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撮影前に準備!器材・編集アプリ・スキルとマナー【初心者向け動画撮影&編集連載②】

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こんにちは、ダイビングインストラクターの矢北拓也です!

動画の撮影機材、そして編集ソフト、さらには発信まで完結させるための導線がどんどん気軽になっている昨今。

せっかくなので皆さんも簡単に、気軽に、そしてせっかくなら「カッコよく!!」動画遊びを楽しんでみませんかー!というこの連載。

連載第1回目では、意気込みとこの連載でお伝えしたいことをまとめました。

第2回目となる今回は、撮影を始める前に必要な物や事についてお伝えします!

  • 撮影機材のこと
  • 編集アプリについて
  • ダイビングスキルとマナー

この順番で、ご説明して行きたいと思います!

撮影機材のこと

動画撮影をスタートするにために必要な機材はどんなものがあるのか、実際に僕が使用している機材を使って紹介していきますね。

そしてモノだけではありません。

水中での撮影になるわけですから、安全上一定のダイビングスキルも必要となります。マナーを守って気持ちよく楽しみましょう

そういった、スキルやマナーの注意点についてもお話させて頂きます!

カメラについて

さておきまずは、必須機材のカメラについて。
カメラがないと始まりませんからねー!

まず、前回お見せした動画をもう一回、振り返ってみましょう。

この画の撮影で、実際に僕が使用している機材を紹介します!(ドローンを除く)

GoPro HERO7・OLYMPUS TG-4・iPhone11とそれぞれのハウジング

コンパクトデジタルカメラ:OLYMPUS STYLUS TG-4 Tough※生産終了
ウェアラブルカメラ:GoPro HERO7 Black
スマホ:iPhone11

そしてそれに対応する水中ハウジングですね。

水中ハウジング:カメラやビデオを入れる防水・耐圧ケースのこと

OLYMPUS STYLUS TG-4 Tough用:OLYMPUS PT-056
GoPro HERO7用:GoPro ダイブハウジング
iPhone11用:iPhone xpoovv※アマゾンで購入

さあて皆さんどのように感じたでしょうか。

あれ?これなら持ってるな……と思った方も多いはずです。

僕自身の体感的にですが、ここ数年のゲストの方は、この3つのどれか、もしくは複数をお持ちの方の割合が非常に高くなってきています。

ウェアラブルカメラについては、安価でGoPro風なものもたくさんあります。

ウェアラブルカメラ:GoProに代表される、身体等に装着しハンズフリーで撮影可能な小型カメラ。アクションカメラとも。

全体的に安価になってきているため、これからチャレンジする方も、機材購入のハードルはそれほど高くありません。

さらには、気になるスマホでの水中撮影。
最近のスマホはほとんど防水なので、水没の不安も少し軽減しました。

そしてスマホのカメラの優秀さたるや!!!
スマホのみを使用した動画の作例もありますので是非ご覧ください。

なかなの仕上がりですね。スマホのカメラ、すごい!

これらの機材を使うことで、気軽に、簡単に、動画作品にチャレンジすることができると思います!

水中に持っていくために必須のアクセサリー

では、次にカメラとセットで絶対に用意すべきアクセサリーを紹介します。

スナッピーコイルとスイベルスナップ

カメラとBCなどと自分の器材をつなぐアクセサリーです。

これは絶対に必要です。

ダイビングスキルのお話の際に触れようとは思いますがとても重要なのは、

安全>撮影

ですね。

ダイビング中に両手が空けられる状態を作れることはとても重要です。

ヒモやストラップなどを使って、手にかける形でカメラを持っている方はその状態を卒業しましょう!

不意にカメラから手を離さなくてはならない事態に見舞われても安心なのがスナッピーコイル。(写真左)
コンパクトで上級者向けなのがスイベルスナップです。(写真右)

どのようなアクセサリーを使うのかはスキルレベルや用途、スタイルによって様々。

スイベルスナップは、不意に手を離さなければならない状況になってしまった際にバックアップがないので、BCから外す、撮影する、BCDに付け直す流れが容易に完結できるスキルレベルと余裕が必要です。

しかし、BCとカメラ本体までの距離が短く、装備が非常にコンパクトにまとまりまるので、自分のBCをお持ちで、Dリングなどの位置もしっかり把握できている方にはお勧めです。
ジャラジャラ感がかなり軽減できますよー!

