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志和のダイビングスポット情報

海について

アドベンチャー感満載の水中地形や、迫力の回遊魚、小さなアイドルウミウシまで!

土佐湾中央付近で唯一のダイビングスポット、志和(しわ)。
そんな志和のダイビングスポット情報をその魅力とともにご紹介します。

ダイビングの基本情報から、季節ごとの見どころをまとめたシーズナリティ、ダイビングポイント紹介まで、海の情報満載でお届け!

志和の概要

志和は高知県四万十町の東の玄関口です。
海中に隠れて見えない岩を暗礁、または沚(シ)といいますが、志和にはこの沚のある湾が多いことからシワと呼ばれるようになったという説もあります。

志和で有名なのは毎年11〜12月頃に開催される志和ふるさとまつりです。
地元で採れた魚介類をその場で堪能できるお祭りとして、地元の住民を中心に多くの人で賑わいます。
なかでも、志和を代表する海産物である伊勢海老をふんだんに使った伊勢海老汁は毎年長蛇の列ができるほどの人気です。

また、土佐湾に面した海岸線には上陸できる磯も多く、人気の釣り場として多くの釣り愛好家に親しまれています。

志和ダイビング基本情報

志和は、土佐湾中央付近で現在唯一のダイビングスポットです。
土佐湾沖に黒潮が流れているため、一般的に水温が一番下がるとされる春先でも水温は15℃前後と、一年を通して比較的水温が高いことが特徴です。

巨石に囲まれた水路やアーチなど、ダイナミックな地形を楽しんだり、季節ごとに変わるさまざまな種類の魚の群れに囲まれたりと、エキサイティングなダイビングが志和の魅力。
それだけでなく、小さな魚やエビ・カニなどの甲殻類、カラフルなウミウシを探し、じっくりと楽しむようなダイビングも可能で、幅広いスタイルを楽しむことができます。

ダイビングのシーズナリティ

志和の海の魅力を春夏秋冬に分けて、ご紹介します。

春の志和

ニシキウミウシ
ニシキウミウシ

水温が下がる春先は、ウミウシが一番多く見られるシーズンです。
種類、個体数共に多く、1ダイブで数多くのウミウシを見つけることができます。

また、春は繁殖シーズンでもあります。
アオリイカの神秘的な産卵シーンや、クマノミが岩肌に産みつけた卵に胸ビレや口を使って新鮮な水を送り続ける様子を観察することができます。
タイミングがあえば、その卵から稚魚が孵化するハッチアウトの瞬間にも出会えることも。

また、高級魚として知られるクエやスジアラなどのハタの仲間は通年見ることができ、もちろん春もその存在感ある姿は健在です。

夏の志和

7月の後半から9月にかけて、水温が一番高く、生き物の種類が一段と多くなるシーズンです。
黒潮に乗って流されてきた季節来遊魚が多く目撃されます。

青い海に、太陽の光を反射してキラキラと輝くキビナゴの群れは、見ていると時間を忘れてしまいそうになります。

そんなキビナゴの群れを狙って、ブリやカンパチも多く出現します。

秋の志和

春に生まれた魚が大きく成長し、一年で一番魚の群れのサイズが大きくなります。
イサキやシマアジ、カマス類などの群れで目の前が埋め尽くされ、壁のように見えることもしばしば。

群れが大きくなるのと比例し、回遊魚に出会えるチャンスも夏以上に上がってきます。
小魚の群れにブリやカンパチなどがアタックをするシーンは大迫力です。

イセエビ
イセエビ

冬の志和

イガグリウミウシ
イガグリウミウシ

冬になり水温が下がり始めると、ダイバーの人気者であるカラフルなウミウシが姿を現しはじめます。
種類も多く、1ダイブで十数種類のウミウシを見つけることも可能です。

志和ではウミガメが一年中見られますが、冬に目撃例が多いのが特徴です。

冬の北西風に強いダイビングスポットなので、穏やかな海が続くことが多いです。

ダイビングポイント紹介

志和の代表的なダイビングポイントを3つご紹介します。

コジナバエ

沖合に隠れ根があるダイビングポイント。
頂上は水深4m、最深部は水深28mの大きな根があります。

魚の数も種類も多く、サイズも大きいのが特徴で、そのため大きく迫力のある魚の群れを見ることができます。

根:岩礁や岩など、水底から大きく隆起した場所のこと
隠れ根:根の中でも特に水面下にあるもの

【エントリー・スタイル】ボート(港から約10分。エントリー時はブイを取る。またはアンカーを打つ)
【最大水深】30m
【流れが出た場合】流れによってダイビングを中止する場合がある
【ナイトダイビング】×

