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仁尾

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仁尾について

豊かな自然と美しい景観から、日本で最初に国立公園に指定された瀬戸内海国立公園の東側エリアにあるダイビングスポット、仁尾(にお)。
夏と冬で20℃もの水温差があるため、生き物たちは季節ごとに大きく入れ替わり、飽きがこない海です!

そんな仁尾のダイビングスポット情報をその魅力とともにご紹介します。

ダイビングの基本情報から、季節ごとの見どころをまとめたシーズナリティ、ダイビングポイント紹介まで、海の情報満載でお届け!

仁尾の概要

仁尾は香川県の西部、三豊市の荘内半島にある小さな町です。
香川県の荘内半島と愛媛県高縄半島の間を占める海域である、瀬戸内海の燧灘(ひうちなだ)に面した仁尾には、西日本有数の規模を誇るマリーナ、仁尾マリーナがありマリンレジャーの拠点となっています。

また、江戸時代後期には土佐(高知県)の碁石茶(ごいしちゃ)を瀬戸内海沿岸の地域に販売する拠点となり、さらに酒・醤油・酢などの醸造、製塩などで栄えました。
その交易の要となった仁尾港には多くの人やモノが集まり、仁尾の街も発展していきました。

京都との交易が盛んだったことから寺社仏閣も多く、さらに創業以来270年あまり続く造酢の蔵や、古民家、瓦屋根の昔懐かしい建物、街中にある灯篭などから、現在でも江戸時代の名残を感じることができます。

仁尾ダイビング基本情報

ダイビングポイントがある燧灘は、本州、四国、九州に挟まれた内海である瀬戸内海の中でも、香川、愛媛、岡山、広島、さらに、しまなみ海道を形成する島々に挟まれ、特に閉鎖的な海域です。

閉鎖的であるが故に潮の動きが少なく、外洋に比べ水深も浅いため、気温の変化が海水温に与える影響が著しく大きい燧灘。
冬は8°Cから夏は32°Cと大きく水温が変化するため、水中の四季を強く感じられるダイビングエリアです。

燧灘一帯は好漁場として知られ、ダイビングポイントでもキジハタ、メバル、カワハギ、クロダイなどの大きな群れがダイバーを迎えてくれます。
他にもワタリガニやアオリイカなども見ることができ、ウミウシも水温によって色々な種類を観察することができます。

内海ということもあり透明度は高い時でも10mほどですが、潮の流れはほとんどなく、水面が鏡のように波ひとつない凪の日も多いので、ダイビングライセンス講習やスキルアップの講習、じっくり写真を撮りたいダイバーにおすすめのダイビングエリアです。

ダイビングライセンス:正式名称はCカード(certification card)ですが、一般的に通りが良いライセンスという表現を使用しています。

ダイビングのシーズナリティ

仁尾の海の魅力を春夏秋冬に分けて、ご紹介します。

春の仁尾

キヌバリ
キヌバリ

3月ごろの水温は8~10度ほど。そのため春濁りの影響もまだなく、透明度も10mほどで安定しています。
アカモクやホンダワラなどの海藻類が覆い茂り、水中で森林浴をしているような感覚を楽しむことができます。

注目したいのが、水温が上がってくる頃に見られるキヌバリ。
キヌバリには体に6本の黒い縞模様を持つ太平洋型と、7本の黒い縞模様を持つ日本海型に大別されますが、仁尾ではその両方を観察することができます。

また、アカエラミノウミウシをはじめとしたウミウシも多く見つけることができます。

アカエラミノウミウシ
アカエラミノウミウシ

夏の仁尾

7月になると水温が28℃ほどまで上昇し、気持ち良く潜れるシーズンが到来。
水温の上昇と共に、生き物の数も増えはじめます。

高級魚として知られるキジハタが棲家の岩穴から出てくるので、出会えるチャンスが上がります。

キジハタ
キジハタ

また、ナイトダイビングで夜ならではのシーンを観察するのもおすすめです。

春から夏にかけて多く発生するプランクトン、夜光虫は刺激を受けると発光するプランクトンで、ダイバーの泡やキックに反応して夜光虫がキラキラ光り、神秘的な光景を演出してくれます。

また、タコやイカ、エビなどの夜行性の生き物が活発に動く様子や、日中に活発に動いていた生き物たちが睡眠をとる様子など、明るい時間のダイビングとはまた違った楽しみがあります。