Dリング:スイベルスナップやスナッピーコイルのカラビナをつけられる、プラスチックや金属の輪っか。

動画でも紹介していますので是非参考にしてください!

使うカメラが決まったら安全に、邪魔にならず水中に持っていくためのアクセサリーを選びましょう!

編集アプリについて

詳しい編集方法ついては今後の連載で説明をしていきますが、とにかく最近はスマホでできる無料の動画編集アプリが超充実しています。

僕が使っているアプリで使いやすいものをいくつか紹介します!

Imovie

ダウンロードはこちらから
App Store「Imovie」

まずは、iPhoneユーザーならば目にしたことがあるであろう王道動画編集アプリ。

使い込んでいくと「この機能があればなー」と物足りなくなる部分も出てきますが、それが逆にシンプルでわかりやすい!
カットやテキストを簡単に入れる程度であれば十分です。

完全無料でこのクオリティはすごいです!

InShot

ダウンロードはこちらから
App Store「InShot」
Google Play「InShot」

僕が現在メインで使っているのがこのアプリ

動画の切り替わる瞬間のトランジションという効果の幅も広く、フリー音源も多数。

かっこいい動画が簡単に作れる、僕の秘密兵器です。

テキストのアニメーションや動画の中に写真や動画を埋め込むピクチャインピクチャをはじめとする豊富な機能で、かなり凝った映像も作れてしまいます。

ただ、無料版だと広告やウォーターマークが入ってしまいます。(作った動画の右下に「inshot」と入ります)煩わしいですよね。。
それを消すためにアプリ内課金が必要です。買い切りで360円!個人的には、この機能で360円は、安いと思います!

CapCut

ダウンロードはこちらから
App Store「CapCut」
Google Play「CapCut」

これは比較的新しい動画編集アプリです。
動画主体のSNS「Tik Tok」ではこのアプリが多く使用されているので、若いダイバーには、おなじみの編集アプリかもしれません。

このアプリも操作がわかりやすいのでおすすめです。

最も特徴的なのは1カット内での細かい速度調整ができること。

近年の動画編集で非常によく使われる

ふわっ、、びゅーーーん!ふわっ、、

みたいな編集技法ができるんです。(絶対伝わってない)

つまり、スロー、倍速、スローというように速度変化を織り交ぜる技法なんですが、これを非常に簡単に実現できるのが、このアプリの特徴です。
アプリ内臓フリー音源にEDMやHIPHOPなどカッコいい系が多いのも特徴ですね。

そのほかにもたくさんのアプリがあるので調べてみるのも面白いですが、迷ったらこの3つのアプリから選んでみてください。

この連載でお届けする編集のコツでは、InShotを使用例にしたいと思っています!

ここまでOKですか?

カメラ、アクセサリー、編集ソフトが揃いましたね!

あと、強いてあげるのであればライトです。
屋外での撮影でここまで外部からの光に依存する遊びはないと感じております。
しっかり照らしてカラフルな水中世界を体感しましょう。

ライトの有無で変わってくる水中撮影の見た目については、次回の撮影テクニックの回でもう少し触れて行こうと思います。

ダイビングスキルとマナー

そして最後は重要なダイビングスキルとマナーのお話!

海況やポイント、自分のスキルレベルに応じて変化することも多いと思いますが最低限ここは気にして撮影に臨みましょう!ということをピックアップしてお伝えしていきます。

動画の撮影をしたいということをインストラクターに伝え、相談する!

これは普段ガイドをしている僕的にはとても重要なポイントです。

どんな映像が撮りたいのか、そしてそれを撮影するにあたってスキルレベルが伴っているか、安全であるか。
まずは事前に相談してもらえるととてもスムーズです。

これは写真撮影でも同じですが、カメラを持つことで安全が損なわれてしまうようであれば、まずはダイビング自体のスキルアップが必要です。
簡単に、気軽に!がテーマですが、まずはやっぱり安全に!

