ダイバーのみならず、ノンダイバーからも大人気のチンアナゴ。
そんなチンアナゴをモチーフにしたゲームがあることをご存じですか?
その名も
“ちんけいすいじゃく”
チンアナゴを使った神経衰弱であることはすぐにわかりますね!
子どもに良さそうだな〜、なんて感想が予想されるところですがさにあらず。
元来あまのじゃくな性格の筆者も、実は斜に構えていたのですが、やってみると想像以上に面白く、ハマる!!
ということで、今回はそんな”ちんけいすいじゃく”をご紹介したいと思います!
”ちんけいすいじゃく”のルール

基本的なルールは神経衰弱そのものです。
場に裏返しで置いてあるカードをめくり、揃っていればもらう、揃わなければ次の人へ。
揃った場合はその人が連続でめくることができます。
ただし、トランプで行う神経衰弱とは少しだけ違う点もあります。
柄と数が両方揃っていないとダメ
トランプの場合は数字が揃っていれば取ることができますが、”ちんけいすいじゃく”の場合はアナゴの種類と数が両方とも揃っていないと取ることができません。

得点になるのはアナゴだけ
トランプの場合は全てのカードが最終的には得点になりますが、”ちんけいすいじゃく”の場合はアナゴが描かれているカードだけが得点になります。

ハズレは表のまま
アナゴが書かれていないカードは全て”穴”。
この”穴”のがっかり感がまた面白さのひとつなのですが、”穴”は大量に存在するので、揃っても取ることはできません。
そしてトランプの場合とは異なり、一度めくった”穴”は元に戻さず、表のままにしておきます。
つまり、以下の様になります。
- めくったカードが揃った
取る - めくったカードが両方アナゴだが揃わなかった
両方裏に戻す - めくったカードの片方がアナゴ、片方が”穴”
アナゴは裏に戻す。”穴”は表のまま。 - めくったカードの両方が”穴”
両方表のまま
文字で書くと複雑に思えてしまうかもしれないですが、”穴”は表のまま、ということだけなので、難しいことはありませんよ!

得点は枚数ではなくアナゴの数
トランプの場合は獲得した枚数がそのまま得点になりますが、”ちんけいすいじゃく”の場合は違います。
アナゴのカードには1〜3匹のアナゴが描かれており、獲得したアナゴの数が得点になります。
例えば1匹のアナゴを4セット8枚、2匹のアナゴを4セット8枚、計16枚獲った場合と、3匹のアナゴを4セット8枚獲った場合、獲得枚数は16枚と8枚でダブルスコアですが、獲得アナゴ数は24匹同士で同点です。

ニシキアナゴは横取り
水族館ではチンアナゴと一緒に展示され、チンアナゴと同種と思われていたり、下手をすると本来はチンアナゴよりも数が少ないのにチンアナゴに人気を奪われていたりするニシキアナゴ。(偏見?)
“ちんけいすいじゃく”ではこのニシキアナゴが重要な意味を持ちます。(さすがすぎる。)
ニシキアナゴが揃った場合には、他のプレイヤーから1枚、好きなカードを奪うことができ、トランプの場合には無い、最も特徴的な部分かもしれません。

”ちんけいすいじゃく”のキモ① 戦略性
枚数の勝負では無い点と、ニシキアナゴによる横取りで、トランプの神経衰弱には無い戦略性が発生しています。
例えば、序盤に喜び勇んで3匹のチンアナゴを取っても、1匹のニシキアナゴのペアで奪われてしまうと、結果的には損になりますよね。
何も考えずに揃えて行っても良いのですが、そうこうしていると思わぬ落とし穴があるかも!?
”ちんけいすいじゃく”のキモ② 穴
戦略性が増しているのに、複雑なゲームになっていないのが”穴”の存在です。
一度めくられた”穴”はそのまま表で置いておくので、神経衰弱としての難易度は下がっていきます。
このルールのおかげで、ゲーム性は増しているのに、プレイ難易度自体は下がるということが起きているのではないかと思っています。
得点方法やニシキアナゴというプラスαのルールがありながらも、この”穴”の存在が絶妙に、気軽なゲームとしてのゲームバランスを保っているわけですね。
中毒性のある面白さ

ニシキアナゴと”穴”の存在によって、高いゲーム性とサクサク進む気軽さを兼ね備えるため、もう1回!もう1回だけ!!と、中毒性がすごいです。笑
実際、このゲームを手にした子どもたちが毎日やってしまってすぐにボロボロに……なんて声も届いているのだとか!
例えば1泊2日のダイビングツアーの夜にプレイすれば、翌日には一気に仲が良くなっていること間違いなしだと思いますよ!
むしろ、やり過ぎて夜更かししてしまう心配ですら……笑
開発した海の仲間たちさんに聞く!
そんな”ちんけいすいじゃく”を開発したのは、海の生き物のフリーイラストやゲームの配信、グッズの開発を行っている海の仲間たちさん。
海の仲間たちさんにも”ちんけいすいじゃく”について、開発の経緯や今後の展望を伺いました!

