MAGAZINE

大瀬崎2023春のバカせまい史!?湾内ニュース︎の巻

海のレポート

春到来。いやいやもう夏かも?半袖でのお散歩が心地よい季節がやってきましたね〜!

今回は相変わらず伊豆に通っているわたくし、美鈴プレゼンツ!
大瀬崎・春のバカせまい史をお届けします〜(*´꒳`*)
※「私のバカせまい史」とは、今まで誰も調べたことのない”バカせまい歴史”を発表するテレビ番組ですっ…面白いよっ(о´∀`о)♡

郵便マークが唯一無二のアカイサキ
郵便マークが唯一無二のアカイサキ

最近の大瀬崎には、深場配属⁉︎のはずの海の郵便屋さんことアカイサキが浅場に登場〜!

え、なぜ同じ海にばかり潜るのか?
日本の海を制覇したいんじゃー!って熱い心はあるんだけど……同じ海に何度も潜っていると、噛めば噛むほど美味しくなって、気づけばおかわりしてしまうのデース!

HEY!!おかわりっ!!大盛りで!!笑

何度潜っても相変わらず撮影に夢中なバディー
何度潜っても相変わらず撮影に夢中なバディー

大瀬崎・おかわりのススメ

通いたくなる海、大瀬崎。
その魅力を考えてみました!

①ポイント、たくさん

↑こちらでもご紹介。ご参考に♪

大瀬崎には一日では回り切れない数のエントリー口があります。
湾内に於いてはコース取りは無限大!
エリアも広く、いい意味で消化不良。
次回はあっち潜ってみようって話になるのは必然なのです〜。

②おさかな、たくさん

大瀬崎は砂地に岩場、泥地など多様な環境があり、豊富な魚種が魅力です。
最大水深2500m程もある駿河湾に面していることから、深海から上がってくる珍しい生物の話題は尽きません。

そういう生物は一期一会!
大の大人が見れた見れないで一喜一憂。
それがまた刺激的で素敵!

③いきつけ、バンザイ

大瀬崎には多くの現地サービスが立ち並んでいます。
ショップさんも含めるとほんとに沢山の選択肢が。
自分に合うお店、選べちゃいます!

そして私のおすすめは、好きなお店を見つけたら離さないこと、笑。
新規開拓でドキドキの一日を過ごすのも素敵なんだけどね。
気心知れた人達やガイドさんとまったり過ごす休日、これ最高。

そんな私、なんだかんだでここ重視♪

④リラックスダイブ

そしてそして、潜り込んだ海では比較的リラックス&集中してお魚の観察に集中することができたり、今までだったら目の届かなかったお魚に気づく機会が増えてきたりします。

大瀬崎湾内はロープがひいてあるのでコースどりも行いやすく、バディダイビングも盛ん。
自由度の高いダイビングが楽しめる空気感があるのもめちゃめちゃ素敵ポイントです!

大瀬崎に通うようになると、リピーターさんの多さに本当に驚かされます。
皆さん、おかわりダイビングを楽しんでいるのですね(o^^o)♪

大瀬崎2023春のバカせまい史

では、あえてバカせまーく。

2023年春の3ヶ月間の湾内のニュースを厳選してお届けしてゆきますね〜♪

カギケノリ

2023年3月。陸は桜の季節。
カギケノリってご存知ですか?海中はこのピンクの海藻で春の様相をみせます。

ぱっと見、とても地味。それが光を回して撮るとキラキラ輝いて非常に綺麗なんです。

これが生えだしたら春の訪れ。
岩の上の藻類もわさわさしてきます。
そんなところに生活しているのがお次のこの子。

ハチジョウタツ

通称ジャパピグ。
平たい身体で背中に三角の突起がついているのが特徴。

その大きさはなんと約10〜15mm程。
ちっちゃ!このチビたつさん、動きがとにかくとにかくっ、かわい〜い!!

体の模様も海藻っぽい上、岩の上の藻に紛れて生活しているので見つけるだけで一苦労です。

ほらほら!いるよーん!!みえるかな?