深度管理、残圧管理、バディやチームの動きをチェックできる最低限のダイビングスキル!

これはすべてのダイバーに必要不可欠な部分ですね。

カメラを持つことで「ダイビング+α」のアクティビティになります。

個人的には初めていくショップや初めて潜るバディ、チームの編成の場合は1ダイブ目にカメラを持たずに潜り、スキル的な信頼関係や間合いをつかむ作業ができると理想的だと考えています。

水中撮影をするために必要なスキルはしっかり身につけましょう!

生き物や水中環境に注意を払う、そしてそのための知識を得る!

撮影したい生き物と出会った時……、
「追いかけまわさずにこんなアプローチをしましょうね!」
とか
「この生き物の周りにはサンゴやイソギンチャクが多いので中性浮力をしっかりね!」
など、被写体となる生き物や水中景観に対して、知識を深めて撮影に臨みましょう。
海や周りのダイバーに優しいムービーメーカーであれ!というわけです。

生物や環境への配慮と同じくらい大事なのが「チームへの配慮」

時期やタイミングを見計らって撮影に専念するダイビングに参加するのがもちろん理想的ではありますが、基本的には写真撮影も動画撮影もダイビング+αの遊び方。

水中環境やポイント、チーム編成等によっても変わってくる部分でもありますのでその都度のインストラクターの指示に合わせて変動はあるとは思いますが、拓也的撮影マナー3原則をお伝えします!

拓也的撮影マナー3原則

①チームから離れすぎないこと!

ダイビングの最大のテーマは「安全」です。
こりゃーいい絵が撮れそうだ!たまらん!とアドレナリンが出るのもとってもわかります。僕もそのタイプです。
ですが、しっかり安全にダイビングを完結するためにチームやバディとの距離感は常に意識しましょう!

 

②ほかの人の邪魔をしないこと!

水中世界はドラマの連続、一瞬一瞬が見逃せないですね!
周りが見えなくなるほどの感動。わかります。僕もそのタイプです。笑
ですが、ダイビング後やログ付けの際にその感動をみんなで共有するのがチームでのダイビングのいいところ。
みんなで視野を広く、快適にダイビングや撮影を行いましょう!

 

③1つの被写体に粘りすぎないこと!

生き物の行動や美しさは、見れば見るほど魅力が深まりいつまでも見ていたい、そして少しでも長くこの場で撮影をしたい。
そんな気持ちになりますね。僕もそのタイプです。笑笑
ですが、その粘りによって①、②のようなチームと離れてしまうきっかけや他のダイバーの邪魔になってしまう原因にもなりかねません。
さらにはガイドの演出する1ダイブのストーリーを見逃してしまうなんてことも、、もったいない!

まずは、この三つは心に留めて臨んでみてください。

安全にそしてみんなで楽しく。
ダイビングの根幹を楽しんで行きましょう!!

僕らダイビングガイドやインストラクターは「そろそろ、、ね?」感をお伝えするプロでもありますのでやはり事前に相談!がベストな方法ではないかと考えています。

とにもかくにも、スキルについても、生物についても一番最初にお話しした「インストラクターに伝え、相談する」という部分に集約されていると思います。

まず水中撮影にしっかり向き合えるダイバーであるか、もし足りないのであればどんな練習や意識が必要か、信頼できるインストラクターの二人三脚で進めていきましょうね!

さあさあ!今回はここまで!

  • 撮影に必要なカメラ、アクセサリー
  • 動画撮影に必要な編集ソフト
  • そしてダイビングスキルと信頼できるインストラクター

ここまでそろえば、いざ撮影!!!

次回は、実際の撮影テクニックや作例をつかってフィールドでの実践的な解説をさせて頂きます!
お楽しみに!

というわけで、また。
Thinking about the sea.

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矢北拓也

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城ヶ崎インディーズ 店長。 ダイビングショップを経営する家庭の次男に生まれ、12歳からダイビングを始める。小笠原母島、フィリピンプエルトガレラでの修行期間を...

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