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バミューダトライアングルの謎

column

ダイビングをやっている人、やっていない人関係なく、1度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?

いつかのドラえもんの映画の舞台になっていたり、よくアニメや漫画でも取り上げられています。

夏と言えば、肝試しや怪談話!!
今のうちに、ちょっと自慢気に話せる話題を増やしておきましょう。

バミューダトライアングルって何?

空想上の話だと思っている方いませんか?しっかりと実在しています。

まず、バミューダトライアングルを知らない方のために簡単に説明しましょう。

そもそもバミューダトライアングルというのは、フロリダ半島の先端と大西洋にあるプエルトリコ、バミューダ諸島を結んだ三角形の海域のことを指します。

綺麗に三角形ができます。そして僕も今回調べていて気付きましたが、グーグルマップにバミューダトライアングルと登録もありました。
ちょうど、三角形の重心のあたりにポインティングされているのが分かりますね。

なぜ、バミューダトライアングルは有名なのか

少し無理やり感のあるネーミング。
三角形くらいどこかの大陸繋げばいくらでも、できそうですよね?(笑)

なぜ、この海域はバミューダトライアングルと呼ばれ、有名なのでしょうか。

それはいくつもの超常現象が起き、それに対していくつもの逸話があるからなんです。
超常現象とは、この世の科学や知識では解決できない現象のこと。

このバミューダトライアングルでは、上空を飛んでいる飛行機が突然消息を絶ったり、近くを通っていた船が突然消えたりと、摩訶不思議な現象が昔から数多く報告されているのです。

その中でも有名なお話をいくつか紹介していきます。

メアリー・セレスト号失踪事件


この事件は、1881年に起こりました。

アメリカニューヨークからイタリアに向けて航海していたのですが、出発から約1か月後、誰も乗っていないメアリー・セレスト号をポルトガル沖で別の船が発見しました。

発見した船の船員が、メアリー・セレスト号に乗り込み船上を調べたところ、ありえない状況が広がっていました。

まず、船全体がびしょ濡れになっており、船倉は1mほど浸水。
食料や水は無事であり、海賊に襲われたことはなさそうでした。

しかし、複数の手すり壁にひっかき傷や血痕が残っており、10人ほどいた船員と緊急用の救命ボート、また航海日誌以外の全書類が失われていたそうです。

アベンジャー雷撃機失踪事件


これは、時をさかのぼること70年、1945年にあった事件です。

アベンジャー雷撃機とは、空中から水上艦を狙い爆撃することに特化したアメリカの軍用機の一種。
今じゃあまりイメージが付きづらいですが、1945年というと第二次世界大戦が終わった年。要するに戦争直後のお話です。

軍事訓練のため、アメリカ海軍の14名が5機のアベンジャー雷撃機に乗り込みフロリダ州の空港から飛び立ちました。
5機がバミューダトライアングル上空付近を飛んでいる時、基地の無線に、パイロットから

「何がなんだか分からない。白い水の中に突っ込んだみたいだ。完全に迷子になった」

と通信が入りました。

それを期に、5機のアベンジャー雷撃機は消息を絶ち、14名全員が行方不明。当時大規模な調査、捜索が行われたようですが、70年絶った今でも14人の死体はもちろん、5機の機体の残骸さえも出てきていないそうです。

さらに、5機が消息を絶った後、救援のためにもう1機、向かいましたが、その機体も消息を絶ち、現在も行方不明のままです。

他にもたくさん…

・アメリカ 輸送船サイクロプス号失踪事件
・アメリカ C133カーゴマスター失踪事件
・ドイツ フレア号事件
・日本 来福丸事件

etc…

バミューダトライアングルの謎解き

今回ご紹介したのは、バミューダトライアングルで起きた事件の中でもも1,2を争うほど有名な事件です。

にもかかわらず、まだ解明されていません。

スマートフォンや、パソコン、電気自動車など、何でもできてしまいそうな、このご時世でも解明されていない…

少し怖いですが男心、いや厨二心くすぐられませんか?