しっぽを海藻にくるんと巻きつけてゆらゆら。
大抵がず〜っと下を向いているんですが、辛抱強く待ってると、チラッと上を向いてくれるその一瞬がシャッターチャンス。

すかさずパシャリ!なんてシャイなの〜!
そんな一枚がこちらでございます。

ハチジョウタツ(ジャパニーズピグミーシーホース)

お馬さんみたいな、りりしきお顔♪

ちびちびながら立派な人気者。
実は大瀬崎では外海で一個体見つかるだけで会いにいく人が絶えないアイドルです。

今年、湾内にてはじめてジャパピグが観察される一週間程前に、外海でジャパピグがたくさん発生しているよ〜とまずは話題に。
その後、なんと湾内でも見れちゃったんです♪

さぁ!どんどん行きますよ〜!

フクロノリ

4月。至るところにもこもこっと増えてくるのがこちら。
フクロノリという海藻です。

柔らかそうな渋めのみどりに生物が映えます。

フジタウミウシ属の一種

フジタウミウシ属の一種がもふもふよちよちお散歩中。

歯科に勤めるものとしてはお伝えせずにはいられないのですが、フクロノリのフノランという成分が虫歯予防に効果的。
ガムなどの食品添加物として利用されています。

ふふふ〜あなたのお手元にもひっそりフクロノリ進出してきているかもしれません(^ν^)笑

ヒメハナダイ

そんなフクロノリ畑の中から顔を出すのがこちら。
ヒメハナダイの幼魚ちゃんです。

ピンクの繊細なラメラメが見えますか。お姫様の名に相応しいですね。

ヒメハナダイ

ヒメハナダイは泥地を好む性質のハナダイで安定して観察できる海はかなり限られている上、やはり深場。
しかも幼魚は時期を選ばないと見ることができないという……。

くぅ、この話だけで萌えるぅぅ。。。

スミツキハナダイ

このお魚の名前を耳にしたことのある方はきっとかなりの通ですね!
何度も会ったことのある方はかなり少ないのではないでしょうか。

スミツキハナダイ

通常100m程の深場に生息しているハナダイさんでして。
なかなか会えないと言いますか……ある界隈では深場の種類ゆえに会ってはいけない魚と語られる事もある、そんなマニア垂涎の激レアちゃんです。シビレル!!

はい、正直ここまででなんか地味ねぇって思った方もいるでしょう。
そんなあなたに満を辞して……!

ジャジャーン!
ヒレナガカサゴ〜!!

ヒレナガカサゴ

って真っ黒かよ!笑 

って思ったあなた。
そう!
ちびちびのまっくろくろすけ。

このくりくりのおめめがかわいくてたまらないんだけど、この種の観察を楽しんでいた大瀬崎フリークが飛び上がったのが下の子。

今度こそ!
お納めくださ〜い、どうぞ!!

ヒレナガカサゴ属の一種

ヒレナガカサゴsp幼魚

ひゃー!!あざやかな体色が眩しい!!

因みにこの子、おそらくspだろうって感じらしいです。

カサゴ、あなどるなかれ♪

シマヒメヤマノカミ

ヒレナガカサゴspの大人じゃないよ〜
また別種!派手派手なシマヒメヤマノカミさん。

カサゴ

こちらはTHEカサゴの幼魚(井田にて)

この子は……うーん。
教えて〜わかる方〜!

そしてこちら。以前、ちょっとおしゃれなヒレナガカサゴと紹介していただいた子。

あ、あれ……
気づかなかったけど、まさかspなのかしら。
皆さんはどう思いますか?

カサゴって実は種類が多く、見分けが難しいと言われることが多いのです。
気づいていないだけで、意外にも新種やsp生物に出会っているのかも。

このヒレナガカサゴsp幼魚らしきお魚は、その鮮やかな体色とつぶらな瞳が人気を独占♪
連日、アイドル撮影会になっておりました。
皆さん優しく接してくれたのがよかったのか、かなり長いこといてくれていました。

マトウダイyg

先ほどのヒレナガカサゴ幼魚で盛り上がっている場所で、ふと周囲を見渡すとふわふわ浮かぶフクロノリが??

マトウダイ

どっひゃーーー!

