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でっち日記~三宅島より①~

海のレポート

2012年夏、僕は東京から約180km南、船で約5時間の島、三宅島で約1ヶ月間「でっち」をしました。

 

僕が三宅島ででっちをすることになったキッカケは、学生時代に所属したスキューバダイビングサークル。

そのサークルが創設以来お世話になっているダイビングショップが三宅島にあったため、サークルの代表としてお世話になっていました。

 

三宅島とは、2000年の噴火が記憶に新しい、火山活動が頻繁にされていることで有名な島です。

溶岩の影響で海の地形はダイナミック、黒潮の影響を受け魚の種類も多く、近くには野生のイルカが生息している御蔵島があるという、ダイバーにとってはたまらない島なのです。。。

「でっち」初日。

前日23時発の船に乗り、天候の悪い中船は朝5時に島に到着。

歓迎モードも特にないまま、サークルの先輩に連れられまずは1Diveへ。

ショップの方とコミュニケーションもままならないままのスタートだったので、僕の不安感はMAXに。

そんなこんなで早朝ダイビングをこなした僕は、先輩に言われるがまま無我夢中で動き回る日々が始まりました。

 

当時のスタンスとしては、ショップの雑務をこなし、空いた時間に勝手にダイビングを行い、また雑務をこなし1日が終わるという、基本的に楽しみはダイビングしかない日々でした。

沖縄などでの「でっち」の様に、お客さんとのダイビングもほとんどすることなく、ダイビングをしては海況の報告、ダイビングをしては海況の報告の繰り返し…

 

1日の基本的なスケジュールとしては、

4:30 起床

5:00 Diving1本目

6:30 朝食準備

9:00 DIving2本目

10:30 昼食準備

12:30 Diving3本目

14:00 雑務

16:00 Diving4本目

17:30 夕食準備(ほとんどBBQ準備)

19:00 1日の片付け

21:00 就寝

という感じ。。。

22時を過ぎれば深夜の感覚で、ダイビング漬けの毎日が1ヶ月はあっという間にすぎていきました。

 

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出典:三宅島観光協会blog

そんなある日、僕は初めてショップのオーナーにお客さんとのダイビングに同行するように伝えられました。

なかなかお客さんとのダイビングに連れて行ってもらえることもなく、自分がダイバーとして1つ認められたのかなと嬉しくもありました。

 

三宅島での「でっち」で得ることは他にもありました。

他の大学のダイビングサークルに所属する学生たちも同じ時期に「でっち」をしており、ダイビングについて熱く語り明かした夜もあり、更にダイビングへの想いも深まる毎日。

気がつけばハードなスケジュールも自分の中では当たり前となり、三宅島での「でっち」で体力的、精神的、そしてダイバーとしてのスキルが何段階も成長していきました。

 

三宅島での「でっち」の目的は、サークルの合宿でガイド役になるための修行という一面もありました。

毎日4本〜5本潜っていた僕にとって、サークルメンバーの海の中の案内役は容易いものでした。

そんな僕のダイビングのガイドをメンバーは楽しがってくれ、僕はダイビングで人を楽しませるという新たな楽しみ方を見つけることができたのです。

 

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出典:線上カメラマンのころっちです。

三宅島での「でっち」では、ダイビングの新たな楽しみ方を教えてもらいました。

 

ダイビングの新しい楽しみ方を教えてくれた三宅島での「でっち」。

学生時代のかけがえのない思い出です。


この日記を書いた人

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菊池 優(だいがく編集長)

細谷 拓

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合同会社すぐもぐ代表社員CEO。 学生時代、大瀬崎でのでっちをきっかけにダイビングにドはまり。 4年間で800本以上潜り、インストラクターを取得。 静岡県三...

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