阿川のダイビングスポット情報
ビーチダイビングで、四季折々の生き物から、迷路のような地形まで楽しめる!
そんな阿川(あがわ)のダイビングスポット情報をその魅力とともにご紹介します。
ダイビングの基本情報から、季節ごとの見どころをまとめたシーズナリティ、ダイビングポイント紹介まで、海の情報満載でお届け!
目次
阿川の概要
阿川は山口県の西部、下関市にある小さな町です。
緑豊かな山とエメラルドに輝く海に囲まれた阿川は、どこかノスタルジックな雰囲気が漂い、日本の原風景を思い起こさせます。
そんな阿川の新しい顔が、ダイビングスポットの最寄であるJR 西日本山陰本線の阿川駅。
以前は小さな無人駅でしたが、老朽化していた旧駅舎を解体し、新たな駅舎を新設するとともに、2020年3月に山陰の魅力を発信する商業施設「Agawa」が誕生しました。
透明なガラス張りの建物には、地元で採れる食材を使用した飲食店や物販店があり、1日に数十人ほどだった駅の利用者が、週末には数百人規模に増えるなど、地域の新たな憩いと集いの場として、愛されています。
さらに、下関市の景観まちづくりに貢献している建造物、風景、まちなみなどを表彰する「第11回下関市景観賞」の景観デザイン部門で、「Agawa」は景観賞を受賞しました。
ぜひ、アフターダイブに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
阿川ダイビング基本情報
阿川は、2012年にオープンした比較的新しいダイビングスポットです。
湾内にあるダイビングスポットでありながら、透明度は一年を通して10m前後をキープ。
地形の関係で西風に強いのが特徴で、また、流れもあまり強くなることがなく、ビギナーダイバーでも安心して楽しめるダイビングスポットです。
水中は、フォルンフェルスと呼ばれる変成岩の岩肌から、砂地に変わる地形になっています。
砂地にはムラサキハナギンチャクがすみつき、根元を探すとイソギンチャクを隠れ家にした小さな生き物を発見することもできます。
その他、マグロ類の子やカンパチ、クエなどの迫力のある魚から、岩場の穴の中に隠れたマダコ、さらにはタツノオトシゴやウミウシのような生き物まで、四季を通して多様な生物を観察することができるダイビングスポットです。
ダイビングのシーズナリティ
阿川の海の魅力を春夏秋冬に分けて、ご紹介します。
春の阿川
春は新しい命が誕生するシーズンです。
水中に入ると、小魚や稚魚があちこちで見られます。
また、アオリイカの求愛、産卵を見られるのもこのシーズン。
4月下旬~5月上旬ごろに産卵が行われ、その時期に海藻の中をのぞけば、房に入ったアオリイカの卵を発見できるでしょう。
生き物たちの生態観察が楽しい季節です。
その他、様々な種類のクラゲやサルパも多く観察できます。
夏の阿川
中層に群れるキビナゴを狙って、マグロ類の子やカンパチが湾内にも訪れます。
大きな翼を広げるように優雅に泳ぐミノカサゴや、メタリックなボディが綺麗なハナハゼ、水底に潜むヒラメ、イソギンチャクに隠れるオドリカクレエビやカザリイソギンチャクエビなどの小さな甲殻類なども観察できます。
運が良ければ、クエの大迫力の捕食シーンを見られることも!