光をあててみると、輝く体色は金色。
500円玉大のマトウダイのおちびさんでした。
なかなか定着してみれることの少ない種とラッキーにも偶然遭遇。

マワリミル!超ダイジ!これテスト出る!笑

ホンダワラ

さて、5月ともなると春の海にはなくてはならない名脇役、ホンダワラがすくすく育ってきます。

ふとした写真が絵になるぅう!

このホンダワラには、ぽこぽことお豆がついてることが特徴。
このお豆、何か入ってるのかと思ったら中身は空気なんだってー(°▽°)ヘェ

クロホシイシモチ

こちら、浅場のホンダワラの茂みの中で集会中のクロホシイシモチさん達。
この時期はクロホシイシモチさん達にとって産卵の時期です。

クロホシイシモチ

観察しているとイシモチ達がペアになっているのがわかります。
これから産卵行動の観察もできる時期になってきます。楽しみ!

ドロメ

お近くには群れているおちびさん達も。

ドロメ

大きくなると底面で暮らすドロメというハゼです。
着底前は群れて浮遊して暮らしています。

浮遊期を観察することができるのはホンダワラが見られるこの時期だけのお楽しみ。

ドロメはアゴハゼととても似ているのですが、尾ひれ基底部の黒色斑の周りが黄色いのがドロメと見分けることのできるポイント。
見分けポイントを一つでも知っておくと、もし異種が混泳していた時に見つけやすいです。
わたしはこの間違い探し的なダイビング、大好きです!

なにはともあれ、むれむれのちびちびはずっとみてられる〜かわい〜ッ(≧∀≦)‼︎

イトヒキコハクハナダイ

ではさっそく!間違い探しを。
この子達の違いわかりますか??

スジハナダイ

イトヒキコハクハナダイ

Aはスジハナダイさん

Bは通称)スジチガイさん

体側の赤線が中心より上で湾曲し、尾鰭端が枝分かれしています。
Aと比較して個体数は少なくて深場でもなかなか会えない珍しい子なんですっ!(赤沢にて撮影)

【事件】スジチガイことイトヒキコハクハナダイさん、6メートルで発見される

イトヒキコハクハナダイ

知る限りでは初めての事件…。

そう、もうこれは事件と言っていいと思うのですが、今まで40m以浅の環境で観察されたという話は聞いたことがなかったイトヒキコハクハナダイが突然超浅場に現れました。
スジハナダイに出会う度に混ざってたりしないのかな、いつか見てみたいなぁと思っていましたが、なんとなんと水深6mに。。。

こ、これは。祭りだ!わっしょい!笑

因みにわたし、通称よりも本名?が好きです。イトヒキコハクだなんて、なんて素敵な名前でしょう。
琥珀って黄色い有名な宝石ですもんね。
命名した方はコハクちゃんが宝石のように輝いて見えたのね、なんて思いを馳せてしまいます。

みてください!この写真を。

イトヒキコハクハナダイ

フクロノリとホンダワラの森のイトヒキコハクだなんて、滅多に撮れない奇跡のコラボ!
希少価値めっちゃ高い!!これにはワタクシ、大興奮でした。。。

さて。今年の春は会いたいお魚が立て続けに出現して時間が足りな過ぎるのでした。
もちろんレア以外のお魚ちゃんも大好きですが、お魚好きとしてはなかなか出会えないお魚ちゃん達にワクワクしてたまらなかったです(*´꒳`*)

因みにレアといえば。

今年のはじめ頃、大瀬崎湾内にてリボンイワシという深海から出てきた一発屋芸人が発見されて話題になりましたよね〜
…写真は持っていないので、ググってみてね!

なんと20年ぶりの観察記録だったそう。
くぅぅ…会えた方うらやましすぎます!

橋本環奈ちゃんなんて、1000年に一度なんだからぁ、きっと大丈夫(?)
まだまだチャンスはあるもんね!

はい!そんなこんなでまた大瀬崎に通いたくなる私なのでありました(*´꒳`*)またね〜

Special thanks:
はまゆうマリンサービス
COCOMO大瀬崎

美鈴

4,759 views

お魚大好きな歯科医師ダイバー。 主なフィールドは伊豆。 1988年茨城県出身。幼少期より生き物が大好きで特に小動物に詳しい。 2014年にダイビングと出会い...

プロフィール

ピックアップ記事

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。