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ヤマブキスズメダイの一生!~せいぶつ部~

生物について

ヤマブキスズメダイ

学名:Amblyglyphidodon aureus 

英名:Golden damsel

分布:日本では奄美大島より南、琉球列島
海外では西部太平洋沿岸

生息:幼魚はソフトコーラルやヤギ、ウミシダなどに身を潜める。
成魚は単独でサンゴ礁外縁のドロップオフに見られる。

特徴:体長は大きく10センチを越えることも。体高が高く全身黄色な者が多い。幼魚期は体が青くヒレだけが黄色い個体もいる。

 


ヤマブキスズメダイの親は強し!

ヤマブキスズメダイに限らず・・・

スズメダイの親は強いです。

 

ダイビング中にスズメダイ(クマノミも含む)に噛まれたり攻撃された経験はありませんか??

スズメダイの親は産んだタマゴがハッチアウトするまで、付かず離れずで育てます。

タマゴがダメにならないようにヒレを使って新鮮な海水を送り込むんですね。

 

こんなに献身的にタマゴを守るんだから、お母さんなのかな?

なんて思っていたら、スズメダイの仲間でタマゴを守るのはすべてオスです!

流行りのイクメンってやつでしたね(笑)

 

先にも言いましたが、子守中のヤマブキスズメダイは非常に攻撃的で・・・

自分より数十倍大きいダイバーにも攻撃してきます!!

ウエットスーツの上からでもわかるくらい、突っついてきますよ!(笑)

 

もし攻撃されたら近くにタマゴがあります。

フィンで蹴ったりしないように注意して、「ごめんごめん」と離れてあげましょう。

 

次はスズメダイのタマゴを見ていきます。

写真は生みたてのものです。

まだタマゴの成長に欠かせない栄養素が肌色で残っていますね。

 

これが数日間か経つと・・・

段々とタマゴの中に目が見えるようになってきます。

そして数週間後にはハッチアウトし大海原へと旅立っていきます!

 

スズメダイの産卵は長く続き、古いタマゴがハッチアウトした頃には、また新しいタマゴが植え付けられています。

お父さんも大忙しですね。

 

ヤマブキスズメダイは幼魚がカワイイ!!

そうしてハッチアウトして大海原へと旅立ったヤマブキスズメダイは、幼魚となって戻ってきます!

幼魚の頃は、大人と違ってダイバーと戦う勇気や、単独で海をさまよう勇気もありません。

多くの場合が何匹かの群れ、時にはキンギョハナダイや他のスズメダイの幼魚と一緒に泳ぎながら過ごします。

 

さらに捕食者から身を隠すため・・・

ウミシダや、ヤギ、ソフトコーラルといった身を隠せるところに

隠れていることが多いです!

この時がヤマブキスズメダイのシャッターチャンスです!

 

背景がめちゃくちゃキレイなんです!!

 

ウミシダに隠れるヤマブキスズメダイ

ウミシダに隠れるヤマブキスズメダイ

 

ヤギに隠れるヤマブキスズメダイ

ヤギに隠れるヤマブキスズメダイ

 

このシチュエーションだとインスタ映えすること間違いなしですよね(笑)

ぜひ狙ってみてください!

 

この黄色の身体が特徴のヤマブキスズメダイですが、幼魚期には黄色じゃない子も結構いるんです!

黄色くないヤマブキスズメダイ

黄色くないヤマブキスズメダイ

 

体は薄いグレーと紺色を混ぜたような色で、ヒレだけが黄色くなるんですね。

僕は、この色も背景がキレイなところにいるので逆に背景とのギャップがキレイですごく好きです。

 


今週のテーマ【スズメダイ】

幼魚を観察すればカワイイですし・・・

大人になれば大抵の個体が子育てをしていて、その姿がたくましい

ヤマブキスズメダイ!!

 

いつ見てもワクワクすること間違いなしですね。

他にも様々な種類のスズメダイが世の中にはいます。

今週1週間の投稿を振り返っていきましょう!

 

【ルリホシスズメダイ】

幼魚の可愛さはピカイチ!!とっても臆病なルリホシスズメダイは、なかなか正面顔を見せてはくれません・・・でも体に広がるドッド模様は本当に星みたいにキレイですね!大きくなるとドンドン不細工になっていきます(笑)そして大きくなると性格も凶暴に(笑)#せいぶつ部

 

【ヒレグロスズメダイ】

ネコ目がかわいいスズメダイ!!スズメダイの中には猫目の種類がたくさんいますが・・・この子はその中でもカワイイ(笑)しかも、カワイイだけでなく、尻尾が2つに分かれてるので優雅さまで漂っています。地味だけど、見つけたらよく見てみよう!#せいぶつ部

 

【クロメガネスズメダイ】

プリンセスダムゼル!!英名ではお姫様と言われているわけですね。やっぱり英語の名前ってセンスありますよね。クロメガネスズメダイって紹介されるより絶対良い!(笑)ただ、こんなにキレイな色になるのは幼魚期でも大人でもなく、その途中だけなんですね~#せいぶつ部

 

【ヤマブキスズメダイ】

こどもの時は数匹の群れでちょこまかと!大人になると単独でどっしり構えるようになります(笑)写真を狙うなら幼魚がオススメです。ウミシダやソフトコーラルの陰に隠れることが多いので写真のようにキレイな背景で撮れますよ!#せいぶつ部

 

【メガネスズメダイ】

クロメガネとの見分けは尾が白いかどうか?これがポイントです!ちなみに尾っぽが白く似た種にオジロスズメダイがいますが、こっちは頭に模様が入っていないかで区別します!もう紛らわしすぎるけど・・・違いがわかると楽しいですよ!#せいぶつ部

 

【シコクスズメダイ】

白パンツ!僕は学生時代の先輩にそう紹介され、すごく印象に残るスズメダイです!伊豆でも季節来遊漁として流れてきますね。写真は宮古で撮りましたが、伊豆のは、もっと黒っぽくて地味だった記憶が(笑)なぜ伊豆に来るとみな汚くなってしまうのだろうか・・・#せいぶつ部

 

【ナガサキスズメダイ】

ソラスズメダイとの違いわかりますか??夏の伊豆半島ではたくさんいるソラスズメダイに混じって泳いでいることがあります。違いは黄色の尻尾はソラスズメ!背中に紺の点があるのはナガサキですね!この黒い点は目に見せることで捕食者を惑わそうとしてるんですよ。#せいぶつ部

 


 

せいぶつ部とは??

①Twitterにて1日1匹ダイビングで観察できる生物を紹介します。

毎晩11時前後に140字の情報とともに1匹に焦点を当てて生物の情報を流していきます!


 

②毎週水曜日にTwitterの内容を記事にします!

月~日曜までの1週間の投稿をまとめ追加の情報や違った角度から撮った写真、はたまた生物の探し方なんかもまとめて記事にしていきます!

③質問やもっと知りたいという方はTwitterに返信下さい!

140字の情報では伝えきれない情報がたくさん・・・

もっと知りたい方や自分の知ってることと違うなんかは質問頂ければ、水曜日の記事でご回答させて下さい!

はたまた、自分の撮った写真や追加の情報を返信頂いても大丈夫です。

1人だけでは作れないので皆さんドシドシ、コメントお待ちしております。

 

茂野優太

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Under Water Creator。 1991年、神奈川県生まれ。 海・ダイビングの魅力を写真、映像、文章、ガイドなど、多様なアプローチで発信する。 伊...

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