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田子について

キンギョハナダイやサクラダイが乱舞し、竜宮城のような光景を見られる西伊豆・田子(たご)。
ダイバーを取り囲むほどのイサキやタカベの群れや、それを狙う回遊魚も現れ、エキサイティングなダイビングが楽しめるかと思えば、穏やかな湾内ではエダサンゴの群生を棲家にする小さな魚やウミウシたちをじっくり観察することもできるオールマイティーな海です。

そんな田子のダイビングスポット情報をその魅力とともにご紹介します。

ダイビングの基本情報から、季節ごとの見どころをまとめたシーズナリティ、ダイビングポイント紹介まで、海の情報満載でお届け!

田子の概要

昔ながらの風情を感じられる町並みが残る田子は、静岡の伊豆半島の西側、賀茂郡西伊豆町にある小さな漁村です。
古くから漁業が盛んで、江戸時代から鰹の一本釣漁の港として発展してきました。
現在でも鰹節や塩かつお、かつお醤油など、カツオの加工品が田子の名産となっています。

また漁業だけではなく、周辺には緑豊かな自然と美しい景色が広がり、沿岸には透明度抜群の海水浴場や、磯遊びが楽しめる岩場、海遊びで疲れた体を癒やす温泉も点在し、観光客にも人気の土地となっています。

さらに特筆すべきは海岸線から見る「日本の夕日100選」にも選ばれた夕日です。
晴れた日には海に沈む夕日が一帯をオレンジ色に染め、絵画のような絶景を見ることができます。

田子ダイビング基本情報

キンギョハナダイ
キンギョハナダイ

ボートダイビングが主流の田子。
ダイナミックな地形に圧倒的な魚の数を誇る外海と、穏やかな海況の湾内のふたつのエリアからなっています。

外海の見どころはなんと言っても魚の群れ。
タカベやイサキが群れ、ときには巨大な壁が目の前に現れたかのような錯覚を覚えます。
そんな群れの魚を狙い、ワラサ(ブリ)やカンパチなどの大きな回遊魚がアタックをかける大迫力なシーンをに遭遇することも!

ヒレナガカンパチ
ヒレナガカンパチ

また、伊豆ではよく見ることのできるキンギョハナダイも田子では見どころのひとつ。
周辺のキンギョハナダイがすべて集まって来たのではないかというほどの大群を成し、根の周りを乱舞します。
ソフトコーラルとキンギョハナダイが織りなす色鮮やかな光景は、田子に潜るのならぜひ目に焼き付けておきたい絶景です。

ダイビングポイントによっては、水深30mまで落ち込むドロップオフや、横穴になっている水中洞窟、巨大なクレバスなどもあり、地形が好きなダイバーも楽しめるダイビングスポットです。

湾内はいつも波が立たず穏やかな海況で、台風の直撃さえなければクローズすることも少なく、ボートダイビングに慣れていないダイバーでも安心して潜ることができます。
水中にはヒメエダミドリイシやエンタクミドリイシなどハードコーラルの群生が広がり、そこを隠れ家にするチョウチョウウオの仲間の幼魚をたくさん見かけることができます。

ハードコーラル:サンゴの仲間の中で硬い骨格を持つもの。珊瑚礁を形成するなどいわゆるサンゴとしてイメージされるもの。

水温が低くなるとウミウシの数も多くなり、砂地が広がるダイビングポイントでは、アカエイやカスザメなどの姿も。
小さい生き物から大きい生き物まで、生き物観察が楽しいエリアです。

ダイビングのシーズナリティ

田子の海の魅力を春夏秋冬に分けて、ご紹介します。

春の田子

セトリュウグウウミウシ
セトリュウグウウミウシ

水温が下がり春濁りの影響が出る春は、ウミウシ探しが楽しいシーズンです。
春は水温が低く魚が深場にいってしまいますが、ウミウシ観察は比較的浅い水深で楽しむことができます。

