますが、周辺で唯一の根の周りには多くの生き物が集まり、時に一面を埋め尽くすような巨大な魚の群れを見ることができます。
ハマチやホシエイのような大型の生き物の他にも、コケギンポの仲間のオキマツゲやウミウシなど、さまざまな生き物の観察も楽しいポイントです。
【エントリー・スタイル】ボート(港より約20分。エントリー時はアンカーを打つ)
【最大水深】40m
【流れが出た場合】流れによってダイビングを中止する場合がある
【ナイトダイビング】×
猫の額
島陰になっているので通年穏やかな海況の事が多く、港から5分という近場のダイビングポイントのため、ボートダイビングに自信のないダイバーや、船酔いが心配なダイバーにも安心のポイントです。
マツカサウオが一年中見られる他、タツノオトシゴやウミウシ、水温が低い時期にはダンゴウオなどを見つけることができます。
初夏にはツバス(ブリ)の群れを見られることもあり、小さい生き物を探すのんびりしたダイビングから、迫力のある群れまで楽しむことができるダイビングポイントです。
【エントリー・スタイル】ボート(港より約5分。エントリー時はブイを取る。)
【最大水深】30m
【流れが出た場合】流れが出ることはほとんど無い
【ナイトダイビング】○
遊Dive前ビーチ
ダイビングサービス前のビーチポイントです。
器材セッティング場からエントリー口までわずか10秒ほどなので、楽にエントリーすることができます。
エントリー場所は岩場で、沖に10mほど泳ぐと穏やかな砂地が広がっています。
最大水深も8m、海況も穏やかな日が多く、ライセンス講習でも楽しめるダイビングポイントです。
生き物はタツノオトシゴやサンゴタツ、キヌバリ、ウミウシなどを見ることができます。
さらに、初夏から秋にかけて、絶滅のおそれがあると言われ、人魚のワイングラスとも呼ばれている海藻のホソエガサを観察できます。
【エントリー・スタイル】ビーチ(セッティングエリアより10秒。エントリー場所は岩場)
【最大水深】8m
【流れが出た場合】流れが出ることはほとんど無い
【ナイトダイビング】○
その他のダイビングポイント
ヘテガサキ、栃ヶ島、大鍋、タチグリ、沖マクリ
※2022年5月現在、ヘテガサキ、灯台下、落石、小山、今戸鼻、水グリ、マクリ、小泊ビーチは潜水不可です。
音海へのアクセス情報
車でのアクセス:
舞鶴若狭自動車道の舞鶴東インターチェンジ、または大飯高浜インターチェンジが最寄りのインターチェンジです。
舞鶴東インターチェンジからは国道27号と県道149号を経由して約30分、大飯高浜インターチェンジから県道16号、国道27号、県道149号を経由して約30分で音海半島に到着します。
現地ダイビングサービスには、約20台分の無料駐車場があります。
電車でのアクセス:
JR若狭高浜駅、またはJR三松駅が最寄り駅です。
駅からはタクシーなど車で約20分です。
駅から送迎可能なショップもあるため、事前に確認しましょう。
音海の観光情報
音海半島に来たからには音海大断崖はやはり足を伸ばして欲しい名所です。
音海の集落から遊歩道が伸びており、道中では音海半島の自然を満喫することができます。
遊歩道途中の展望所から音海大断崖の絶景を見ることができ、眺望ポイントには桜もあり、春には満開の桜とともにその絶景を楽しむことができます。
遊歩道を進むとスミレやツツジの群生もあり、終点の灯台は日本海の大パノラマを見ることができるビュースポットとして知られています。
お腹が空いたら立ち寄ってほしいのは、ダイビングスポットから車で約15分、JR若狭高浜駅から近い、魚と旅するマーケット「UMIKARA(うみから)」。
施設内のうみから食堂では、新鮮な地⿂を使った魚介料理を中心に、丼もの・定食・麺料理・スイーツなどを楽しむことができます。
▶︎魚と旅するマーケット「UMIKARA」(https://umikara.co.jp/)
情報・写真提供:遊Dive(http://www.u-dive.jp/)
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