志和、コジナバエのオープン確率

ナカザキアーチ

地形が好きなダイバーにうってつけのダイビングポイント。
長く連なった根が水路を形成し、その中に人がくぐれるくらいのアーチがあります。

生き物の種類が多く、冬〜春には多くのウミウシを発見できます。

【エントリー・スタイル】ボート(港から約8分。エントリー時はブイを取る。またはアンカーを打つ)
【最大水深】22m
【流れが出た場合】コース取りに影響を与える流れが発生することがある
【ナイトダイビング】×

志和、ナカザキアーチのオープン確率

ピラミッド

漁礁にするために投入された石が、砂地にピラミッドのように積み上げられたダイビングポイント。

積み上げられた捨て石は、漁礁のように魚の住処になっており、魚が多く集まりやすいため、ゆっくりフィッシュウォッチングを楽しむことができます。

【エントリー・スタイル】ボート(港から約7分。エントリー時はブイを取る。またはアンカーを打つ)
【最大水深】16m
【流れが出た場合】流れてもコース取りに影響を与えない程度
【ナイトダイビング】×

その他のダイビングポイント

ビーチ、キタハマ、ロック、クロハエ、小鶴津、大鶴津、ライオンロック、カブリ、ナカザキ、キタイソ、コグロ、トクスケ、ウシノコ

志和へのアクセス情報

飛行機でのアクセス:
最寄りの空港は高知龍馬空港です。
羽田空港からは約1時間15分ほどで到着します。
空港からは高知南国道路/高知東部自動車道を四万十町方面に進み、中土佐インターチェンジへ。
インターチェンジからは国道56号、県道25号を南下するとダイビングの拠点となる志和漁港に到着します。
空港からの所要時間は約1時間20分です。

車でのアクセス:
最寄りのインターチェンジは高知自動車道・中土佐インターチェンジです。
インターチェンジからは国道56号、県道25号を南下すると約25分でダイビングの拠点となる志和漁港に到着します。
もしくは四万十町中央インターチェンジから県道326号を東に進み、約25分で志和漁港に到着します。

電車でのアクセス:
最寄り駅はJR土佐久礼駅です。
JR土佐久礼駅からは高知高陵交通バス矢井賀方面行きで矢井賀停留所で降車。そこから車で約8分で志和漁港に到着します。

志和の観光情報

薬師寺は「お薬師さん」と地元住民に呼ばれ親しまれるお寺です。
江戸時代、土佐城主の山内一豊が幡多へ行く途中立ち寄ったといわれています。
毎年旧暦の1月8日にはご本尊を開帳して志和薬師寺大祭が行われ、町内外から多くの住民が厄除けや様々な祈願に訪れます。

四万十町に来たなら、少し足を伸ばして⽇本最後の清流・四万十川を訪れてはいかがでしょうか。
四万十川ではカヌー体験やラフティング、川を横断するジップラインなど、四万十の自然を体感することができます。

高知といえば、やはりカツオは欠かせません。
近海カツオが水揚げされる久礼港近くにある、ランチにおすすめのスポットを2か所ご紹介します。

久礼港のすぐ目の前にある「道の駅なかとさ」は、目の前の海で獲れた新鮮な海の幸や
、地元の農家で収穫された旬の野菜やお米などを味わうことができます。
カツオはもちろん、貝やエビなどの浜焼き、カツオ節をトッピングしたかつおソフトクリームや地元のイチゴスイーツも人気です。

▶︎道の駅なかとさ(https://www.nakatosa.com/

土佐久礼駅近くの久礼大正町市場内の魚屋の大将は、高知一番のカツオの目利きとの評判。
新鮮なカツオをはじめとした新鮮な魚介類をその場で食べることができます。
カツオ100%のボリューム満点のハンバーガーや、青果、スイーツも人気です。

▶︎久礼大正町市場(https://xn--3iqz5v2uac6ljot32netg.com/

情報・写真提供:四万十ダイブ(https://shimantodive.com/

ScubaMonsters編集部

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