スペック比較はこの4点!~レギュレーターの選び方~
レギュレーター。
ダイビング器材の中で最も高価なものといっても良いでしょう。
そして、ダイビング器材の中で最も長く使うことのできるものでもあります。
したがって、検討に検討を重ねて選びたいものですが、様々な物を試しに使ってみるわけにもいかず、使ってみたところで差がわかりづらい器材でもあります。
ということで今回は、レギュレーターが欲しいけど、どうやって選んだら良いかわからない!
そんな方のために、だいがく的レギュレーターの選び方をお伝えしていきたいと思います!
構造による違い
まず、レギュレーターには構造によって2種類あることをご存知でしょうか??
こちらの記事でご紹介した通り、ピストン式とダイヤフラム式があります。
簡単に違いをまとめると
- ピストン式
部品が少ないので、オーバーホールの部品代が安く済む。
耐久性はダイヤフラム式に劣る場合も。 - ダイヤフラム式
部品が多いので、オーバーホールの部品代がピストン式よりは高くなる。
耐久性に優れる。
この様に言われています。
最近は、大手メーカーだとほとんどがダイヤフラム式と言っても良いと思うので、あまり気にしなくても良いでしょう。
また多くの場合、ピストン式はホース取り付け部が左右にキッチリ分かれておらず、ファーストステージから放射状になっています。
なので、ホースの取り回しでもダイヤフラム式に軍配が上がると言えるでしょう。
ちなみに、Bism(の回し者ではありませんが)だけは、ピストン式でもホースが左右に分かれ、使いやすい構造をしています。
レギュレーターのスペックとは
構造以外でレギュレーターのスペックと言うと、以下の様な物が挙げられます。
- 重量
読んで字のごとく、レギュレーターの重さです。 - 呼吸抵抗
呼吸をするための器材なので、最も大事な部分なのですが、最もわかりづらい部分かも… - 流量調節機能
パイロットバルブなどとも呼ばれ、口元のつまみで空気の出る量を変えることが出来るかどうかです。 - 対応水温
問題なく使用することが出来る水温です。
ひとつずつ細かく見ていきましょう。
重量
説明不要ですね(笑)
水中で問題になることは全くありませんが、運搬時や飛行機に預ける際には重要になることも。
こちらの記事で細かくまとめましたが、大まかに言うとAQUALUNGやMaresなど海外メーカーは重め、TUSAやBismなど国内メーカーは軽めという傾向があります。
呼吸抵抗
そもそもの吸いやすさや、深場に行った際の吸いやすさに影響します。
本来ならこれで選ぶべきなんですよね。
しかし…
2018年6月現在、呼吸抵抗を数値化して公開しているメーカーはと言うと…
AQUALUNGだけ!
これじゃあメーカー間の比較が出来ませんよね…
この辺りが、レギュレーター選びを難しくさせている点でしょうか。
よく言われるのは、ヨーロッパの安全基準であるCEのEN250という基準を通っているかいないか、という点です。
筆者の知る限り、国内で一般的なメーカーで、この基準を通過しているのは、以下のブランドのみです。
- AQUALUNG
- apeks
- Mares
- TUSA
- atomic
とはいえ、EN250は厳しすぎるということも言われており、世の中で売られているレギュレーターであれば、そこまで気にしなくても良いと思います。
また、よくメーカーのカタログにこんな文句があったりしますが…
- 水深90mでも変わらない呼吸抵抗
行きますか!? - 水深50mで3人が楽に同時に呼吸
行きますか!?やりますか!?
ね。
それでも多少はレギュレーターによって呼吸抵抗が変わるのも事実なので、おススメの選び方としては
- そのメーカーの最安商品は避ける
レンタル用を念頭にラインナップされていることが多いです。
ぐらいで良いと思いますよ。
乱暴な言い方をすると、各メーカー3~4つの価格帯があると思いますが、こんな感じです。
- 最安ライン
レンタル用。避ける。 - 廉価ライン
必要十分。 - 高価ライン
価格の分、呼吸も楽なことが多い。お金に余裕があるならココ。 - 最高級ライン
機能面は高価ラインと変わらない、もしくはオーバースペックであることが多いので、ココは見栄。(笑)
流量調節機能
大抵の場合、流量はそのままに呼吸抵抗だけを調整するものですが、中には流量自体を調節できるものもあります。
メリットとしては
- 陸上では吸いづらい状態にしておくことで、フリーフローしなくなる
- 水深に応じて流量を変えることで、エアを節約できる
という点が挙げられます。
流量調整がついているレギュレーターこそ少ないものの、空気の流れの向きを変えることで呼吸抵抗を調整し、陸上でのフリーフローを防ぐ機能に関しては、近年ほとんどのレギュレーターに搭載される様になってきています。
が。
ほとんどの人は、なんだかんだ使いません(笑)
対応水温
カタログを見てみると
- 対応水温X℃~X℃
- 寒冷地対応
などと書かれている場合があります。
通常のレギュレーターは寒冷地、流氷ダイビングなどを行うような場所で使用すると凍結してしまい、使用できません。
えと…
行きますか??
頻繁に行くなら寒冷地仕様にしましょう。(笑)
まとめ
だいがく的レギュレーターの選び方
- まずは価格
- そのメーカーの最低価格は避ける
- ダイヤフラム式の方が取り回しは楽
- 可能ならCE-EAN250を通っているメーカー
- あとは見た目!!!
水中で呼吸を行う器材、命に直結する器材だから…
などと言いますが、だからこそメーカーも細心の注意を払って開発しています。
長年使っておらず、メンテナンス不足のレギュレーターが原因となった事故は聞いたことがありますが、レギュレーターそのものが安全性に影響を与えたという話は聞いたことがありません。
安物買いの銭失いにならないよう、価格だけで選ぶのはおススメしませんが、無理に高いものを買う必要も無いと思います!
ちなみに、格安重器材セットにはこんなカラクリもあったりするんですよ!
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