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動画撮影編!実践で使えるコツとテクニック【初心者向け動画撮影&編集連載③】

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こんにちは、ダイビングインストラクターの矢北拓也です。

さぁ、動画を撮影しよう!
……と思っても、いったい何をどう、どれくらい撮ればいいかなど、細かいところって、ピンと来ない方、多いんじゃないでしょうか?

今回は、撮影のスーパー実践編です!

動画制作が気軽にできる機材、編集ソフトが揃い、誰もが発信しやすくなっている今、皆さんも「カッコよく!!」動画遊びをしてみようというこの連載。

これまで、動画撮影に必要な機材やダイビングスキル、マナーなど撮影を始める前に必要なモノやコトについてお伝えしました。

そして3回目となる今回は、いよいよ撮影編!!
簡単に実践できる、僕なりの撮影のコツやテクニックをお伝えしていきます。

ご紹介するのは、この3つ。

①動画のストーリーを決めておく
②カット割を考える
③理想のシーンをガイドに伝える

ぜひ、今回の撮影編を参考に動画作品を作ってみてくださいね。

①動画のストーリーを決めておく

いきなりカメラを回しても、まとまりがなかったり、編集しづらかったり、後で困ることが多いと思うんですね。
そう、肝心なのは、“撮影の前”なんです

撮る前には、ストーリーを決めましょう。
ストーリーがしっかり出来ているとロスが少なくなります。ダイビングと一緒ですね←無理やり笑。

ストーリーを作るなんて、なんだか難しそう!と感じる方も多いのでは?
安心してください。
僕なりのストーリーの作り方もご紹介していきますので!

いやしかし、ダイビング動画って「起承転結」がハッキリしているので、ストーリーをめちゃめちゃ作りやすいんです!

僕の場合は普段から撮影の前に、

「これ撮って、ここ撮って、あの景色を撮ってこんな感じの動画にしよう!!」

といった具合で、ざっくりとした構想を練ります。

ここがとっても重要!センスの見せどころ!!
……と言いたいところなんですが、ダイビングをしに行く一日のストーリーはもちろん、ダイビング開始から終了までのストーリーって、撮影シーンに富んでいるんです!

ダイバーの皆さんならたくさんのシーンが思い浮かぶと思いますが、あえて想像しやすいシーンを数例挙げてみます

ぜひ、イメージしながら見ていってくださいねー

起:はじまりをイメージさせるシーン
都心を車で出発し海に向かう道中の様子や朝焼け、海辺の景色
ダイビングポイントや、施設の全景
器材の準備やセッティング風景
ボートでの移動
エントリーの瞬間

承:水中シーン
水中にいるー!って感じのイメージ、水面や、泡など
ダイバーやバディが泳いでいるシーン
魚の群れやサンゴ礁など、その海を象徴する水中景観

転:変化のあるシーン
マクロ系のドアップなどグッと距離感の違う映像
地形や沈船などガラッとBGMが変わるようなシーン
承までは青め、転では赤めなど全体の色の印象の変化

結:まとめ的なシーン
水面や泡など
浮上シーン
浮上直後の水面
ボートなどへのエキジット
海からの帰り道

さぁさぁ、思い浮かびますよねー。
では、この例の中から起承転結1シーンずつ選んでみますね。

起:海へ向かう道中の海辺のシーン
承:ダイバーが泳いでるシーン
転:カラフルな魚のシーン
結:浮上した後の水面のシーン

「BE A DIVER」みたいないい感じのテロップがいい声でファッと入ってきそうな作品のイメージ、湧いてきませんかー?

と、まぁ僕自身こんな感じで動画の構想を練ってから撮影に挑んでいます!

僕も、むやみやたらに撮りまくっていた頃がありました。
撮影後、「なんか変な6分くらいのデータが保存されてるけど、なにこれ?」となっていた日々が懐かしいです。

それを乗り越えてたどり着いたのが、撮影前にストーリーを作るというコツです。

水中に入る前からできる撮影準備!
みなさんも是非やってみてください!

