赤沢

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赤沢について

2021年にリニュアルオープンしたことで話題を集めたダイビングスポット・赤沢(あかざわ)。
深場にアクセスしやすい地形のため、特にハナダイ好きのダイバーから注目されていますが、赤沢の魅力はそれに止まりません。

キビナゴやタカベなどの魚群、鮮やかなソフトコーラル、そして、時にハンマーヘッド(アカシュモクザメ)やマンボウなどとの出会いも!

そんな赤沢のダイビングスポット情報を魅力とともにご紹介します。

ダイビングの基本情報から、季節ごとの見どころをまとめたシーズナリティ、ダイビングポイント紹介まで、海の情報満載でお届け!

赤沢の概要

ダイビングスポット・赤沢

静岡県伊東市最南端のダイビングスポットです。
拠点となる赤沢漁港は非常に規模の小さい漁港であることもあり、漁港周辺にはノスタルジックな雰囲気が漂っています。

一方、温泉地としても有名で、中でもDHC社が運営する赤沢温泉郷にはホテルやスパをはじめとした様々なリゾート施設が立ち並んでいます。

伊豆半島ジオパークの一部ともなっており、伊雄山の噴火で流れ出た溶岩が創り出した地形は陸上のみならず、水中へと繋がっています。

赤沢ダイビング基本情報

ダイビングスポットとしての歴史は古い赤沢ですが、2度の一時閉鎖を経て2021年にリニューアルオープンを迎えた、古くて新しいダイビングスポットです。

一時はビーチダイビングのみで、講習の海、または東風が吹いた日の避難先というイメージが強かった赤沢ですが、現在はボートダイビングがメイン。
メインのダイビングポイントでは東西400mほどの範囲の中でダイナミックに変化する地形を楽しむことができます。

その変化は岸から水深100mまで一気に落ち込んでいることに代表され、その深度変化の大きさから狭い範囲でも様々な生物を観察することができます。

深場にすぐにアクセスできることもあり、リニューアル後の赤沢はハナダイパラダイスとして知られる様になりました。
特に、キシマハナダイやアサヒハナゴイ、アカボシハナゴイ、コウリンハナダイなどのハナダイの仲間が通年確認できることで話題となっています。

サクラダイとコウリンハナダイ
サクラダイとコウリンハナダイ

深場のハナダイを観察するためには自身のスキルや窒素の管理など考えるべきことは多々ありますが、見られるハナダイの種類数は日本有数と言っても過言ではなく、ハナダイ好きの心を掴んで離しません。

もちろん東伊豆にありながら南西を向いており、なおかつ防波堤の内側でエントリーするため、東風に強いビーチポイントも健在で、講習などでも楽しむことができる海です。

ダイビングのシーズナリティ

赤沢の海の魅力を春夏秋冬に分けて、ご紹介します。

赤沢のダイビングシーズナリティ表

春の赤沢

通常のファンダイビングでは訪れることのできない、40m以深に生息するスズメダイの仲間やハナダイの仲間が通常よりも浅い水深で観察することができる時期でもあります。

通常は水深70〜130mに生息しているオビトウカイスズメダイやトウカイスズメダイ、ゲッコウスズメダイなどを水深30〜40mほどで多く見ることができます。

また、こちらも普段は水深40mよりも深いところに生息しているアカイサキやシロオビハナダイなどのハナダイの仲間も、水深30〜40mほどで観察できます。

他にもアマナミヤビベラ、シマキツネベラなど普段は生息水深が深すぎてなかなか見られない生き物が水深40m付近に現れます。

水温が14~15℃程度の日にはマンボウが見られることも!

夏の赤沢

ハナダイの産卵シーズンです。
様々なハナダイが各所でハーレムを作り、繁殖活動を行います。

中でもコウリンハナダイのハーレムは赤沢ならではの見どころ。
生息水深が非常に深いため、他のダイビングスポットではなかなか見られないコウリンハナダイのハーレムですが、赤沢ならファンダイビングで訪れることができるギリギリの水深(32〜40m)で観察することができます。

浅場でも様々な生き物の繁殖シーズンとなり、ナンヨウツバメウオやキシマハナダイ、マダラハナダイ、コウリンハナダイなど、様々な幼魚を観察することができます。

秋の赤沢

ホホスジタルミの幼魚

クマドリカエルアンコウやニシキフウライウオ、マダラタルミ、ホホスジタルミなどの季節来遊魚が多く観察できる季節です。

季節来遊魚:分布地域を離れて流れつく魚のうち、季節性のあるもの。たどり着いた先では、成魚になれず繁殖もできないものをいいます。以前は、死滅回遊魚と呼ばれていたこともあります。

フチドリハナダイ、ハナゴンベ、ベニハナダイ、スミレナガハナダイなどのハナダイの仲間が確実に入ってきます。

フチドリハナダイ
フチドリハナダイ

クロメガネスズメダイやアマミスズメダイ、セナキルリスズメダイなどのスズメダイの仲間が多く見られ、特にマルスズメダイやヒレグロスズメダイは毎年個体数が多く見られます。

魚の量が最も増える時期でもあり、大きな群れをなしたフエダイの仲間やタカサゴ、イサキ、タカベなどは圧巻の光景です。
中でも、他の伊豆エリアのダイビングスポットではなかなかお目にかかれないフエダイの仲間の群れは必見です。

ハタタテハゼやアケボノハゼ、ヒオドシベラなども毎年観察できており、特にハタタテハゼは一ヶ所で40〜50匹の群れになる場所がいくつもあり、赤沢のエリア全体では1000匹くらい出ているんだとか!
その数は伊豆随一と言っても過言ではありません。