仁尾のダイビングポイントは北側を向いているために南風に強く、外洋からのうねりの影響も受けないので、台風が接近していてもクローズ率が低いのが特徴です。

秋の仁尾

9月~10月は水温も20℃台後半をキープし、透明度も安定するシーズン。
見られる魚の種類も数も一番多いシーズンで、水中が賑やかになります。

香川と言ったら外せないうどん。
そのうどんの出汁の元になるカタクチイワシの幼魚・イリコの群れがよくみられるのもこのシーズンで、砂地のポイントでは縦横無尽に泳ぎ回る群れを見ることができます。

カタクチイワシの幼魚
カタクチイワシの幼魚

また、香川県の西側では秋になるとキジハタの稚魚が放流されますが、放流されたばかりの小さいキジハタをよく見ることができます。

冬の仁尾

水温は少しずつ低くなっていきますが、それに反比例するように透明度が上がっていきます。
ビーチポイントは比較的水深が浅めなので、晴れた日は太陽の光が差し込みクリアな水中世界を楽しむことができます。

ウミウシの数も少しずつ増えてきて、冬はコノハミドリガイを大量に見つけられます。

冬の北西の風に弱いダイビングエリアのため、クローズの確率が他の季節に比べ高まります。

ダイビングポイント紹介

仁尾の代表的なダイビングポイントをご紹介します。

家の浦

香川県のダイバーの聖地とも言えるダイビングポイント。
通年海況が穏やかなことが多く、最大水深も10mほどなので、ライセンスの講習やスキルアップ講習にも適しています。

岸壁の間の階段を上り下していきビーチに到着します。
ビーチは遠浅なので、足のつくポイントでスキルチェックをしてからゆっくり深場まで行くことも可能です。

砂利のエントリー口から沖に出ると砂地が現れ、さらに沖に進むと岩場になってきます。
岩場の奥にはダイバー1人が通れるほどのアーチがあり、フォトスポットにもなっています。

【エントリー・スタイル】ビーチ(セッティングエリアから徒歩約3分。エントリー場所は砂利) 
【最大水深】10m 
【流れが出た場合】流れてもコース取りに影響を与えない程度 
【ナイトダイビング】○

仁尾、家の浦のオープン確率

仁尾へのアクセス情報

飛行機でのアクセス:
最寄りの空港は高松空港です。
羽田空港や成田空港から直行便が就航しており、所要時間は約1時間30分です。
空港からは高松自動車道三豊鳥坂インターチェンジを経由し、約1時間でダイビングポイントの家の浦に到着します。

車でのアクセス:
香川県三豊市にある高松自動車道の三豊鳥坂インターチェンジが最寄りのインターチェンジです。
三豊鳥坂インターチェンジからは県道220号を西へ進み、県道234号を経由して車で約35分ほどでダイビングポイントの家の浦に到着します。
ダイビングポイントの最寄りである家の浦海岸には10台以上駐車できる無料駐車場があります。

電車でのアクセス:
JR詫間駅が最寄駅です。JR東京駅から岡山駅を経由して所要時間は約4時間30分です。
JR詫間駅からはタクシーで約15分、または三豊市コミュニティバス高瀬仁尾線で約40分、家の浦で下車。
ダイビングポイントまでは徒歩5分ほどで到着します。
ダイビングサービスが送迎を行なっている場合もあるので、事前に確認をしてみましょう。

仁尾の観光情報

仁尾町はSNSで話題の絶景スポットがあることで有名です。
その中でも最も有名なのが父母ヶ浜(ちちぶがはま)。

南米ボリビアにあるウユニ塩湖のような写真が撮れると、全国各地から観光客が訪れています。
穏やかな海況の日は、本当に鏡に反射したかのような美しい写真を撮影することができます。

干潮と日の入り時刻が重なる日の、日没直後の時間帯が撮影にはベスト。
ダイビングポイントから車でわずか10分ほどの場所にあるので、アフターダイビングにインスタ映え写真にトライしてみてはいかがでしょうか。

香川には四国最大級の水族館である四国水族館が2020年にオープンしました。

四国水景をテーマとした水族館で、瀬戸内海の生き物を展示しているのはもちろん、鳴門のうずしおを再現した水槽や、瀬戸内海をバックに泳ぐイルカたち、さらにはダイバーの憧れハンマーヘッド(アカシュモクザメ)などを見ることができます。

▶︎四国水族館(https://shikoku-aquarium.jp/

香川でのランチといえばやはりうどん。
中でも、ダイビングポイントから車で約10分の距離にあるうどん 松ゆきのうどんは絶品です!
夏は冷たいうどんをすだちでさっぱり、冬は温かいうどんでほっと一息、季節を問わず楽しめます。
本場の味を堪能してみてはいかがでしょうか。

情報・写真提供:Diving shop ブルーブルー(http://diving-blueblue.jp/)

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