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加茂

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加茂について

東北のダイビングスポットながら、暖流の対馬海流の恩恵を受け、夏から秋にかけて水温が30℃近くまで上がる加茂。
冬場の9℃ほどの水温から約20℃もの水温差があることが大きな特徴です。

その幅広い水温変化で1年を通して生き物が入れ替わり、飽きることがありません!

そんな加茂のダイビングスポット情報をその魅力とともにご紹介します。

ダイビングの基本情報から、季節ごとの見どころをまとめたシーズナリティ、ダイビングポイント紹介まで、海の情報満載でお届け!

加茂の概要

山形県の北西部、鶴岡市にある加茂。
加茂港は、江戸時代から良港として栄え、周辺の水産業の拠点となっています。

近年では海岸も整備され、2002年には加茂レインボービーチという人工海浜がオープン。夏場には多くの海水浴客で賑わっています。

また、加茂のダイビングポイントのすぐ隣には、山形県唯一の水族館である鶴岡市立加茂水族館があります。
庄内地方の海に生息するクラゲを中心に、常時60種類以上のクラゲを展示しており、クラゲの展示種数は世界一。
そんなクラゲ水族館には、県内外から多くの人が訪れています。

加茂ダイビング基本情報

ダンゴウオ
ダンゴウオ

加茂は、水中の四季がとてもはっきりしているダイビングスポットです。
その理由は、春と夏で約20℃もの水温差があること。

春は雪解け水が海に流れ込むことで水温は9℃ほどまで下がる一方、夏から秋にかけては暖流の対馬海流の影響を受け、水温は30℃ほどまで上がります。
そのため、その時の水温によって、見られる生き物ががらりと変わります。

早春から初夏ごろまでは、水が冷たい地域でお馴染みのホテイウオやダンゴウオ、夏から秋にかけては、暖かい海域を好むアカカマスやマアジの大群などがダイバーを楽しませてくれます。

水中も藻場、玉砂利、砂地、岩礁などのさまざまな景観があり、それぞれの場所に息づく生き物で賑わっています。

エントリー、エキジット場所は1ヶ所ですが、広大なダイビングエリアで1本ごとに環境の異なる場所で潜ることができることも、加茂の魅力のひとつです。

周囲を山で囲まれているため、東側からの風の影響も受けにくく、沖にある消波ブロックが西側からの風波やうねりを遮ってくれるため、東北地方の日本海側のダイビングスポットとしては1年のうち潜れるシーズンが比較的長いダイビングスポットです。

波や潮流の影響を受けにくく、水深の変化もなだらか、最大水深も12mほどなので、ビギナーのダイバーでも安心してダイビングを楽しむことができます。

ダイビングのシーズナリティ

加茂の海の魅力を春夏秋冬に分けて、ご紹介します。

春の加茂

ホテイウオ
ホテイウオ

北西から吹く冬の季節風が落ち着き、潜りやすくなる季節です。

通常、水深100〜200mほどに生息するホテイウオが、産卵期の冬〜春にかけて浅い水深までやってきます。

ホテイウオの産卵シーズンは一般的に12〜4月頃とされ、特に加茂では春に産卵・孵化のシーンをよく見ることができます。
受精後、オスのホテイウオが卵を守るシーンや、生まれたての小さなホテイウオなどを観察することができます。

ホテイウオと同時期にダンゴウオの幼魚や北方系のウミウシなども登場。

浅場にはホンダワラなどの海藻が伸び、そこを隠れ家にした小さな生き物たちで水中は賑わいます。

小さい生き物ををじっくり観察するのにオススメのシーズンです。

夏の加茂

マダイ
マダイ

水温は28~30℃まで上昇し、水温と共に生き物が徐々に増え始め、水中が一気に賑やかになる季節です。
梅雨入り前に海況が落ち着き透視度がアップし、一面ブルーの世界が広がります。

砂地とブルーのコントラストがとてもキレイで、中層を泳げばまるで空を飛んでいるような浮遊感を味わえます。

海藻類は春に多く見られたホンダワラなどの褐色系に代わり、ツルモやアオサなどの緑色系の海藻をよく見るようになります。

ダイバーを出迎えてくれる大型のマダイの群れも、加茂のダイビングならではの光景です。
マダイは個体識別され、それぞれに名前が付けられており、どのマダイもダイバーによく慣れています。

ダイバーの近くにやってきてくれることも多いので、マダイとのツーショットを狙えるかもしれません。

秋の加茂

8月下旬から9月中旬が加茂のダイビングのベストシーズンです。

マアジやアカカマス、マイワシの群れがビーチ内を埋め尽くし、水深が浅い分、魚の群れも密になり、気づけばダイバーが魚の群れに360度取り囲まれていることも!