また、ホホスジタルミやマダラタルミが多く見られる年もあります。

9月から10月にかけては稀にハンマーヘッド(アカシュモクザメ)をはじめとした大物が現れることもあり、過去にはブイのすぐ下、水深15mほどのところにザトウクジラがいたこともあります。

冬の赤沢

夏から秋にかけての海を彩った季節来遊魚や大きな群れは減って行く時期ですが、ハナダイの仲間は安定的に見ることができます。

透明度が高くなる日が多いため、ソフトコーラルとハナダイの仲間が織りなすカラフルな世界を楽しむことができます。

透明度:水平方向にどれだけ見通すことが出来るかは、正しくは透視度と言いますが、一般的に使用される、透明度に統一しています。
ソフトコーラル:サンゴの仲間の中で柔らかい骨格を持つもの。ヤギやトサカ、イソバナなど。

他の季節と比べて周辺を広く見渡すことができるため、伊雄山の噴火で流れ出た溶岩が作り出した柱状節理も必見です。

柱状節理:五角柱や六角形柱が連なった岩の割れ目。溶岩が冷えて固まる際に縮むことで形成される。

ダイビングポイント紹介

赤沢の代表的なダイビングポイントを3つご紹介します。

0番(イボヤギ岩)

港から最も近いボートポイントで、メインのダイビングポイントです。

岸から深場まで一気に落ち込む急傾斜となっており最大水深は35mほど。
水深30mほどまでは大きな岩がゴロゴロと転がっており、その先の水底は砂利や砂地となっています。

水深は浅くないものの、ソフトコーラルが最も多いダイビングポイントでもあり、そのソフトコーラルの周囲には、スミレナガハナダイやカシワハナダイ、ハナゴンベなどのハナダイの仲間が群れます。
小さな根魚(根付きの魚)たちの観察が楽しいダイビングポイントです。

【エントリー・スタイル】ボート(港から約5分。エントリー時はブイを取る。またはアンカーを打つ)
【最大水深】35m
【流れが出た場合】何かに捕まらなくてはならないほどの流れが出ることがある
【ナイトダイビング】×

赤沢、0番(イボヤギ岩)のオープン確率

3番(三角岩)

0番に隣接しているブイで、0番から泳いで訪れることも可能です。
最も深い部分は水深50mほどで、通常のファンダイビングではそのうちの水深40mまでのエリアを楽しみます。

潮がよく当たる場所なので、ハナダイの仲間だけでなくイサキやタカベ、フエダイなどの群れが多いことが特徴です。

マダラハナダイやアカボシハナゴイ、ミナミハナダイなど他ではなかなか見られない深場のハナダイを観察することができますが、NDL(無限圧限界時間)には十分注意して楽しみましょう。

【エントリー・スタイル】ボート(港から約5分。エントリー時はブイを取る。またはアンカーを打つ)
【最大水深】40m
【流れが出た場合】何かに捕まらなくてはならないほどの流れが出ることがある
【ナイトダイビング】×

赤沢、3番(三角岩)のオープン確率

ビーチ

器材を背負って5歩でエントリーできると言っても過言ではないビーチポイント。
エントリー口付近には器材を背負うための台も設置されており、楽にビーチダイビングを行うことができます。
東伊豆にありながら南西を向いており、なおかつ防波堤の内側でエントリーするため、東風に強いことも魅力です。

ガイドロープも設置されているため、様々な講習にうってつけのダイビングポイントというだけではなく、ギンポの仲間やテンスの仲間など、様々な小さな生物たちが生息しており、ファンダイビングでも十分に楽しむことができます。
また、ムレハタタテダイが50匹程度群れることがあったり、オオウミウマやアオウミガメもコンスタントに出現します。

初夏には通称マメマクラと呼ばれるキタマクラの子どもが大量に出現。
好奇心の強い魚なので、ダイバーの吐く泡や指示棒の先に興味を示して近付いて来ます。
そんなキタマクラと戯れているだけでも楽しめます。

【エントリー・スタイル】ビーチ(セッティングエリアから徒歩1分。エントリー場所はスロープ)
【最大水深】12m
【流れが出た場合】何かに捕まらなくてはならないほどの流れが出ることがある
【ナイトダイビング】○

赤沢、ビーチのオープン確率

その他のダイビングポイント

5番(タートル)、平島、中の崎

赤沢へのアクセス情報

車でのアクセス:
東名高速道路、厚木ICより小田原厚木道路、国道135号線を経て、伊東市街から約30分。
または、東名高速道路、沼津ICまたは長泉沼津ICより伊豆縦貫自動車道・伊豆中央道・修善寺道路を経て、県道12号、県道112号経由で伊豆市街から約50分。
現地には有料(500円)の駐車場が8台分あります。

電車でのアクセス:
熱海駅から伊東線で伊東駅、伊東駅から伊豆急行線で伊豆高原駅が最寄り駅です。
伊豆高原駅からはタクシーで10分ほどで到着するほか、駅まで送迎を行ってくれる場合もあるので、事前に確認してみましょう。

赤沢の観光情報

赤沢温泉郷 赤沢日帰り温泉館まで、徒歩5分でアクセス可能。
海を見渡す露天風呂、地魚や金目鯛の煮付けなどの海鮮グルメが楽しめるレストランなどがあり、ダイビング後にほっと一息つくのにぴったりです。

▶︎赤沢温泉郷 赤沢日帰り温泉館(https://www.izuakazawa.jp/daytrip/

情報・写真提供:赤沢ダイビングセンター(https://akazawa-dc.info/

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