湾内のダイビングポイントである白崎は、ウミウシの個体数がとても多く、ダイバーそれぞれがウミウシを見つけ、観察・撮影などを楽しむことができます。

セスジミノウミウシ
セスジミノウミウシ

外海のダイビングポイントであるフトネや三ノ浦は、ウミウシの種類が豊富で稀種に出会えることもあり、宝物探しのようなダイビングを楽しむことができます。

夏の田子

タカベ
タカベ

夏になり水温が上がり始めると外海のダイビングポイントのフトネや沖ノ島にはイサキやタカベなどが大きな群れとなって現れます。
その群れを狙ってワラサやカンパチなどの大型の回遊魚も姿を見せ、さらにキンギョハナダイの大群も浅場に戻り、の周りが一気に賑やかに。

また、田子で人気のダイビングポイントの田子島も毎年5月15日〜9月15日の夏場の4ヶ月間に期間限定でオープン。
水中ではイワシの仲間やキビナゴの群れをよく見ることができ、さらに黒潮に乗ってやってくるツムブリやソウダガツオの仲間の迫力のある捕食シーンに遭遇することも。

近年ではダイバーに人気のハンマーヘッド(アカシュモクザメ)の群れを見かけることも多くなっています。

秋の田子

秋は田子のベストシーズン!
水温は11月頃まで20℃以上をキープし、透明度も20m以上の日も多く、潜りやすい日が続きます。

透明度:水平方向にどれだけ見通すことが出来るかは、正しくは透視度と言いますが、一般的に使用される、透明度に統一しています。

外海では魚の数もさらに多くなり、フトネはキンギョハナダイの大群で一面オレンジ色に染まります。

さらに水深40m付近にはサクラダイのオスが大集合し、竜宮城のような絶景が一面に広がります。
上級者向けで誰もが潜れるわけではありませんが、秋の田子を潜るなら一度は見てほしい光景です。

サクラダイ
サクラダイ

もちろん、外海だけでなく湾内も見どころの多いシーズン。
湾内のダイビングポイントの白崎にあるヒメエダミドリイシやエンタクミドリイシなどの群生地では、黒潮に乗ってやってきたチョウチョウウオの仲間をはじめ、多くの季節来遊魚の姿を見つけられるようになります。

冬の田子

オオモンカエルアンコウ
オオモンカエルアンコウ

初冬までは秋から引き続き高い透明度をキープし、魚の数も多く、エキサイティングなダイビングを楽しめます。
季節がさらに進み、西高東低の冬型の気圧配置になると西風が多くなるため、海が荒れる日が多くなってきます。

そのため、外海に出られるチャンスは減りますが、そんなときでも湾内のダイビングポイントはクローズになりづらいのが田子の特徴。
季節来遊魚やウミウシ探しなど、のんびりじっくり潜れるシーズンです。

ダイビングポイント紹介

ダイナミックな外洋の7か所、穏やかな湾内の4か所の合計11か所のダイビングポイントがある田子。

ビーチエントリーは1ポイントのみで、ほとんどがボートエントリーですが、一番近いポイントまでは2〜3分ほど、遠くても10分ほどで到着し1ダイブごとに港に帰ってくるため、船酔いが心配なダイバーでも安心です。

そんな田子の代表的なダイビングポイントを3つご紹介します。

フトネ

田子を代表するダイビングポイント。
水深45mから立ち上がるダイナミックな隠れ根があり、その根を覆うようにソフトコーラルが生え、カラフルな水中世界が広がります。

魚の群れも多く、キンギョハナダイやサクラダイの大群が現れるのもこのポイントです。

ソフトコーラル:サンゴの仲間の中で柔らかい骨格を持つもの。ヤギやトサカ、イソバナなど。

【エントリー・スタイル】ボート(エントリー時は流されながらブイを掴み、ブイから潜降。港から約10分)
【最大水深】45m
【流れが出た場合】流れによってダイビングを中止する場合がある
【ナイトダイビング】×