その群れにイナダ(ブリ)やヒラメなどがアタックをかけて捕食する、大迫力のシーンも観察することができます。

冬の加茂

アイナメの卵塊
アイナメの卵塊

クジメやアイナメが産卵期を迎えます。
姿が似ているクジメとアイナメですが、クジメは比較的暖かい海に多く、アイナメは冷たい海に多く生息しています。

その両方を一度に見られるダイビングスポットは珍しく、水温差の大きい加茂の海の特徴のひとつです。

岩礁に生み付けられた卵塊は、まるで宝石のように色とりどりに輝き、その美しさに癒されます。

クジメもアイナメもオスが卵を守るのが特徴で、個体によって性格が違うので守り方もそれぞれ。
一生懸命に卵を守るシーンは、冬のダイビングの見どころです。

ダンゴウオの成魚もこの時期頃から確認されることがあります。

ただし季節風が吹き始めるので、海況が荒れやすく、潜れる日は少ないシーズンです。

ダイビングポイント紹介

加茂はエントリー、エキジット場所が1ヶ所なのでダイビングポイントとしては1ヶ所ですが、ダイビングエリアが広大なため、代表的なエリアを3つご紹介します。

玉じゃり

エントリー、エキジット場所の程近くで、加茂のダイビングポイントでは必ず通るポイントです。
水深が浅く周囲を大きな岩で囲まれているので、うねりやにごりにも強いことが特徴。

砂泥エリアと玉じゃりエリアがあり、生き物の棲み分けがはっきりしています。

太陽光が水底までしっかりと届くため、春から夏にかけツルモクやスジアオノリなどが生え、季節の移り変わりがわかりやすいダイビングポイントといえるでしょう。

【エントリー・スタイル】ビーチ(セッティング場所から1分。エントリー場所は岩場)
【最大水深】6m
【流れが出た場合】流れてもコース取りに影響を与えない程度
【ナイトダイビング】×

加茂、玉じゃりのオープン確率

西の根

エントリーして5分ほど泳ぐと到着する西の根。
東西に50mほど伸びる根で、沖からの流れが根に当たるため、生き物が多く集まるダイビングポイントです。

根:岩礁や岩など、水底から大きく隆起した場所のこと

珍しい生き物が集まることも多く、南方系のウミウシであるスイートジェリーミドリガイや、とても珍しいテンガイハタの目撃例もありました。

春のホテイウオやダンゴウオなども、この根付近で多く観察できます。

【エントリー・スタイル】ビーチ(セッティング場所から1分。エントリー場所は岩場)
【最大水深】9m
【流れが出た場合】流れてもコース取りに影響を与えない程度
【ナイトダイビング】×

加茂、西の根のオープン確率

東の根

砂地の水底から根の頂上まで高低差は約4mで、南北に20mほど伸びる東の根。
西の根と同じく、沖から流れによって生き物が多く集まり、過去には北方系のウミウシ、ハゴロモウミウシや南方系の魚、ハリセンボンなどに出会えたことも!

水温が低い地域に生息するフサギンポが姿を表すこともあります。
「ギンポ」というと小さい姿を想像しますが、最大50cmほどにも成長する大きな体で、多くのダイバーを驚かせてくれます。

中層では、マアジやサヨリがなどの大きな群れにも注目です。

根の頂上は水深4m程と浅く、太陽の光もよく届くため水中がとても明るいので、ダイバーの近くに寄ってきてくれるマダイと綺麗な写真を撮れる、絶好のダイビングポイントです。

【エントリー・スタイル】ビーチ(セッティング場所から1分。エントリー場所は岩場)
【最大水深】8m
【流れが出た場合】流れてもコース取りに影響を与えない程度
【ナイトダイビング】×

加茂、東の根のオープン確率

その他のダイビングポイント

北の根、3丁目テトラ、沖荒崎、2丁目テトラ、1丁目テトラ、アンカー、ロープ根、ケーソン

加茂へのアクセス情報

飛行機でのアクセス:
最寄りの空港は庄内空港です。
羽田空港からは直行便が1日4便就航しており、所要時間は約1時間です。
空港からは国道112号線経由で車で20分ほどで加茂ビーチに到着します。

車でのアクセス:
山形自動車道の鶴岡インターチェンジが最寄りのインターチェンジです。
鶴岡インターチェンジからは国道112号線経由で西に向かい、車で15分ほどで加茂ビーチに到着します。
ダイビングポイントの最寄りである加茂レインボービーチには60台分の無料駐車場があります。

電車でのアクセス:
JR鶴岡駅が最寄り駅です。JR東京駅からの所要時間は約4時間です。
JR鶴岡駅からは、庄内交通路線バス、湯野浜温泉行き(加茂経由)で約40分、加茂水族館下車。
水族館から加茂ビーチまでは徒歩3分ほどで到着します。

加茂の観光情報

加茂の観光で外すことができないのが鶴岡市立加茂水族館。
クラゲの展示種数は世界一で、ギネス記録に認定されています。

クラゲ以外にも庄内地方に生息する淡水魚や海水魚、アシカなども展示されています。

▶︎鶴岡市立加茂水族館(https://kamo-kurage.jp/

ダイビングポイントからも徒歩で行くことのできる荒崎灯台は加茂の絶景スポットです。
高台に立つ白い灯台ももちろんですが、日没になると遮るものが何もない日本海の水平線に沈む夕日を独り占めすることができます!

ランチでおすすめしたいのは、ダイビングポイントから車で15分の庄内観光物産館。
火の見櫓が目印の施設で、中では山形・庄内の郷土料理や、地魚を使った海鮮料理を味わえます。

館内にはお土産も充実し、新鮮な旬の魚はもちろん、フルーツやお酒、銘菓など豊富な品揃えの中から山形・庄内ならではのお土産を購入することができます。

▶︎庄内観光物産館(https://www.shoko-corpo.jp/bussan/

情報・写真提供:アーバンスポーツ(http://www.urbansports.jp/

加茂のダイビングポイント

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