今でも研究は進められていて、有力な説も一緒に紹介しておきます。

メタンハイドレート説

これが最も有力と言われています。

メタンハイドレートとは、正確には違いますが、メタンガスが固まったものと簡単に認識しておいてください。

世界中の海底に個体で埋まっていると言われ、バミューダトライアングルでも確認されています。

メタンハイドレートの何が、関係しているのでしょうか。

ブローアウト現象(船失踪の原因)


先ほど、メタンハイドレートは水底にに埋まっていると話しましたが、水質や水温のちょっとした変化で簡単に個体から気体へ変化してしまうそうです。

ここでみなさん、中学物理を思い出してください。

体積を習ったのは覚えていますか?
ダイビングでも時々出てくる体積。
これは体積にまつわる現象です。

個体から気体に変化することを昇華と言いましたね。

物質、温度、圧力によって倍率は異なりますが、個体が気体になる時、体積は飛躍的に大きくなります。
ちなみにメタンハイドレートは、個体から気体になる時、体積が164倍にもなるそうです。

海底で個体だったメタンハイドレートは164倍の気体となり、さらに海底の圧力からも解放され、さらに大きくなります。
そんな泡が海底から噴き出して来たら、船なんてひとたまりもありません。

これがブローアウト現象です。

【関連記事】圧力と体積
https://scuba-monsters.com/puresure-volume/

ガス爆発(飛行機失踪の原因)

ブローアウト現象の際、メタンハイドレートの説明はしました。

大きな泡として、水面に出てきたメタンガスはどこへ行くのでしょうか。
メタンガスは空気より軽いため、上空にそのまま上がっていきます。

上空に広がった大量のメタンガス内を飛行機が通過すると、エンジン内の酸素不足により停止、または引火しガス爆発を起こす可能性があります。

上空で大量のメタンガスに引火すれば、大爆発。
海にたどり着くころには、飛行機とはいえ原型を留めていない可能性は大いに考えられますね。

あれ?この説、有力すぎませんか??(笑)

一応、ほかの説もご紹介。

マイクロバースト(空気爆弾)説


もともとバミューダトライアングル近辺は、非常に天気が荒れやすいことでも有名な場所です。

2016年に衛星写真がバミューダトライアングルの上空に不自然な六角形の雲を撮影しました。

これは急激に成長した積乱雲が海面に向けて爆発的な突風を発生させるマイクロバースト(空気爆弾)と呼ばれる現象が起こっている証拠になるのではないかと考えられました。

空気爆弾… また厨二心くすぐられるワードが…

この空気爆弾、どれほどの威力があるのでしょうか。

一説によると時速270キロの風が吹くと言われています。時速270キロ→風速45キロ→秒速0.75キロ= 秒速750m!?

日本にやってくる台風というのは大きくても50m程度。

僕が石垣島でダイビング屋さんのお手伝いをしている時に、石垣島観測史上最大の台風がやってきたのを覚えていますが、それでも秒速71m
船は沈み、車は飛び、窓は割れ、秒速71mでも相当でした。

それの10倍以上。そりゃ船も飛行機もひとたまりもありませんね。

ワームホール説

バミューダトライアングルでの大きな謎の一つに、死体や残骸が見つからないことが多いという点にあります。

死体が見つからないのはまだわかります。

しかし。

遭難した船や飛行機の残骸も発見されず、忽然と姿を消してしまうということはやはりおかしい。

という発想から生まれた、地上に発生したワームホールに吸い込まれたのではないかとする説です。

ワームホールとは、時空のある一点から別の一点を繋ぐトンネルのようなものであり、タイムスリップや瞬間移動など、よくSF映画に出てくるものです。

突然、信ぴょう性には欠けますが、逆に夢がありますね。

まとめ


バミューダトライアングルについていろいろと書いてきましたが、多くの謎がいまだ謎のままでした。

そして1つ思ったこと。
一旦、失踪事件等々は置いといて、どんな場所だよ!!というのが僕の率直な感想です。

そこら中から、メタンガスが湧いていて、爆発の危険性があり、突然、大きな泡が水中から現れ、時には秒速750mの風が吹く。

ルフィが出てきそうな世界観。世界にはいろいろな場所があるんですね。

みなさんが名前だけは知っているものを深堀りしてみると意外と面白いことがいっぱいあります。

みなさんも話のネタ、豆知識増やしてみてはいかがでしょうか?

あまりやりすぎると引かれるのでほどほどに…

齋藤 涼太

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大学で、小さいころから夢だったダイビングに挑戦。そしてドはまり。 大学時代は、伊豆や石垣ででっちをしながら潜り倒し、気付いたころにはイントラに。 一般企業就...

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