①カット割を考える!

1、1カットは10秒で!

これも僕なりの撮影のコツなんですが、今回は手軽にかっこいい動画作品を作る。というところまでを視野に入れていくので、カットの撮り方も重要なんです。
1ダイブ丸々撮影派の方もいらっしゃるとは思いますが、ぜひ1カット10秒の撮影を試してみてください

1カット10秒のメリットは2つ!

10秒あればスロー再生で長めのシーンにも、短く切って早い展開のシーンにも十分に使えます。サイズが大きくならず、転送も速いし、どんなシーンだったかの見返しも楽ちん。
1分も2分も撮っていたら、チームの動きへの気配りが疎かになってしまうかも。安全第一!

もちろん状況によって大きく変わります。
5分間同じシーンが続いても感動する映像もありますからね!

まずは1カット10秒、を意識してみてください!
撮影がグッとスッキリすると思いますよ!

2、動きのあるパターン、動きのないパターンの撮影

例えばその10秒を定点で同じ画角にする。これもひとつの絵作り。ですが!

水底から水面へ見上げるように。とか
カメラグルーっと回して被写体から自撮りへ。とか
編集でシーンを変えるよりカット内で動きを作るとより躍動感が増す気がします。←気がするだけかいっ

③理想のシーンをガイドに伝える

ダイビングをする前に、ガイドさんにイメージしたシーンを伝えてみてください!

例えば、
きれいな砂地を撮りたい。
イソギンチャクとクマノミをセットで撮りたい。
色鮮やかなウミウシを撮りたい。
などなど。

もちろん海況やコース取りなどの都合ですべてを叶えられないこともありますが、その日その海をもっとも知るガイドさんがしっかりサポートしてくれるハズです!

僕自身そういう明確なリクエストを聞くと、
あーこの人はこんな海が好きなんだなーとか
じゃあこんな景色はどうかな?好きかな?
じゃあこういうコースにしてみようかな!
と胸が躍ります。

ガイドさんと二人三脚で、やりたいことの共有が出来ていること。
これがまた楽しみにも安全にも繋がると思います。

ただ、富戸の港の中をジンベイザメが泳いでる動画を撮りたい。
そんなリクエストにはタイガーキックですけどねっ。

番外編~撮影に必要な追加アイテムを考える~

動画のイメージが固まれば固まるほど、それを叶えるために必要な器材が出てくる場合もあります。
これがほんと怖い。お財布が。気を付けましょう。

番外編では、僕自身が「このシーンを撮るためにはこれが必要だな!」と追加したアイテムをご紹介します。

広角ビデオライト

やはり水中映像にはライトが必須です!
自然光の入る浅場ならまだしも、生物の写真を見比べると一目瞭然!

僕が使っているのは、RGBLue SYSTEM02‑2 PREMIUM COLORです。
※オンの画像のみですみません!

ライトは1本持っておくと、撮影だけでなく生物探しにも重宝します!これはマストですね。

マクロやワイドコンバージョンレンズ

例えば、ちょっと広角なサンゴ礁の感じとか、半水面のシーンとか。

はたまた、肉眼では見えないような、海のミクロな世界を映したシーン。

もっともっとこんなシーンをとりたい!となってくると増えてきちゃいますよね。。怖い。

そんなこんなで今回は「動画撮影編!実践で使えるコツとテクニックをお伝えしました!

動画撮影の肝の部分なので、もう一度確認します。

①動画のストーリーを予め決めておく
②カット割を考える
③理想のシーンをガイドに伝える

まずはここを意識して撮影に臨みましょう!!!

というわけで、また。
Thinking about the sea.

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矢北拓也

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城ヶ崎インディーズ 店長。 ダイビングショップを経営する家庭の次男に生まれ、12歳からダイビングを始める。小笠原母島、フィリピンプエルトガレラでの修行期間を...

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