伊戸について
ドチザメの大群に世界が注目!
伊戸(いと)のダイビングスポット情報をその魅力とともにご紹介します。
ダイビングの基本情報から、季節ごとの見どころをまとめたシーズナリティ、ダイビングポイント紹介まで、海の情報満載でお届け!
また、陸の観光情報やアクセスも要チェックですよ。
ドチザメのみならず、多種多様な生物が息づく、伊戸の海とは!?
目次
伊戸の概要
千葉県房総半島の最南端である館山市は、スーパーやコンビニなどが少なく、のんびりした雰囲気のエリアです。透明度の良い海を目当てに、夏場は海水浴で賑わいます。
館山市内の穏やかな雰囲気とはうって変わって、伊戸の水中はサメ類やエイ類をはじめとする生物で賑やか!
千葉県の内房側でありながら、太平洋に面しているために黒潮の影響を受けやすい伊戸。
ドチザメやアカエイ以外の生物も多様で、ウミウシの仲間をはじめとする小さい生物にも出会えます。
伊戸ダイビング基本情報
伊戸でのダイビングは、港から約3分の沖前根周辺を潜ります。
ダイビングごとに港に帰るスタイルです。
沖前根は、東西約150mに渡って延びる周りを砂地に囲まれた根です。
東ブイと西ブイ、二箇所に設置されたブイからエントリーします。
潮の流れに応じて、エントリーとエキジットのブイを決めます。
東のブイからエントリーし、水深約20mの地点まで潜降すると、100匹以上のドチザメとアカエイが群れるシャークシティと呼ばれる場所に着きます。
伊戸はドチザメの数がもともと多く、漁で仕掛けられた定置網に入り込んで網の中の魚を食べてしまうことが問題となっていました。
そこで、漁業者たちはドチザメを餌付けして、他の場所に誘導することをダイビングショップに提案。誘導作戦は無事に成功して、ドチザメが一箇所に固まるようになりました。それが、シャークシティです。
また、ドチザメやアカエイ以外にもコブダイやヒゲダイなどの大型生物も生息しています。
今まで潜ったことのないようなワクワク感が経験出来る海ですよ。
ダイビングのシーズナリティ
伊戸の海の魅力を春夏秋冬に分けてご紹介します。
ドチザメやアカエイの群れは1年中見られますが、それ以外にも四季折々の生物の営みを見ることができます。
春の伊戸
春は様々な種類のウミウシの仲間が見られます。砂地に身を隠すツバクロエイやカスザメが現れる季節です。
夏の伊戸
注目は、クエの求愛行動。
オスが求愛ダンスでメスを誘い、求愛を受け入れるとメスも小刻みに体を震わせます。
普段は黒っぽい体色ですが、求愛の時期のみ、背中が黒、白いお腹に黒の斑点という独特のカラーになります。
秋の伊戸
秋には増えてきた小魚を狙って、ヒラマサやカンパチなどの回遊魚が現れます。
冬の伊戸
冬は伊戸の透明度が最も高く、条件が揃えば透明度は約20〜30mまで上がります。
さらに越冬のために渡ってくるカワウが水深約20mまで潜って狩りをする場面を水中から眺める「水中バードウォッチング」ができます。
様々な季節来遊魚やショウサイフグの群れも現れるダイナミックな季節です。
ダイビングポイント紹介
伊戸の代表的なダイビングポイントをご紹介します。
沖前根(おきまえね)シャークシティ
シャークシティは、東ブイからエントリーし、水深約20mの場所。
一年を通して、ドチザメ、アカエイ、クエ、コブダイが見られます。
シャークシティには、「ドチザメがセカンドステージのホースの内側に入り込みレギュレーターが外れる」「頭上を通るアカエイがマスクのストラップをひっぱりマスクが外れる」など、特有の注意事項があるため、レギュレーターリカバリーやマスク脱着がスムーズにできるか、また、水深20m以深へ潜ったことがあるかどうかも合わせて予約時に確認されます。
【ポイント名】沖前根シャークシティ
【エントリー・スタイル】ボート(港から約3分。エントリー時はブイを取る。)
【最大水深】21m
【流れが出た場合】流れによってダイビングを中止する場合がある
【ナイトダイビング】×
沖前根西ブイ
西ブイからエントリーするエリアは、ウミウチワとムチカラマツなどの腔腸動物が多く生息していることや、小魚の量が多いことが特徴です。
砂地には、ツバクロエイ、アカエイ、ヒラメ、カスザメ、サカタザメなど、根の周りには、クエ、コブダイ、イシダイ、イサキ、スズメダイなどと、多種多様な生き物を観察することができます。
また、西ブイからエントリーし、東ブイ付近のシャークシティまでドリフトダイビングをすることもあります。
【ポイント名】沖前根西ブイ
【エントリー・スタイル】ボート(港から約3分。エントリー時はブイを取る。)
【最大水深】24m
【流れが出た場合】流れによってダイビングを中止する場合がある
【ナイトダイビング】×
伊戸へのアクセス情報
車でのアクセス:
千葉館山自動車道・富浦ICから約30分で到着します。東京都心からだと約2時間です。
電車・バスでのアクセス:
最寄駅は内房線・館山駅です。JRバス関東・洲の崎線に乗り、約15分で「伊戸漁港」を下車、バス停から徒歩1分でダイビングサービスに到着します。
館山駅から無料送迎をしてくれるダイビングショップもあるので、事前に確認してみましょう。
高速バスでのアクセス:
東京駅や千葉駅などから、高速バスが運行しています。
東京駅からは房総なのはな号に乗り、約145分で「休暇村前」を下車。
バス停からは、ダイビングショップに送迎をお願いしましょう。
千葉駅からは安房白浜行に乗り、約110分で「館山駅」で下車します。羽田空港第1、2ターミナルからは、京浜東急もしくは日東交通に乗り、約95分で「館山駅」下車します。
館山駅からはJRバス関東・洲の崎線または、ダイビングショップに送迎をお願いしましょう。
荷物が多くなりがちなダイビング移動では、乗り換えいらずの移動手段があるのは、嬉しいポイントですね。
伊戸の観光情報
ダイビングを楽しんだ後は、ダイビングショップ近隣のお食事処「だいぼ」の海鮮ランチがおすすめです。
お食事処「だいぼ」URL:http://hanashibuki.com/daibo/
オーシャンビューの食堂で地元の魚を美味しくいただけます。土日祝限定で朝営業(8:00〜10:00)をしているため、少し早めに現地入りしても良いですね。
その他の観光スポットは常楽山萬徳寺、安房神社、城山公園、たてやま温泉郷などがあります。春にはいちご狩り、夏には子供も連れて海水浴など、季節ごとに楽しめるところが伊戸の魅力です。
情報・写真提供:伊戸ダイビングサービス BOMMIE(http://bommie.jp/)