秋の阿川
タツノオトシゴの愛の営みを見ることができるシーズンです。
オスが育児嚢でメスが産んだ卵を育て、抱卵しはじめて2〜6週間後、父親のお腹から稚魚が飛び出してきます。
また、阿川では9月下旬~10月上旬ごろにもアオリイカの卵の産卵が見られ、タイミングがあえば成育した卵のハッチアウト(孵化)が見られます。
冬の阿川
通年見ることのできるウミウシですが、水温が下がり始める冬は数も種類も増え始め、浅場でたくさんのウミウシを見つけることができます。
以前は体にイソギンチャクをつけたウスカワイトカケなど、珍しい貝の仲間に出会えたこともあります。
透明度が一年で一番高いシーズンなので、気持ちのいいダイビングを楽しむことができます。
ダイビングポイント紹介
阿川のビーチポイントはエントリー、エキジット場所が1ヶ所なのでダイビングポイントとしては1ヶ所ですが、エリアが広大なため、代表的なエリアを3つご紹介します。
浅瀬フォルンフェルス
切り出しの岩肌のひとつひとつが湾になり、迷路のような水中を楽しめる、地形が特徴的なダイビングポイントです。
中層では翼のようなヒレを広げてゆったりと泳ぐミノカサゴを見ることができ、視線を下に落とすと穴から顔を出しているコケギンポや、ウミウシを見つけることができます。
【エントリー・スタイル】ビーチ(セッティングエリアから1分。エントリー場所は岩場)
【最大水深】10m
【流れが出た場合】流れが出ることはほとんど無い
【ナイトダイビング】×
阿川漁礁コース
砂地に人工的に置かれた大型のブロック漁礁があり、その周りに多くの生き物が集まるダイビングポイントです。
タツノオトシゴを発見できたり、目の前を覆うようなネンブツダイの群れや、存在感のあるクエなどを見ることができます。
【エントリー・スタイル】ビーチ(セッティングエリアから1分。エントリー場所は岩場)
【最大水深】14m
【流れが出た場合】流れが出ることはほとんど無い
【ナイトダイビング】×
イシダイの根
人工的に置かれた小さなブロックが何個も積み重ねられたダイビングポイントです。
ブロックには多くの海藻が生い茂っています。
ポイント名にもあるように、縞模様が特徴的なイシダイや、ソラスズメダイの群れによく出会うことができます。
ウミウシも多く、目を凝らすとさまざまなウミウシを見つけることができるでしょう。
【エントリー・スタイル】ビーチ(セッティングエリアから1分。エントリー場所は岩場)
【最大水深】10m
【流れが出た場合】流れが出ることはほとんど無い
【ナイトダイビング】×
その他のダイビングポイント
クエの根Ⅰポイント、クエの根Ⅱポイント、海中散歩探索ポイント
阿川へのアクセス情報
飛行機でのアクセス:
最寄りの空港は山口宇部空港で、羽田からの所要時間は2時間弱です。
空港からは宇部下関線山陽自動車道、中国縦貫自動車道中国自動車道を北西に進み、美祢西インターチェンジへ。
インターチェンジからは県道65号、県道269号、国道435号を経由して空港から1時間30分ほどでダイビングの拠点となる山口県漁協阿川支店に到着します。
車でのアクセス:
最寄りのインターチェンジは美祢西インターチェンジです。
インターチェンジからは県道65号、県道269号、国道435号を経由して空港から1時間30分ほどで到着します。
付近には無料の駐車場があります。
電車でのアクセス:
JR阿川駅が最寄り駅です。
阿川駅からはタクシーで約5分で到着します。
送迎を行っているダイビングショップもあるため、事前に確認してみましょう。
阿川の観光情報
ダイビングスポットからもほど近い阿川八幡宮には、山口県指定天然記念物に指定されているイヌマキという常緑針葉高木がいくつもあり、阿川八幡宮のイヌマキ巨樹群は山口県の指定文化財としても知られています。
樹齢600年を数えるものもあり、県内最大の大きさのイヌマキを見ることができます。
周辺のフォトスポットとして知られるのは、角島大橋。
豊北町神田と角島を結ぶ全長1,780mの橋で、通行料無料の橋としては日本屈指の長さを誇ります。
白い砂浜とコバルトブルーの海のコントラストが美しく、SNSで話題になり、今ではその絶景を目当てに多くの観光客が訪れています。
そんな角島大橋に向かう途中で立ち寄って欲しいランチスポットが、道の駅 北浦街道ほうほく内にある「わくわく亭」です。
地元で獲れた新鮮なお魚をふんだんに使った、豪快な海鮮丼が人気メニュー。
その他、下関の3大ブランド、ふく、あんこう、鯨を使用した料理も堪能できます。
▶︎わくわく亭(https://michinoeki-houhoku.jp/wakuwakutei.html)
情報・写真提供:ダイビングショップFUN(http://www.fun-dive.jp/)
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