田子、フトネのオープン確率

田子島

毎年5月15日〜9月15日までの期間限定のダイビングポイント。

田子の風景の象徴である田子島の裏側に位置し、潜水区域が幅約300mと広大。
外海のダイビングポイントの中では比較的なだらかな地形が特徴で、水深も5〜30mと幅広く遊ぶことができます。

また、日によって田子島が波や潮流をブロックしてくれるので、ビギナーダイバーでも安心して潜ることができます。

期間限定ポイントのためダイバーの影響を受けにくく、ソフトコーラルの群生は見事!
運が良ければウミガメやハンマーヘッドに出会えることも。

【エントリー・スタイル】ボート(エントリー時は流されながらブイを掴み、ブイから潜降。港から約8分)
【最大水深】35m
【流れが出た場合】何かに捕まらなくてはならないほどの流れが出ることがある
【ナイトダイビング】×

田子、田子島のオープン確率

白崎

田子の沖合にある尊之島と防波堤に囲まれた湾内のダイビングポイント。
流れや波もほとんど無く、通年安定して潜ることができます。

ボートダイビングが初めてのダイバーにはもちろんおすすめのポイントになりますが、ヒメエダミドリイシなどのハードコーラルの群生やそこに隠れるチョウチョウウオの仲間に季節来遊魚、冬にはウミウシの数も多く、上級者のダイバーもじっくりと楽しめるダイビングポイントです。

港から2〜3分と非常に近く、船酔いが心配なダイバーにもおすすめです。

【エントリー・スタイル】ボート(エントリー時はブイを取る。港から約3分)
【最大水深】35m
【流れが出た場合】流れてもコース取りに影響を与えない程度
【ナイトダイビング】×

田子、白崎のオープン確率

その他のダイビングポイント

沖ノ島、三ノ浦、ヤイズ根、小平床、弁天島、尊之島、瀬浜、アジロ崎(内今浜)

ハイアワセ、ボラ根は2023年現在潜水不可

田子へのアクセス情報

車でのアクセス:
最寄りのインターチェンジは伊豆縦貫自動車道の月ケ瀬インターチェンジです。
インターチェンジからは国道136号線を土肥、西伊豆方面へ向かい、松崎方面へ南下し約50分で田子に到着します。

船でのアクセス:
関西、名古屋方面からは清水から土肥までを結ぶ駿河湾カーフェリーの利用が便利です。
土肥港からは国道136号を松崎方面へ南下し、約30分で田子に到着します。

電車でのアクセス:
伊豆急行線蓮台寺駅にて下車し、東海バス(田子上行き)で田子停留所へ。
停留所からは徒歩10分ほどで到着します。

田子の観光情報

日中にダイビングを楽しんだあとは、日本の夕日100選にも選ばれた夕焼けを見るのはいかがでしょうか。
伊豆半島の西側は夕日の名所が多くありますが、その中でも大田子海岸は西伊豆屈指の夕日の名所です。
特に3月の春分の日の前後と、9月の秋分の日の前後が夕日のベストシーズン。
多い日には100人以上の観光客で賑わいます。

田子漁港から近いおすすめのグルメスポットをご紹介します。

一軒目は田子の名産、鰹を使った料理が味わえるさかなや食堂。
西伊豆では古くから親しまれている塩鰹を使用した塩鰹の焼き身・塩鰹うどん・塩鰹そばなどをいただくことができます。
鰹以外にも、洋食系の定食や丼ものやラーメンなど、メニュー豊富です。

二件目は地元の人気店、お蕎麦屋さんのやます。
お蕎麦や天ぷらなどを中心にいただくことができ、中でもおすすめなのがかき揚げ丼です。
子供の顔ぐらいの大きさがあるサクサクのかき揚げの中には、プリプリのエビがたくさん入っていて、店の人気メニューとなっています。

情報・写真提供:田子ダイビングセンター(https://tagodc.com/

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