ーー開発の経緯を教えてください
先に発表していた海の生き物のトレーディングカードゲームの体験会で保護者の方から頂いた声がきっかけでした。
ルールを覚えればハマるけど、カードゲームをやったことがない子や、ボードゲームに馴染みがない幼児には、少し難しいかもしれない、というお声を頂いたんです。
そこで、数字や文字が読めない子でもわかるように、もっとシンプルで誰でもわかるゲームを開発しようと考え、トランプゲームで馴染みのある「神経衰弱」をベースに3歳でも遊べるゲームを目標にテストプレイを重ねて開発していきました。
絵柄のアナゴの多さをゲームの勝敗の判断基準にしたり、アナゴの色や”穴”というわかりやすい違いを入れたりすることによって、より楽しめるゲームになるように工夫しました。
ーーこれなら数字やアルファベットなどの文字を覚えていない幼児でも遊べますね
はい。
今では文化センターや学童から「子どもたちがよく遊んでいますよ」「毎日子供が『やろう!』と持ってきます。」など嬉しい言葉をいただきます。
実際プレイしているところを見ていると、子どもの方が強いです。笑
大人も子どもも、かなり集中してやっているんですが、接戦の際に「これか!」と言いながらアナゴが揃ったときの嬉しそうな顔や、ニシキアナゴでカードを奪われたときの悔しそうな顔、穴が出たときのみんなの爆笑、そして「もう1回やりたい!」という言葉が必ず出ます。
私にとって、作ってよかったと思う場面ですね。
ーー遊んでみて、「もう1回!」ってなりました。笑
年齢の垣根を超えてみんなで楽しめるので、老若男女、国籍を問わず、お互いを知る道具や場を和ませるきっかけとして活用してもらえたらと思っています。
特に宿泊施設や宿に置いてもらえたら嬉しいですね。
もちろんダイビングショップさんにも是非置いて頂きたいです!
3歳でも遊べるのに、大人もついついハマってしまう”ちんけいすいじゃく”。
皆さんも是非一度、遊んでみてくださいね!
アレンジのアイデア
そのままでも非常に面白い”ちんけいすいじゃく”なのですが、こうしたらもっと面白くなるかも!?というアレンジを少しだけ提案してみたいと思います!
枚数を増やす
2〜4人でプレイ可能とはなっていますが全部で50枚のうち当たりのアナゴは24枚。
4人だとほとんど取れない人も出てきます。
大人数でやる場合には、2セット利用したり、1セット+アナゴのカードを増やす、などをしても良いかもしれません。
アナゴの調整
アナゴの調整、って自分でも何を言っているのか謎ですが……。笑
デフォルトだとチンアナゴの1〜3匹が2ペア、ニシキアナゴの1〜3匹が2ペアずつです。
しかし、ここまでお読みの方ならお分かりの通り、アナゴの数が多ければ多いほど価値が高く、チンアナゴよりもニシキアナゴの方が価値が高いこのゲーム。
例えば、ニシキアナゴの3匹を減らしてチンアナゴの3匹を増やしたり、ニシキアナゴは半分に、その分チンアナゴの1匹や2匹を増やすなどすると、さらに面白くなる予感もします。
別のアナゴを入れる
そもそも。
チンアナゴはチンアナゴ属、ニシキアナゴはシンジュアナゴ属です。
つまり、ちょっと遠い仲間なんですね。
チンアナゴ属とシンジュアナゴ属でチンアナゴ亜科を形成しているのですが……。
チンアナゴと同じ属のゼブラアナゴやニゲミズチンアナゴ、ニシキアナゴと同じ属のアキアナゴやシンジュアナゴにもご登場願いまして……。
UNOでもドローツー、リバース、スキップ、ワイルド、ワイルドドローフォーと様々なカードが存在するので、例えばニゲミズチンアナゴは順番を逆にする、アキアナゴは次の人をスキップ、ゼブラアナゴは獲得したペアを場に戻す、シンジュアナゴはマイナス得点……なんてルールを作ってみるのはいかがでしょうか。
もちろんそれぞれのカードはお手製で作る必要がありますが。笑
実はこの案は開発者の海の仲間たちさんにも好評頂いており、近い将来拡張キットとして実装されるかもしれないので、その時まではお手製でお願いします!
“ちんけいすいじゃく”を購入する
“ちんけいすいじゃく”はScuba Monstersの器材探し、または海の仲間たち公式ストアからご購入可能です!
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